聖書 新共同訳 旧約聖書続編

日本聖書協会

エズラ(ラテン

エズラのりゃくれき

1

1げんしゃエズラのしょ。エズラのちちはセラヤ、はアザルヤ、さらにヒルキヤ、シャルム、ツァドク、アヒトブ、2アヒヤ、ピネハス、エリ、アマルヤ、アジヤ、マリモト、アルナ、ウジア、ボリト、アビシュア、ピネハス、エルアザル、3そしてレビぞくアロンとさかのぼる。ときにエズラは、ペルシアおうアルタクセルクセスのせいに、メディアじんらわれのとなっていた。

エズラへのしゅこと

4しゅことがわたしにくだった。

5け。わたしのたみにそのあくぎょうげ、かれらがわたしにたいしておかしたつみを、そのらにげよ。そんそんそれをかたがせよ。6じつに、かれらはせんよりもおおつみおかし、かれらはわたしをわすれ、かみがみにいけにえをささげたのだ。7かれらを、エジプトのれいいえからみちびしたのはわたしではなかったか。ところがかれらはわたしをいからせ、わたしのいましめをかろんじた。8まえかみをかきむしり、あらゆるわざわいをかれらにげつけよ。かれらがわたしのりっぽうしたがわなかったからである。かれらはさとしをけつけぬたみだ。9わたしは、いつまでえようか、これほどおおくのめぐみをあたえたかれらを。10たしはかれらのためにおおくのおう退しりぞけ、ファラオとそのらを、またそのぜんぐんほろぼした。11わたしは、かれらのまえからあらゆるみんぞくほろぼし、とうほうではティルスとシドンの二つのしゅうたみをけらして、かれらのすべてのてきころした。

12かれらにげよ──しゅわれる──。13わたしはおまえたちにうみとおらせ、そなわったみちをおまえたちにしめし、どうしゃとしてモーセを、さいとしてアロンをあたえた。14わたしははしらによってひかりあたえ、おおいなるわざをおまえたちのなかおこなった。だが、おまえたちは、わたしをわすれた。」これはしゅこと

15ぜんのうしゅはこうわれる。

「わたしはせきとしてうずらを、まもりとしてじんえいをおまえたちにあたえた。それなのにおまえたちはへいった。16てきほろぼされたときにわたしのをたたえていわうこともせず、いまもなおへいっている。17わたしがあたえためぐみをわすれたのか。おまえたちは、かわいたとき、わたしにばわって、18なんのため、われわれをこのみちびき、ころそうとするのか、こんなぬよりは、エジプトじんつかえていたほうがよかったのに』とった。

19そのとき、わたしはおまえたちのなげきにこころいため、マナをものとしてあたえ、おまえたちはてん使のパンをべたはずだ。20まえたちがかわききったとき、わたしがいわって、きるほどのみずながたではないか。わたしは、あつさをけるようにとおまえたちのためにんだ。21わたしは、おまえたちにえたあたえ、カナンじん、ペレツじん、ペリシテじんを、おまえたちのまえからはらった。これじょうまえたちのためになにをすればよいのか。」これはしゅこと

22ぜんのうしゅはこうわれる。

で、かわみずにがく、おまえたちがかわきにくるしんでわたしのけがしたときも、23わたしは、ぼうとくばつとしてくだすようなことはせず、かわぼうれて、あまみずえた。24ヤコブよ、わたしはおまえのためになにをすればよいのか。ユダよ、おまえは、わたしのうことをこうとしなかった。だから、わたしはほかのたみのところへうつり、かれらがわたしのいましめをまもるように、わたしのかれらにあたえよう。25まえたちがわたしをてたので、わたしもおまえたちをてよう。わたしにあわれみをもとめても、もうあわれむまい。26わたしにばわっても、わたしはくまい。おまえたちはよごし、おまえたちのあしさつじんおかすことにかろやかだ。27まえたちがてたのは、わたしではなく、おまえたちしんである。」これはしゅこと

28ぜんのうしゅは、こうわれる。

ちちむすねがうように、また、ははむすめに、どもねがうように、わたしはおまえたちにねがったではないか。29まえたちがわたしのたみとなり、わたしがおまえたちのかみとなることを、また、おまえたちがわたしのどもとなり、わたしがおまえたちのちちとなることを。30わたしは、ちょうどめんどりがひなつばさしたあつめるようにおまえたちをあつめた。しかしいまとなっては、おまえたちのためになにをすればよいのか。わたしはおまえたちを退しりぞけよう。31そなものをわたしにささげても、わたしはかおそむけよう。わたしは、おまえたちのしゅくさいじつしんげつかつれいこばんだ。32わたしは、わがしもべげんしゃたちを、おまえたちのもとにつかわしたが、おまえたちはかれらをむかえてころし、そのからだきざんだ。わたしはかれらのについてふくしゅうする。」これはしゅこと

33ぜんのうしゅはこうわれる。

「おまえたちのいえてた。かぜがわらをばすように、わたしはおまえたちをらす。34どもたちはそんをつくれなくなる。わたしのめいれいかろんじ、わたしのまえあくおこなったからである。35わたしは、やがてたみにおまえたちのいえわたす。かれらはかずともわたしをしんじ、せきあたえられなくとも、わたしがめいじたことをおこなうだろう。36かれらはげんしゃたことはないが、かつてげんしゃたちがかたったことをこころめるだろう。37わたしは、やがてたみへのめぐみをしょうする。そのどもたちは、よろこびにおどりし、わたしをにくがんることはなくとも、わたしがかたったことをれいによってしんじるだろう。

38たみちちエズラよ、いまこそ、ほこりをもってげ、ひがしからたみよ。39わたしがかれらにあたえるどうしゃは、アブラハム、イサク、ヤコブ、それにホセア、アモス、ミカ、ヨエル、オバデヤ、ヨナ、40ナホム、ハバクク、ゼファニヤ、ハガイ、ゼカリヤ、そして、しゅ使つかいともばれたマラキである。」

2

1しゅはこうわれる。

「わたしはこのたみれいじょうたいからすくし、わたしのしもべげんしゃたちをとおしていましめをあたえたが、かれらはげんしゃたちにくことをのぞまず、わたしのちゅうこくした。2かれらをんだははう。『どもたちよ、きなさい。わたしはやもめで、てられたおんなです。3わたしはよろこびをもっておまえたちをそだてたが、つうたんなかうしなった。おまえたちが、かみであるしゅつみおかし、わたしのまえあくおこなったからです。4いまさら、おまえたちのためになにをしよう。わたしはやもめで、てられたおんなです。どもたちよ、って、しゅあわれみをねがいなさい』と。

5そこで、たみちちエズラよ、かれらのははともにあなたも、かれらがわたしのけいやくまもろうとはしなかったことをしょうげんせよ。6あなたはかれらをとうわくさせ、かれらからははうばえ。こうして、かれらはそんがつくれなくなる。7かれらはほうじんなからされ、そのじょうからされてしまえばよいのだ。かれらがわたしのけいやくかろんじたからである。

8わざわいだ、アシュル、おまえは、うちあくにんどもをかくしている。からぬれんちゅうよ、わたしがソドムとゴモラにたいして、どんなことをおこなったか、おもせ。9そのはピッチのぬまはいやましている。わたしはおなじことを、わたしにしたがわないものどもにするであろう。」これはぜんのうしゅこと

10しゅはエズラにこうわれる。

「わたしのたみげよ。わたしはイスラエルにあたえるはずであったエルサレムのおうこくを、かれらにあたえる、と。11わたしは、イスラエルからえいこうげ、かつてイスラエルのためにようしたえいえんまくを、かれらにあたえる。12そのときいのちは、かれらをこうかおりのなかつつみ、かれらはろうするひつようもなく、つかれることもない。13まえたちはっておうこくけよ。わずかなが、さらたんしゅくされるようにねがえ。おうこくすでに、おまえたちのためにようされている。めていよ。14まえてんび、んでしょうにんとせよ。わたしはあくり、ぜんなるものをつくった。わたしはけるかみである。」これはしゅこと

15ははよ、おまえどもき、はとのようによろこびをもってかれらをそだて、そのあしこしつよくせよ。わたしがおまええらんだのだ。」これはしゅこと

16「わたしは、にんをそのしょからよみがえらせ、はかからげる。かれらのなかに、わたしのしるされているのをみとめたからである。17おそれてはいけない、どもたちのははよ、わたしはおまええらんだのだ。」これはしゅこと

18「わたしはおまえのもとに、たすとしてわたしのしもべイザヤとエレミヤをつかわす。わたしはかれらのげんじょうじゅさせ、おまえせいべつし、いろいろなじつのたわわにみのる十二のと、19ちちみつながれる十二のいずみ、ばらとゆりのく七つのおおきなやまやまを、おまえのためにようした。わたしはそこで、おまえどもたちをよろこびでたそう。

20やもめをただしくあつかい、のためにさばきをおこない、とぼしいひとにはあたえよ。みなしごをし、はだかひとふくせよ。21ちひしがれたものよわものをし、あしゆうものをあざけることなく、からだゆうひとまもってやれ。もうじんにわたしのひかりさせよ。22ろうじんわかものも、おまえかきなかれてまもれ。23にんつけたらそのしるしをして、はかおさめよ。そうすれば、わたしはひとびとふっかつさせるとき、おまえだい一のあたえる。

24わたしのたみよ、あゆみをめ、くがよい。おまえきゅうそくときるからだ。25よ、おまえどもたちをやしない、かれらのあしこしつよくせよ。26わたしがおまえあたえたしもべのうちだれひとほろびはしないだろう。わたしはおまえたみなかからかれらをえらす。27どうようしてはならない。あっぱくなんて、ひとびとなげかなしむとしても、おまえとして、ゆたかでいられる。28ほうじんがねたみをこしても、おまえたいしてはなにもできないだろう。」これはしゅこと

29「わたしのがおまえおおい、おまえどもたちはゲヘナをることはないであろう。30ははよ、どもらとともよろこべ。わたしがおまえすくす。」これはしゅこと

31えいみんしたおまえどもたちをおもせ。わたしはかくからかれらをして、かれらにあわれみのわざおこなおう。わたしはあわれみぶかかみ。」これはぜんのうしゅこと

32「わたしがるまで、おまえどもたちをき、かれらにあわれみをげよ。わたしのいずみえずわきいで、めぐみはきることがないからである。」

ホレブのやまのエズラ

33わたしエズラは、ホレブのやまで、イスラエルへけというめいれいしゅからけた。そこでわたしはイスラエルのひとびとのもとにったが、かれらはわたしをこばみ、しゅいつけをかろんじた。34だから、わたしはう。「いてかいするほうたみよ、あなたたちのぼくしゃのぞみなさい。かれはあなたたちにえいえんやすみをあたえてくださる。わりにられるはずのぼくしゃは、ちかくにおられるからである。35むくいとしておうこくけるじゅんをしなさい。やがてえいえんひかりえいきゅうにあなたたちをらすからである。36このかげのがれ、かがやよろこびをけなさい。わたしはすくぬしおおやけあかしする。37しゅめいされたものれなさい。あなたたちをてんくにまねいてくださったかたかんしゃしてよろこびなさい。38きてち、しゅうたげにあずかるべくこくいんされたひとびとれをなさい。39かれらはこのかげからうつし、しゅからかがやころもけたひとびとである。40シオンよ、さだめられたにんずうけ、しゅりっぽうまっとうし、かがやびゃくにまとうひとびとめい簿じなさい。41あなたがせつのぞんだどもたちのかずちている。はじめからまねかれたあなたのたみが、しゅのものとしてせいべつされるように、しゅくにとうらいねがいなさい。」

シオンのやまのエズラ

42わたしエズラは、かずれぬだいぐんしゅうを、シオンのやまた。みなうたをうたってしゅをたたえていた。43そのちゅうおうにはたけたかわかものがいた。かれはだれよりもひいでており、ひとひとあたまかんむりをかぶせていた。かれはひときわぬきんでていた。わたしは、このこうけいせられた。44そこで、てん使に、「しゅよ、このひとたちは、だれですか」とたずねた。45てん使こたえた。「このひとたちは、すべきころもて、ころもをまとい、かみこくはくしたひとびとである。いまや、かんむりをいただき、しゅろのける。」46わたしはてん使たずねた。「かれらにかんむりをかぶせ、しゅろのわたしているあのわかものはだれですか。」47てん使こたえた。「あのかたは、かれらがこのこくはくしたかみである」と。そこで、わたしは、しゅのためにしくみとどまったそのひとびとをたたえはじめた。48そのときてん使った。「あなたがかみであるしゅわざが、いかなるもので、どれほどすばらしいかを、って、わたしのたみげなさい。」

だい一のまぼろし

3

1みやこかんらく三十ねんのこと、わたしサラティエル、すなわちエズラはバビロンにいた。わたしはどこしていてむなさわぎをおぼえ、さまざまなおもいがこころをよぎった。2それは、シオンのこうはいとバビロンにひとたちのゆたかさをたからである。

エズラのい──このつみについて

3わたしのれいはげしくうごかされ、わたしはいとたかかたおそおそはなしかけた。4「すべてをおさめられるしゅよ、はじめにかたちづくられたとき、──あなたのみ、これがおできになりました──あなたはちりにおめいじになりました。5ちりはまだいのちのないからだ、アダムをしょうじました。しかしそれは、あなたのによってつくられたものであり、あなたはそれにいのちいきまれ、からだはあなたのまえいのちあるものとなりました。6そして、りくあらわれるまえにあなたがちからあるでおつくりになったらくえんに、かれかれました。7あなたはかれに一つのおきてあたえられましたが、かれはそれにそむきました。そこであなたはただちに、かれとそのそんとにをおさだめになりました。かれからはかずれないしゅぞくぞくみんぞくぞくまれました。8それぞれのしゅぞくおもいのままにあゆみ、まえあくおこない、あなたのいましめをかろんじましたが、あなたはそれをとどめようとはされませんでした。9しかしときると、あなたはひとびとうえこうずいおくり、かれらをほろぼされました。10かれらはみなどういつうんめいったのです。アダムにのぞんだように、かれらにはこうずいのぞみました。

11あなたはたみなかからノアとそのぞくだけをのこされました。また、かれからまれるすべてのじんをも。12おもてひとびとはじめ、どもたち、みんぞくおおくのしゅぞくえたとき、ひとびとぜんにもしてかみそむわざかさはじめました。13かれらがまえあくおこなうと、あなたはひとひと、アブラハムをぶんのためにえらばれました。14あなたはかれあいし、よるひそかに、かれひとときわりをおしめしになりました。15あなたはかれえいえんけいやくむすび、かれそんけっしててることはないとやくそくされました。そして、かれにイサクをあたえ、イサクにヤコブとエサウをあたえられました。16あなたはヤコブをえらび、エサウをとおざけられ、こうして、ヤコブはおおきなたみとなりました。

17あなたはヤコブのそんをエジプトからし、シナイざんみちびかれました。18あなたはてんかたむけ、かため、かいうごかし、しんえんをおののかせ、ふるがらせました。19あなたのえいこうしんかぜこおりの四つのもんとおぎ、ヤコブのそんりっぽうを、イスラエルのらにおきてをおあたえになりました。20しかし、あなたはかれらからよこしまなこころのぞくことはせず、かれらがりっぽうによってむすぶようにはからわれました。21よこしまなこころおもになさいしょひとアダムはおきてそむいてそのこころかされましたが、かれからまれたひとびとみなどうようでした。22こうしてよわさはえいきゅうひとびとのうちにとどまり、りっぽうもまた、あくひとびとこころとともにとどまるようになりました。こうして、いことはえうせ、よこしまなことがのこるようになったのです。

23そしてときがたち、としぎて、あなたはダビデというしもべこされました。24あなたはかれに、ぶんのためにみやこて、けたたまもののうちからそなものささげるようにと、おめいじになりました。25これはながねんにわたっておこなわれましたが、みやこひとびとつみおかし、26あらゆるてんで、アダムとそのすべてのそんおなじことをおこないました。かれらもよこしまなこころっていたのです。27そこであなたはみやこてきわたされました。28わたしはそのとき、こころなかいました。『バビロンにひとたちは、わたしたちよりもいことをしているのだろうか、それゆえ、かれらがシオンをはいするのだろうか』と。

29しかし、わたしはここにたとき、かずれないかみそむわざ、この三十ねんかんわたしのたましいは、おおくのつみびとてきました。わたしのこころはめいりました。30つみおかかれらをどれほどあなたがしのび、かみそむものたちをほうにんし、たみほろぼしてぶんてきまもっておられるかをたからです。31どのようにしてこのみちるべきかを、あなたはだれにもなにしめされませんでした。いったいバビロンはシオンよりもいことをしているのでしょうか。32また、イスラエルがいに、あなたをっているたみがあるのでしょうか。あるいは、どのようなぞくが、このヤコブのぞくのように、けいやくしんらいしたでしょうか。33しかもヤコブのぞくなんむくいもけず、かれらのろうむすびませんでした。わたしはしょこくめぐり、あなたのいましめをこころめていないのにはんえいしているひとびとました。34いま、わたしたちのあくひとびとあくとを、はかりにかけてください。そうすれば、はかりがどちらにかたむくかがあきらかになるでしょう。35ひとびとが、まえつみおかさなかったことがあったでしょうか。また、あなたのいましめをこのようにまもったたみがほかにあったでしょうか。36あなたのいましめをまもったひとじんとしてはいるでしょう。しかし、たみぜんたいとしてはつからないでしょう。」

てん使こた

4

1すると、わたしのもとにつかわされたウリエルというてん使こたえた。2「あなたのこころは、こののことに、すっかりうろたえている。それでもあなたは、いとたかかたみちかいしたいとおもっているのか。」3わたしは、「はい、わがしゅよ」とこたえた。するとてん使はわたしにった。「あなたに三つのみちしめし、三つのたとえをていするためにわたしはつかわされた。4あなたがもし、このなかの一つでもかしたなら、わたしも、あなたがたいというそのみちしめし、よこしまなこころとはなんのことかをおしえよう。」

5そこでわたしはった。「わがしゅよ、おっしゃってください。」するとてん使はわたしにった。「って、ほのおおもさをはかり、かぜおおきさをはかり、あるいはったもどしてなさい。」6わたしはった。「ひとせいけたもののうち、いったいだれにそのようなことができるでしょう。」7そこでてん使った。「もしわたしが、うみそこにはどれだけのまいがあるか、うみみなもとにはいくつのながれがあるか、おおぞらうえにはいくつのながれがあるか、あるいはらくえんぐちはどれか、といったことをたずねたならば、8おそらくあなたはったであろう。『わたしはいままで、うみくだったことも、りたことも、てんのぼったことも一もない』と。9だからいま、わたしは、かぜとあなたがごしたについてだけ、それなしにはかたときもいられないものにかぎってたずねたのである。しかしあなたはこれについてなにこたえられなかった。」10そしててん使った。「あなたは、しょうがいぶんにかかわりをもつことがらさえることができないのだ。11それなのにどうしてあなたのりきりょうで、いとたかかたみちかいできよう。はいしたにさえおそれおののくものが、どうしてめつなものをかいすることができようか。」

これをいたとき、わたしはじょうして、12った。「このまれてかみおそれぬひとびとなかみ、くるしみをあじわい、しかもこのくるしみがなんなのかからずにいるよりは、むしろまれなかったほうがよかったのです。」13するとてん使った。「わたしは、もりなかったことがあった。そのとき、ははかりごとをめぐらして、14った。『さあ、ってうみたたかいをまじえ、うみわれわれまえから退しりぞかせて、べつもりつくろうではないか。』15ところが、うみなみどうようにはかりごとをめぐらして、った。『さあ、のぼってって、もりたたかいをいどみ、そこをわれわれりょうぶんにしよう』と。16しかし、もりのはかりごとはしっぱいした。になってもりくされたからである。17また、うみなみのはかりごともどうようしっぱいした。すなりゅうし、うみはばんだからである。18ところで、もしあなたがりょうしゃさばくとすれば、どちらをただしいとし、どちらをつみさだめるだろうか。」19わたしはった。「どちらのはかりごともむなしいことです。もりにはりくあたえられ、うみにはなみはこしょがそれぞれあたえられているのですから。」20そこでてん使った。「そのはんだんただしい。ではどうして、あなたしんについておなじようにはんだんしないのか。21りくもりあたえられ、うみなみあたえられているように、じょうものじょうのことだけをかいし、てんじょうかいものは、てんじょうかいのことをかいするのである。」

ひとおもいとかみけいかく

22そこでわたしはこたえた。「しゅよ、おねがいです。わたしにはかいりょくあたえられているのです。23わたしは、こうえんみちたずねているのではありません。つねごろ、わたしたちのまえこっていることがらについていたかっただけなのです。なぜイスラエルはめいにもほうじんわたされたのか、なぜあなたがあいされたたみを、かみおそれぬやからにわたされたのか、なぜわたしたちのせんりっぽうほろり、しるされたけいやくはうせたのか、ということなのです。24わたしたちは、このからいなごのようにうつき、わたしたちのせいめいあさもやのようになりました。もはやわたしたちは、あわれみをけるかくもありません。25しかし、わたしたちにあたえられたのために、かみなにをなさろうとするのでしょうか。わたしはこのことをたずねているのです。」

26てん使はわたしにこたえた。「もしあなたがきているならばるであろうし、ながらえるなら、たびたびおどろくであろう。はたちまちるということを。27ときかなってやくそくされたことを、このじつげんできないであろう。それは、このかなしみとよわさにちているからである。28あなたがわたしにたずねているそのあくすでかれた。しかし、そのりはまだである。29かれたものがられ、あくかれたはたけらなければ、ぜんかれたはたけないであろう。30あくたねさいしょにアダムのこころかれたために、いままでどれほどおおくのしんこうみのらせたことだろう。それは、だっこくときるまでみのらせつづけるだろう。31かんがえてみなさい、このあくたねがどれだけおおくのしんこうみのらせたかを。32かずれないもみがかれたあい、どれほどおおがかりなだっこくはじまるであろうか。」

33そこでわたしはった。「それはいつ、どのようにしてこるのですか。なぜわたしたちのとしつきみじかく、こうなのですか。」34てん使った。「いとたかかたいて、こころをせかせてはならない。あなたはぶんのためにこころをせかせるが、かのすぐれたおかたおおくのひとのためをかんがえておられるのである。35このことについては、じんたましいも、まいでたずねたではないか。『いつまでわたしは、このようにてばよいのですか。わたしたちのむくいのしゅうかくは、いつるのですか』と。36かれらに、だいてん使エレミエルがこたえている。『あなたたちのようなひとかずちるときである。かみはかりはかり、37ときおおきさをはかり、ときかずかぞえておられる。それゆえ、ていされたますたされるまで、かみどうずることも、あせられることもないのである』と。」38そこでわたしはった。「しかしおさめられるかたしゅよ、わたしたちもみなしんこうものです。39わたしたちのため、じょうものつみのために、じんしゅうかくさまたげられてはいませんか。」40するとてん使った。「って、おもじんたずねてみなさい。九かげつちたとき、たいをなおたいなかにとどめておくことができるのか、と。」41そこでわたしはった。「しゅよ、とどめておくことはできません。」するとかれった。「たましいまいも、おんなたいたものである。42さんみのくるしみをはやらせようとするように、このまいもおなじで、はじめからあずけられたひとたちをはやかえしたいのである。43そのときには、あなたがたいとのぞんでいることがしめされる。」

44わたしはった。「もしこうにあずかっているのでしたら、またそれがのうであり、わたしがふさわしいとおおもいでしたら、45しめしください。これからのときったときよりもながいのですか、それとも、たいはんときはもうぎたのでしょうか。46なぜなら、わたしは、すでぎたときのことはっていますが、らいのことはなにらないからです。」47するとてん使った。「みぎがわちなさい。あなたにたとえのしめそう。」48そこでわたしはって、ていると、さかるかまどがまえとおぎた。ほのおとおぎたあとに、いくらかけむりのこったのをた。49こののちさらみずをいっぱいふくんだくもまえとおぎ、はげしいあめらせていった。はげしいあめとおぎたあと、そこにしずくのこった。50そこでてん使った。「ぶんかんがえてみなさい。あめしずくよりもおおく、ほのおけむりよりもおおいように、ったときりょうははるかにおおい。しかし、まだしずくけむりのこっている。」

51わたしはねがった。「そのまで、わたしはながらえるとおおもいですか。そのわせるのはだれでしょうか。」52てん使こたえた。「あなたがつぎつぎたずねるしるしについてならば、あるていのことはあなたにうことができる。しかし、わたしは、あなたのせいめいについてげるためつかわされたのではない。わたしはそれをらないのだ。」

しゅうまつのしるし

5

1「では、しるしについてかたろう。よ、そのて、じょうひとびとおおいなるきょうらえられ、しんみちかくされ、こくしんこうもうとなるだろう。2そしてが、あなたしんているじょうに、また、あなたがかつていたじょうえるだろう。3また、あなたがいまているそのくにかいはいしているが、やがてみだれてはいきょとなり、ひとはそこにるようになる。4しかし、もしいとたかかたがあなたにのこるのをおゆるしになるなら、みっのちてんぺんるであろう。とつじょとしてなかたいようかがやき、5ひるつきる。そのうえからしたたち、いしこえはっし、ひとびときょうこうきたし、ほしどうだっするだろう。6そして、ひとのぞまぬじんぶつはいするようになり、とりさえもみなわたるだろう。7ソドムのうみさかなし、よるにはえたいのれぬようかいこえはっし、すべてのひとがそのこえみみにする。8ほうぼうしんえんくちひらき、そこからかえほのおがる。じゅうはそのみかをててうつあるき、げっけいちゅうおんなかいぶつむだろう。9たんすいしおじり、ゆうじんどうしがいがみうようになるだろう。ふんべつかくれ、せいおのれみかにきこもって、10おおくのひとがそれをさがすがいだせない。じょうにはほうじゅうがはびこる。11一つのくにとなりくにに、『だれかこうせいおこなひとが、あなたのところとおりましたか』とたずねる。するとそのくには『いな』とこたえるだろう。12そのときには、ひとびとのぞんでもられず、はたらいてもみちととのえられない。13これらのしるしを、あなたにしめすことはゆるされている。しかし、もしあなたがさらいのり、いまのようになみだをもってたんがんつづけ、なのかんだんじきおこなうならば、これよりも、さらおおいなることがける。」

むす

14わたしはました。わたしのからだはひどくふるえており、たましいろうのあまり、りそうになった。15すると、わたしのもとにかたったそのてん使が、わたしをちからづけ、あしたせてくれた。16ふつよるたみかしらファルティエルがて、わたしにった。「あなたはどこにいたのですか。なぜ、かなしそうなかおをしているのですか。17このきょうせいじゅうでイスラエルのたみはあなたにゆだねられていることをわすれたのですか。18さあ、きて、すこしパンをべてください。ひつじいがぶんひつじてて、どうもうおおかみわたしてしまうかのように、わたしたちをてないでください。」19わたしはかれった。「わたしからはなれていなさい。なのかん、わたしにちかってはいけない。そのあとなさい。」かれは、うことをいてはなった。20そしててん使ウリエルがめいじたように、わたしはおおごえきながらなのかんだんじきおこなった。

だい二のまぼろし

エズラのい──えらびとなんについて

21なののち、わたしのこころおもいは、わたしをふたたびひどくなやました。22そしてわたしのたましいは、かいりょくもどして、ふたたびいとたかかたまえはなはじめた。23おさめるかたしゅよ、あなたはのすべてのもりなかから、そのすべてのなかから、一つのぶどうのえらばれました。24また、かいのすべてのから一つのくぼえらばれ、かいのすべてのはななかから、ぶんのため一ぽんのゆりをえらばれました。25またうみのすべてのふかみから、ぶんのために一つのがわたし、てられたあらゆるまちなかから、ぶんのためシオンをせいべつなさいました。26またつくられたすべてのとりなかから、一はとぶんのものとび、つくられたあらゆるちくなかから、ぶんのため、一ぴきひつじってかれました。27また、おおきくなったあらゆるたみなかから、一つのたみぶんのものとされ、おあいしになったこのたみばんにんみとめられたりっぽうあたえられました。28しかしいましゅよ、どうしてあなたは、この一つのたみおおくのたみわたし、この一つのよりもとおざけ、あなたのゆいいつたみおおくのたみあいだらされたのですか。29あなたとのやくそくはんたいしたものどもが、あなたのけいやくしんらいしたひとびとみにじりました。30もし、あなたのたみにそれほどぞういだかれるのでしたら、ぶんらしめるべきでしょう。」

てん使こた

31わたしがこうえたとき、さくばんわたしのもとにたあのてん使つかわされて、32った。「きなさい。わたしはおしえよう。みみかたむけなさい。もっとかせてあげよう。」33そこでわたしはった。「わがしゅよ、おはなしください。」てん使った。「あなたはイスラエルのことになると、へんになるのか。あなたは、イスラエルをつくられたかたじょうにイスラエルをあいするというのか。」34わたしはった。「いいえ、しゅよ、かなしみのあまりもうげたのです。いとたかかたみちをとらえ、そのさばきのいちでもきわめようとすると、わたしのこころはいつもいたむのです。」35するとかれは、「それはあなたにはできない」とった。わたしはたずねた。「しゅよ、なぜですか。それではどうして、わたしはまれてたのです。なぜ、わたしのははたいが、わたしのはかとならなかったのですか。そうすれば、わたしはヤコブのろうもイスラエルみんぞくつかてるのもないでんだでしょうに。」

36そこでてん使った。「まだこのていないひとたちをかぞえ、ったしずくあつめ、れたはなもとみどりにしてみなさい。37ざされたとびらけ、なかふうじられていたかぜはなちなさい。あるいは、こえかたちしめしてみなさい。そうしたら、わたしも、あなたがたいとねがなんゆうしめそう。」38わたしはった。「おさめるかたしゅよ、だれがこのようなことをりえましょうか。ひとみかをことにするかたにしかできません。39わたしはおろかなものです。あなたがおたずねになるこれらのことに、どうしてこたえることができましょう。」40するとてん使った。「あなたは、わたしのったただ一つのこともなすことはできない。おなじように、わたしのさばきや、わたしがぶんたみやくそくしたあいもくてきをもきわめることはできないのだ。」

ぞうぶつけいせいしゅうまつさば

41わたしはった。「しゅよ、わりのときわせるひとびとにとって、あなたはしゅじんとなられるでしょう。しかし、わたしのまえひとびとやわたしたちしん、あるいは、わたしたちのすぐあとひとびとは、どうしたらよいのでしょう。」42てん使った。「わたしのさばきをのようにしよう。さいものたちがおくれるわけでもなく、せんとうものたちがはやくなるわけでもない。」43そこでわたしはこたえた。「あなたのさばきをもっとはやあきらかにするために、あなたはひとびといまいるひとびとしょうらいまれてくるひとびとを一におつくりになることはできなかったのですか。」44てん使こたえた。「ぞうぶつそうぞうしゅさきまわりをすることはできない。また、このはそこでつくられるひとびとすべてを一ささえることもできはしない。」45わたしはった。「それではなぜ、おつくりになったぞうぶつわりのとき、一かすであろうと、しもべにおっしゃったのですか。もしきるものが一きて、ぞうかいがそれをささえるようになるのでしたら、いまからでも、げんざいいるひとびとを一れることができるはずです。」46しかしてん使った。「おんなたいたずねてみよ。『十にんむのに、なぜじゅんばんむのか』と。かのじょに一に十にんむようもとめてみなさい。」47わたしはった。「それはできないでしょう。それぞれのときしたがわねばなりません。」48てん使った。「わたしも、じゅんたねかれたものに、だいたいあたえたのである。49おさなめず、すでとしいたおんなめない。わたしはぶんつくったかいをこのようにさだめたのである。」

ろうねんむかえるぞうかい

50わたしはたずねた。「すでにわたしにみちしめしてくださったので、もうげることがあります。あなたのわれたわたしたちのははとは、まだわかいのですか、あるいはろうねんにさしかかっているのですか。」51てん使こたえた。「おんなたずねれば、こたえてくれるだろう。52かのじょいなさい。『こんんだどもたちは、どうしてまえんだどもたちとちがってひくいのか』と。53かのじょうだろう。『わかくてげんなときにまれたどもたちと、としとってたいおとろえてからまれたどもたちとは、ちがうものなのです』と。54だから、あなたもかんがえてみなさい。あなたたちは、まえまれたひとたちよりもひくいし、55あとまれるひとたちは、あなたたちよりもひくいだろう。ぞうぶつろうして、わかいときのちからうしなっていくからである。」

ぞうかいちょくせつかかわるかみ

わたしはった。「しゅよ、おねがいします。もしこうにあずかっているのでしたら、このしもべにおしめしください。あなたはだれをもちいてぞうぶつまえあらわれてくださるのですか。」

6

1てん使った。「そうぞうはじめ、かいもんてられるまえかぜあつまってぜん2らいめいがとどろきいなずまがひらめくまえらくえんもといがまだかためられず3うつくしいはなられぬまえほしうんこうさだまらずかずれぬてん使ぐんぜいしゅうけつされるまえ4そらたかところはまだげられずおおぞらぶんけられぬまえ、まだシオンはかみあしだいとされず5いまとしつきはかられるぜん、そして、いまつみおかしているものたちのはかりごとがまだ退しりぞけられず、しんこうたからものたちがしるしけるぜんに、6わたしはこれらのことをこうあんし、これらすべてはった。ものによってではなく、わたしによってなされたのである。そして、わりもまた、ものによってではなく、わたしによってるのである。」

7そこでわたしはこたえた。「ときぶんはどのようになるのですか。いつまえときわり、いつつぎときはじまるのですか。」8てん使った。「アブラハムにはじまりアブラハムでわる。なぜなら、ヤコブもエサウもかれそんであり、ヤコブのは、はじめからエサウのかかとをつかんでいたのである。9このだいわりはエサウであり、つぎだいはじまりはヤコブである。10じつひとわりはかかとであり、ひとはじめはである。エズラよ、とかかとのあいだに、へだたりをもとめるな。」

しゅうまつのしるし

11わたしはこたえた。「おさめられるかたしゅよ、もしこうにあずかっているのでしたら、12あなたがせんじつよる、このしもべいちしめしてくださったあのしるしのけつまつをおしめしください。」13てん使こたえた。「ぶんあしでしっかりとち、わたこえきなさい。14あなたのっているしょおおきくうごいてことくだるが、おそれてはならない。15それはしゅうまつについてのことである。だいもといは、16それがぶんについてのことであることをさとり、ふるえおののくであろう。だいもといは、しゅうまつぶんわらねばならぬことをっているからである。」17わたしはこれをいてから、あしみしめてち、みみかたむけた。すると、かたりかけるこえがあった。そのひびきは、おおみずひびきのようであった。

18そのこえった。「よ、そのがやってる。わたしがひとびとおとずれようとちかづくときである。19それはによってがいおよぼしたものどものついきゅうはじめるときであり、シオンのくつじょくわるときである。20そして、っていくふういんされるとき、わたしはつぎのしるしをおこなおう。まきものおおぞらいっぱいにひらかれ、すべてのものどうにこれをるであろう。21そして、一さいようぶんこえしてはなし、にんは三、四かげつじゅくむが、そのたちはきてまわる。22たねかれたはたけは、たちまちにしてとなり、ちたくらときずしてからになる。23ラッパがひびき、ひとみなこれをいて、たちまちきょうおそわれるであろう。24そのとき、ともともてきまわしていがみい、だいとそこにひとびととはともおどろき、いずみすいみゃくまり、三かんあいだながれをめる。25わたしがあなたにこくしたこれらすべてをまぬかれたひとびとみなすくわれ、わたしのすくいと、わりとをるだろう。26そして、かれらは、しょうがいあじわうことなくてんれられたひとびとるだろう。そしてひとびとこころえられて、あたらしいかんかくける。27あくはぬぐいられ、あざむきはるからである。28そしてしんこうはなひらき、はいこくふくされ、ながあいだみのらなかったしんあきらかになるだろう。」

むす

29このこえがわたしにかたりかけているあいだに、よ、わたしがっているしょじょじょうごきだした。30てん使った。「わたしがこんあなたにしめそうとしてたことはこのことである。31だからもし、あなたがふたたいのり、ふたたなのかんだんじきおこなうなら、こんにっちゅうさらおおいなることをげよう。32あなたのこえがいとたかかたたしかにたっしたからである。ちからあるかみは、あなたのただしさをて、あなたがわかいときからまもってきたていせつかえりみられたからである。33それゆえかみはわたしをつかわしてこれらすべてをあなたにしめし、こうわれるのである。『しんらいせよ。おそれるな。34いまだいあせってむなしいことをかんがえるな。そうすればしゅうまつときてもあわてることはない』と。」

だい三のまぼろし

エズラのい──そうぞうげんじつとのひら

35こののち、わたしはきながら、ぜんおなじようになのかんだんじきおこなった。われたとおり三しゅうかんつづけるつもりだった。36ところがようよる、わたしのこころふたたかなくなり、わたしはいとたかかたまえはなはじめた。37わたしのれいはげしくえ、たましいあんであった。

38わたしはった。「ああ、しゅよ、あなたはそうぞうはじめ、だいにちに、『てんれ』とおめいじになり、ことはそのわざおこないました。39そのときれいただよい、くらやみせいじゃくあたりをおおった。ひとこえはまだつくられていませんでした。40そこであなたは、わざあきらかにあらわれるようにと、くらなかからひかりるようにおめいじになりました。41ふつに、あなたはふたたおおぞられいつくられ、そのれいに、みずけてさかいをつけ、そのいちうえ退しりぞかせ、いちしたにとどまらせるようにとめいじられました。42みっにあなたは、みずに、だい七のぶんあつまるようにめいじられ、の六つのぶんかわかして、たねたがやようとして、ぶんまえかくされました。43ことはっせられると、ただちにわざおこなわれました。44おびただしいかずの、しかもしょくよくをそそるさまざまあじじつや、たぐいなくうつくしいいろはなただちにて、きわがたかおりがただよいだしました。これが、みっこったことでした。45よっに、あなたはめいれいくだして、たいようかがやき、つきひかるようにされ、ほしさだめられました。46そして、やがてつくられるひとつかえるよう、それらにおめいじになりました。47いつにあなたは、みずあつまっているだい七のぶんに、ものとりさかなすようにめいじられました。すると、そのとおりになりました。48こえもなく、せいめいもないみずが、おめいじになったものつくったのです。それは、しょこくたみにあなたのわざをたたえさせるためでした。49それからあなたは、二つのものをえりけられ、その一つをベヘモット、もう一つをレビヤタンとけられました。50そしてあなたは、りょうしゃたがいにはなされました。みずあつまっているだい七のぶんりょうしゃくことができなかったからです。51そしてベヘモットにはみっかわいたいちあたえ、そこにむようにされました。そこは一千のやまのあるでした。52レビヤタンにはみずのあるだい七のぶんをおあたえになりました。あなたはこの二つをぞんし、あなたのおのぞみのとき、おのぞみのひとびとべさせるようにされました。53むいにあなたはりくにおめいじになり、まえちくけものうものをつくらせ、54そのうえにアダムをつくらせました。そしてあなたはかれを、おつくりになったすべてのぞうぶつかしらとされました。あなたがたみとしておえらびになったわたしたちはみな、このアダムからまれたのです。55しゅよ、わたしがあなたのまえでこれらのことをすべてかたったのは、さいしょそうぞうとしてをおつくりになったのは、わたしたちのためだ、とあなたがわれたからです。56また、あなたは、アダムからまれたほかのしょみんぞくひとしい、とわれ、かれらはつばのようなもので、そのかずがいかにおおくてもうつわからこぼれるひとしずくにすぎないとわれたのです。57しかし、しゅよ、このなにものでもないとされたしょみんぞくが、いま、わたしたちをはいし、くそうとしております。58わたしたちは、あなたがういひと、いとしいものさいあいものばれたあなたのたみであるのに、しょみんぞくわたされています。59もし、がわたしたちのためにつくられたのなら、どうしてわたしたちがぶんたちのそうぞくできないのでしょうか。このようなことがいつまでつづくのでしょうか。」

てん使こたえ──さばきとそうおうむく

7

1わたしがこれらのことをえると、まえよるつかわされたてん使ふたたびわたしのところにつかわされてた。2てん使った。「エズラ、ちなさい。わたしがあなたにげにこときなさい。」3わたしはった。「わがしゅよ、おはなしください。」てん使った。「うみひろしょかれていて、ふかかぎりない。4しかし、そのぐちせましょにあって、かわのようである。5もしだれかが、うみたりこうかいしたりするためにうみはいろうとしても、そのせましょとおらなければ、どうしてひろうなばらけるだろうか。6たとえをもう一つ。あるまちたいらなてられており、そこにはあらゆるものほうにある。7しかし、まちぐちせまく、けわしいところにあり、みぎが、ひだりふかふちがある。8そのあいだ、すなわちみずあいだには、たった一ぽんみちしかなく、しかもそれはひとひとがやっととおれるくらいのみちである。9もしこのまちが、あるひとさんとしてあたえられたとしても、そのひとが、もくぜんけんえなければ、どうしてそのさんそうぞくできるだろうか。」10わたしはった。「しゅよ、そのとおりです。」てん使った。「イスラエルのそうぞくぶんもこのようなものである。11わたしはかれらのためにつくった。アダムがわたしのいましめをやぶったとき、ぞうぶつさばかれた。12そして、このぐちは、せまく、かなしみとろうちたものとなり、またそのかずすくなく、じょうたいわるく、けんをはらみ、おおきなこんなんいるものとなった。13しかしおおいなるへのぐちは、ひろあんぜんで、をもたらしてくれる。14だから、きているものは、このせまくむなしいところはいらなければ、そなえられたものをけることができないのである。15それなのになぜあなたは、ぶんちるべきものだといって、こころみだすのか。なぜ、ぶんぬべきものだといって、どうようするのか。16なぜ、いまあるものにだけこころめてしょうらいのものにこころめないのか。」

17わたしはこたえた。「おさめるかたしゅよ、あなたは、これらのものをぐのはただしいひとびとであり、けいけんひとびとほろびると、りっぽうさだめられました。18ただしいひとびとひろところぼうしつつ、せまところえています。けいけんきたものは、せまさにくるしみながら、ひろところをもることはできませんでした。」19てん使った。「あなたはしゅにまさるさばでもなく、いとたかかたよりかしこくもない。20ひとびとあたえられたかみりっぽうかろんじられるくらいなら、いまいるおおくのひとびとほろびるほうがましである。21しゅは、ひとびとがこのまれてたびに、どうしたらながらえるか、なにまもればばっせられないでむかを、さとされた。22しかしひとびとうことをかず、しゅさからい、ぶんかっにむなしいことをかんがし、23じゃあくあざむきをくわだてた。そしていとたかかたそんざいしないとごうし、そのみちみとめなかった。24また、りっぽうかろんじ、けいやくこばみ、そのいましめにちゅうじつでなく、いとたかかたわざおこなわなかった。25このゆえに、エズラよ、むなしいものにはむなしいものがあたえられ、ゆたかなひとびとにはゆたかなものがあたえられるのである。

26よ、そのときがやってる。そのときには、わたしがこくしたしるしがあらわれ、まちはなよめとなって姿すがたせ、いまはまだかくされているえてくる。27わたしがこくしたあくからすくわれたひとみな、わたしのこのわざる。28すなわち、わがイエスが、かれしたがひとびとともあらわれ、のこったひとびとに四百ねんあいだよろこびをあたえる。29そののち、わがキリストもいきあるひとみなぬ。30そしては、はじめのときのように、なのかんたいせいじゃくもどり、ひとのこってはいない。31なのかんぎたとき、まだめていないこされて、ちるべきかいほろびる。32だいちゅうねむひとびとじょうかえし、ちりはそのなかもくしてんでいるひとびともどし、はそこにあずけられていたたましいそとす。33そしていとたかかたが、さばきの姿すがたあらわす。もはやあわれみはなく、かんだいさはあとかたもない。34そこにはさばきあるのみである。しんち、しんこうちからる。35そして、さばきはしっこうされ、むくいがしめされる。せいめ、せいねむっていられなくなる。36らしめのあなあらわれ、そのはんたいがわにはあんそくしょがある。また、ごくのかまどがしめされ、そのはんたいがわにはよろこびのらくえんえる。37そのとき、いとたかかたは、こされたしょみんぞくげる。『よくて、おもれ、あなたたちがこばんだのはだれなのか、だれにつかえなかったのか、だれのこころづかいをかろんじたのかを。38あちらとこちらとをくらべるがよい。こちらにはよろこびとやすらぎがあり、あちらにはらしめがある』と。これがさばきのかれらにげられるしゅことである。39そのには、たいようつきほしもなく、40くもかみなりいなずまもなく、かぜみずたいもなく、やみゆうれもあさもない。41また、なつはるあつさもなく、ふゆしもさむさもなく、ひょうあめつゆもない。42ひるよるけもなく、きらめきも、あかるさも、ひかりもない。ただあるのはいとたかかたえいこうかがやきのみであり、このかがやきによって、ひとみなぶんまえにあるものをる。43そのかんは七ねんである。44これがわたしのさばきであり、さばきのさだめである。わたしはあなたにだけ、これをしめしたのである。」

すくわれるひとしょうについて

45わたしはこたえた。「しゅよ、まえにももうしましたが、いままたもうします。いま、あなたのさだめをまもってきているひとびとさいわいです。46しかし、わたしがいのったひとたちはどうでしょう。いまきているひとびとなかで、つみおかさなかったものがいるでしょうか。まれてひとびとなかで、あなたのけいやくやぶらなかったものがいるでしょうか。47わたしは、いまかりました。きたるべきよろこびをけるのはごくわずかなひとびとであり、おおくのひとびとらしめをけるのです。48じつにわたしたちのなかにはわるこころぞうだいし、あなたのさだめからわたしたちをはなし、はいへとみちびき、また、わたしたちにへのたびほろびへのみちしめして、わたしたちをせいめいからとおざけたからです。しかもそれはしょうすうひとではなく、つくられたひとほとんどすべてなのです。」

49てん使こたえた。「よくきなさい。あなたにおしえよう。つぎことがらについてあやまりをただそう。50まさにあなたがったゆうのゆえに、いとたかかたは一つではなく、二つのつくられたのである。51ただしいひとおおくはなく、むしろしょうすうであり、そのいっぽうけいけんひとえているとあなたはったが、このもんだいこたえをきなさい。52もしあなたがほうせきをごくわずかしかっていなかったとしたら、それをやすためにあなたは、なまりつちをこれにくわえるであろうか。」53わたしはった。「しゅよ、そんなことはできません。」54そこでてん使った。「さらすすんでたずねてみよ。こたえてくれるだろう。ていちょうたずねてみれば、かたってくれるだろう。55いなさい。『きんぎんどうてつなまりねんつくしている。56しかし、ぎんきんよりもおおく、どうぎんよりもおおく、てつどうよりもおおく、なまりてつよりもおおく、ねんなまりよりもおおい。』57あなたは、たくさんあるものとわずかしかないものとで、どちらがこうのぞましいとおもうか。」58わたしはった。「おさめるかたしゅよ、ふんだんにあるほうがなく、すくないものほどがあります。」59てん使こたえた。「このことからされるけつろんをよくかんがえなさい。れにくいものをっているひとは、いくらでもはいるものをっているひとよりもおおきなよろこびをあじわうものである。60わたしも、やくそくしたあたらしいそうぞうおこなうときに、わずかしかいなくともすくわれるひとたちのことをよろこぶだろう。かれらはいまやわたしのえいこうゆうせんさせ、いまやわたしのをたたえるようになったからである。61わたしは、ほろびにいたおおくのひとびとのためになげいたりはしない。かれらは、きりのようであり、ほのおけむりひとしいものである。かれて、がり、えてしまったのだ。」

さばきのひつぜんせい

62わたしはった。「ああ、だいよ、おまえなにしたのか。もしせいぞうぶつとおなじようにちりからつくられたのなら、63ちりそのものもしょうじないほうがよかったであろう。そうすれば、せいちりからまれてくることもなかったからだ。64しかし、いませいは、わたしたちとともせいちょうし、このためにわたしたちはくるしめられるのだ。ぶんたちがほろびることをりつつほろびるからである。65じんるいなげき、けものよろこぶがよい。まれてきたにんげんみななげき、けものちくたのしむがよい。66けものほうがわたしたちよりはるかにましなのだから。けものさばきをつこともなく、んだのちやくそくされているくるしみやすくいをることもないからである。67らしめにさいなまれることになるなら、すくいのやくそくなんやくつであろうか。68まれひとみなせいまり、つみち、あやまちのおもっているからである。69もし、わたしたちが、んでのちさばきをけなくてもよかったのなら、おそらくもっとしあわせだったかもしれない。」

70てん使こたえた。「いとたかかたは、このとアダムと、アダムからまれたすべてのひとびとつくられるにさいして、まず、さばきとさばきにかかわることをまえもってそなえられたのである。71さて、あなたはせいぶんたちとともせいちょうするとったが、このことからもんだいかいけつられる。72ひとたちは、らしめをける。かれらはせいちながらせいおこないをし、いましめをけながらそれをまもらず、りっぽうあたえられていながらそれをないがしろにしたからである。73かれらはいったい、さばきのさいなんもうひらきするだろうか。しゅうまつときにどうこたえようというのだろうか。74いとたかかたは、どんなにちょうかんひとびとのことをかんだいえられたことだろう。それもかれらのためではなく、あらかじめさだめられたときのためである。」

75わたしはこたえた。「しゅよ、もし、こうにあずかっているのでしたら、しもべおしえてください。んだのちでも、あるいはいまでも、もし、わたしたちがおのおのぶんたましいをおかえししたなら、あなたがあらたにてんそうぞうされるときまで、わたしたちはやすらぎのなかでしっかりとまもられることになるのでしょうか、あるいは、すぐにらしめをけるのでしょうか。」76てん使こたえた。「そのこともおしえよう。しかし、あなたはぶんりっぽうをあざけったひとびとひとであるとおもったり、くるしみをけるべきひとびとひとであるとかんがえたりしてはならない。77あなたのおこないのたからは、いとたかもののもとにたくわえられているからである。もっともそのたからは、わりのときにならなければあなたにしめされることはない。

れいのたどるみち

78さて、についてのはなしをしよう。あるひとぬというさいしゅうけっていをいとたかかたくだされるとき、れいからだからて、ぶんをおあたえになったかたのもとに、ふたたかえってく。まず、いとたかかたえいこうをたたえるためである。79しかし、もしそのれいが、いとたかかたみちかろんじて、それをまもらなかったものりっぽうけいべつしたものかみおそうやまひとびとにくんだものれいであったあい80そのれいやすらぎのしょくことができず、くるしみのなかつねなげかなしみながら、七つのみちをさまよいあるくだろう。81だい一のみちは、ひとがいとたかかたりっぽうかろんじたゆえにそなえられたみちである。82だい二のみちは、きるためにあらためをもはやおこなうことができないみちである。83だい三のみちでは、いとたかかたけいやくちゅうじつであったひとびとたくわえられたむくいをせつけられる。84だい四のみちでは、わりのときのためにぶんようされているらしめをおもかべる。85だい五のみちでは、ひとびとまいがてん使たちによってまもられてふかしずけさにつつまれているのをせつけられる。86だい六のみちでは、かれらのなかのだれかがくるしみのなかへとうつってくのをる。87だい七のみちは、じょうのどのみちよりもつらいみちである。このみちでは、いとたかものえいこうて、うろたえながらおとろえてゆき、ずかしいおもいをしてやつれて、おそろしさのあまりしおれてしまう。かれらはきていたときには、このかたまえつみおかしたのであり、わりのときには、このかたまえさばかれるのである。

88さて、いとたかかたみちまもったひとびとれいが、ちるからだうつわからはなれるときのだいはこうである。89かれらはそのうつわなかにいたとき、いとたかかたろうしてつかえ、りっぽうしゃりっぽうかんぜんまもろうと、えずけんおかした。90だから、かれらにたいすることはこうである。91まずかれらは、ぶんたちをれてくださったおかたえいこうおおいによろこび、七つのだんかいとおって、やすらぎをることになる。92だいだんかいは、ひとぶんたちとともつくられたわるおもいによってせいからへとさそわれないように、それにつため、おおいにろうしてたたかったゆえにそなえられている。93だいだんかいでは、けいけんひとびとたましいがさまようありさまかれらをけているばつながめる。94だいだんかいでは、せいぜんしんこうをもってったりっぽうかれらがまもったというつくぬししょうげんしょうにんされるのをる。95だいだんかいでは、なかで、てん使たちにまもられて、ふかしずけさのなかあつまってあじわうやすらぎと、わりのときぶんたちをけているえいこうとをる。96だいだんかいでは、いまぶんたちがちるべきものからのがれたこと、やがてそうぞくざいさんぐことをよろこび、さらに、ぶんたちがきゅうくつろうちたからすくされたことをいまや、となってよろこびながら、ゆとりをる。97だいだんかいでは、かれらのかおたいようのようにかがやき、また、かれしんが、ほしひかりのようになっているのがしめされる。かれらはもはやちるべきものではない。98だいだんかいは、じょうのどのだんかいよりもだいである。ここでは、ひとあんしんしてよろこび、しんらいしてまようことなく、おそれることなくよろこびをあじわう。かれらは、せいぜんつかえたかた、やがてそのえいこうにあずかり、むくいをいただくそのかたかおいそぐ。99これが、やがてらされるじんたましいだんかいであり、さきにべたことは、りっぽうをないがしろにしたひとびとがやがてけるくるしみのみちである。」

100わたしはった。「それではたましいには、からだからはなれたのちいまわれたことをかんあたえられるのですね。」101てん使った。「かれらにはなのかんゆうあたえられ、さきにかたったことをそのなのかんて、そののちぶんたちのまいにあつめられるだろう。」

だいがんのうなこと

102そこでわたしはった。「もしこうにあずかっているのでしたら、さらしもべにおおしえください。さばきのに、じんたちは、けいけんひとたちのためにしをしたり、かれらのためにいとたかかたにおねがいしたりすることができるでしょうか。103ちちのために、りょうしんのために、きょうだいきょうだいのために、しんぞくうちのために、ともがそのあいするひとのためにそうすることができるでしょうか。」104てん使こたえた。「あなたはわたしのこうけたのだから、このこともおしえよう。さばきのおごそかなもので、すべてのひとしんしるししめすのである。いまでも、ちちわり、ちちわり、しゅじんしもべわり、しんゆうたいせつひとわってさとったり、ねむったり、べたり、びょうなおしてもらったりすることができない。105それとどうように、だれもにんのためにゆるしをねがうことはけっしてない。ひとみなおのおのぶんせいおこない、あるいはただしいおこないのせきにんうのである。」

106そこでわたしはった。「それでは、どうなのでしょうか。まずアブラハムはソドムのひとたちのため、モーセはつみおかしたたちのためにいのりました。107モーセのあといだヨシュアはアカンのだいにイスラエルのため、サムエルはサウルのだいにイスラエルのためにいのりました。108またダビデはさいがいのゆえにたみのため、ソロモンはせいじょにいるひとびとのためにいのりました。109エリヤはあめひとびとのために、またにんのためかえるようにいのりました。110ヒゼキヤはセンナケリブのだいたみのためにいのり、またそのおおくのひとたちが、おおくのひとびとのためにいのったではありませんか。111ですから、ほろびるものがはびこり、せいくわわっているいまじんたちがけいけんひとたちのためいのっているのに、どうしてあのさばきのには、それができないのでしょうか。」112てん使こたえた。「いまとうたつてんではないのだ。かみえいこうは、いまつねにとどまるものではない。それゆえちからのあるものよわもののためいのったのである。113さばきのはこのわりであり、きたるべきだいはじまりとなる。そのときには、はいはもはやなくなる。114ほうじゅうかいしょうし、しんこうたれ、せいせいちょうし、しんあらわれる。115だからそのとき、だれも、さばきにやぶれたものあわれむことはないし、ったものほろぼすこともできないのである。」

すくわれるひとすくない

116わたしはった。「これは、さいしょにしてさいことです。だいはアダムをさないほうがよかったのです。あるいは、したとしても、かれつみおかさないようにめればよかったのです。117いまでは、きていてもかなしむほかなく、んでからもけいばつしかのぞめないとしたら、すべてのひとなんのよいことがありましょう。118ああ、アダムよ、あなたはいったいなんということをしたのか。あなたがつみおかしたとき、あなただけがらくしたのではなく、あなたからまれたわたしたちもらくしたのである。119わたしたちにやくそくされていても、いったいなんやくつでしょう。わたしたちがをもたらすあくぎょうをしているのですから。120えいえんぼうやくそくされているとしても、わたしたちはさいあくなことに、むなしいそんざいになっているではありませんか。121また、かいてきあんぜんまいがようされているとしても、わたしたちはわるほうかたむいているではありませんか。122また、いとたかかたえいこうきよきるひとたちをまもるとしても、わたしたちはもっとじゃあくみちあゆんでしまったではありませんか。123さらに、らくえんしめされて、そこではくさることなくみのつづけ、まんぞくといやしとをもたらしてくれるとしても、124わたしたちはぼうおんらしてきたので、そこにくことができないではありませんか。125あるいはそこではせっせいまもったひとたちのかおほしよりもかがやくとしても、わたしたちのかおやみよりもくらいではありませんか。126このきてせいおこなっていたときわたしたちは、にどのようなくるしみをけるかなどと、かんがえてもみませんでした。」

127てん使った。「じょうにんげんとしてまれたものじんせいたたかいについて、つぎのことをかんがえておくべきである。128たたかいにけるものはあなたがったくるしみをけ、ものはわたしのっているむくいをけるであろう。129なぜなら、これこそモーセがぞんめいちゅうたみおしえたみちだからである。かれった。『あなたはいのちえらびなさい。そうすればきる』と。130しかしかれらは、モーセもモーセのあとげんしゃたちも、かれらにかたったわたしをもしんじなかった。131かれらがほろんでもだれもかなしまないであろう。すくいをかくじつけるひとびとのことでよろこびがあるであろう。」

132わたしはった。「しゅよ、わたしはっています。いとたかかたは、いまあわれみぶかかたばれています。それは、まだこのまれてないひとびとあわれまれるからです。133また、なさぶかかたばれています。それは、あらためてあなたのりっぽうかえひとびとなさけをかけられるからです。134またにんたいづよかたばれています。それは、つみおかしたひとびとぶんさくひんとしてしのばれるからです。135りょうんだかたばれています。それはもとめることよりもあたえることをのぞまれるからです。136また、あわれみにかたばれています。それは、いまひとにも、ひとにも、しょうらいひとにもあわれみをくわえられるからです。137もしあわれみをくわえてくださらなければ、このもそこにひとびとも、かされることはないでしょう。138またゆるすおかたれています。それは、もしせいおかしたひとたちをそのせいからたすしていつくしみぶかゆるしてくださるのでなければ、ひとびとの一まんぶんの一もかされることはないからです。139そして、さばぬしばれています。もし、ことによってつくられたひとびとゆるさず、おおくのつみしてくださらなかったら、おそらく、かぞえきれないほどのひとれのなかで、ごくわずかのひとびとしかのこれないでしょう。」

8

1てん使った。「いとたかかたはこのおおくのひとのためにつくられた。しかし、きたるべきは、わずかなひとのためにつくられている。2エズラよ、たとえをはなそう。あなたがだいたずねると、だいこたえるだろう。『うつわつくねんおおくできるが、きんつちはわずかしかできない』と。このありさまもそうである。3たしかにつくられたものおおいが、すくわれるものすくない。」

4わたしはった。「わたしのたましいよ、しきみ、ったことをむさぼりえ。5まえほっせずしてこのまれ、のぞまずにる。おまえは、ごくわずかのあいだしかきられないのだ。6ああ、わたしたちのうえにおられるしゅよ、しもべまえいのることをゆるしていただけますなら、どうか、わたしたちにこころたねあたえ、そしてわたしたちのせいたがやしてむすばせてください。そうすれば、ちるべきすべてのものひととしてのて、きることができるでしょう。7あなたはゆいいつかたであり、わたしたちは、あなたがかたられたとおりによってつくられたものの一つです。

8あなたはいまたいなかからだかたちづくってこれにいのちあたえ、かんあたえられると、このぞうぶつみずなかまもられます。そしてあなたがつくられたたいは、あなたがそのなかつくられたを、九かげつかん宿やどします。9そしてまもるものも、まもられるものも、ともにあなたのまもりによってまもられます。たいが、ぶんなかそだったものをそとかえときには、10かんそのものから、すなわち、ぶさからそのであるちちあたえるようにと、あなたはめいじられたのです。11かたちづくられたは、それによっていっていかんそだてられます。そののちあなたは、そのあわれみをかけ、12あなたのただしさではぐくみ、あなたのりっぽうきょういくし、あなたのいましめられました。13それをあなたは、ぶんつくられたものであるがゆえになせたり、ぶんさくひんであるがゆえにかしたりされるのです。14あなたのめいれいしたがい、これほどのろうによってかたちづくられたものを、かんたんなひとことほろぼされるなら、なんのためにそれをおつくりになったのでしょうか。」

エズラのいの

15いまこそ、もうげます。じんるいいっぱんのことをあなたはよくごぞんじです。しかし、わたしはあなたのたみのことでこころいため、16あなたのぎのことでき、イスラエルのことでかなしいおもいをし、ヤコブのそんのことでこころみだしているのです。17ですから、わたしは、ぶんのため、またかれらのためにまえいのりましょう。わたしはじょうむわたしたちのらく18また、きたるべきさばきがすみやかにやってるといているからです。19どうか、わたしのこえみみかたむけ、わたしのことかいしてください。わたしはまえかたります。」

20てんげられるまえのエズラのいのりのはじめ。

かれった。「えいえんきられるしゅよ、あなたのてんたかみにあり、21あなたのぎょくるいなく、えいこうはかれません。てん使ぐんだんはおののきつつあなたにつかえ、22めいれいしたがって、かぜにでもにでもわります。ことしんじつで、かたられたことがえられることはありません。23あなたのめいれいちからがあり、あなたのさだめはおそるべきものです。あなたがえるとしんえんかわき、あなたがいかられるとやまやまけ、あなたのしんあかしされます。24しゅよ、このしもべいのりをれてください。あなたがおつくりになったものいのりにみみかたむけ、わたしのことこころけてください。25わたしはきるかぎりあなたにかたり、わたしにかるかぎりおこたえします。26たみのとがにけず、しんじつをもってあなたにつかえているひとびとらんください。27けいけんわざおこなもののたくらみではなく、くるしみながらもあなたのけいやくまもったひとびとちゅうけてください。28あなたのまえで、みちはずしたもののことをおもわず、おそれることをこころからみとめたひとびとのことをおもしてください。29ちくのようなかたをしたものほろぼそうとはなさらずに、りっぽうりっおしえたひとびとかえりみてください。30けものにもおとるとなされたもののことをおいかりにならず、つねにあなたのえいこうしんらいしたひとびといつくしんでください。31わたしたちもわたしたちのたちもをもたらすかたをしてきましたが、あなたは、つみびとであるわたしたちのゆえにあわれみぶかかたばれるのです。32もし、あなたがわたしたちをあわれむことをのぞまれるのでしたら、ただしいわざおこなわないわたしたちをあわれんでこそ、あなたはあわれみぶかかたばれるでしょう。33ただしいひとたちは、あなたのもとにたくさんのわざたくわえており、ぶんたちのわざのゆえにむくいをけるからです。34ひととはいったいなにものですか。なぜ、あなたはいかられるのですか。ちるべきものゆえに、あなたはこれをきびしくあしらわれるのですか。35じっさいには、まれてきたひとなかけいけんなふるまいをしなかったものひともいません。しんこうこくはくするひとなかにさえ、つみおかさなかったひとはいません。36しゅよ、よいわざたくわえていないひとびとをあなたがあわれまれてこそ、あなたのただしさとぜんりょうさとが、つたえられるでしょう。」

しゅうまつについて

37てん使った。「あなたのったことはあるていただしい。あなたのことどおりになるだろう。38たしかに、つみおかしたものたちについて、かれらをそうぞうしたことも、そのさばきもほろびもにしないことにしよう。39むしろわたしは、じんについて、かれらをそうぞうしたこととかれらのじんせいたびすくいと、かれらがむくいをけることとをよろこぼう。40それゆえわたしがかたったとおりになる。41のうおおくのたねき、おおくのなええるが、ときても、かれたものがすべてすわけでなく、えられたものがすべてづくわけでもない。それとおなじく、このかれたひとびとがすべてすくわれるわけではない。」

42わたしはった。「もしゆるしていただけるなら、もうげたいことがあります。43のうたねは、もしてきとうなときにあめらずさなかったとき、また、あめおおすぎてくさってしまったとき、44んでしまいます。しかしひとはあなたのによってつくられ、あなたの姿すがたゆえにとくけられ、すべてのものはひとのためにつくられたのです。それにもかかわらずあなたは、ひとのうたねおなじにあつかわれたのです。45わたしたちではなく、あなたのたみしみ、あなたのぎのたみあわれんでください。あなたはぶんつくられたものをあわれまれるからです。」

46てん使こたえた。「いまるものは、いまいるひとたちのためであり、しょうらいのものは、しょうらいひとたちのためにある。47わたしにまさってわたしのぞうぶつあいすることなど、あなたにはとうていできない。ところであなたはしばしばぶんせいひとびとなかあつかいするが、そんなことをしてはならない。48もっともこのてんでも、あなたはいとたかかたまえめられるだろう。49あなたはぶんにふさわしくへりくだって、ぶんただしいひとびとなかかぞえなかったからである。このことで、あなたはもっとえいこうけるだろう。50このひとびとは、おごりたかぶってあゆんでいたので、わりのときには、おおくのさんうであろう。51しかしあなたはぶんのことをよくかんがえ、ぶんおなじようなひとびとけるえいこうについておもめぐらしなさい。52あなたたちにはらくえんひらかれており、せいめいえられ、きたるべきときそなえられて、ゆたかなとみようされており、みやこてられ、やすらぎがしょうされており、めぐみがまったきものとなり、かんぜんあたえられる。53あくは、あなたたちにちかづかないようにふうじられ、やまいり、姿すがたかくし、ごくとおざかり、はいわすられる。54かなしみはって、さいめつたからしめされる。55それゆえ、ほろびるものおおいことについてたずねるのは、もうやめなさい。56かれらはゆうあたえられていながら、いとたかかたあなどり、りっぽうけいべつし、そのみちてたのである。57そのうえかれらはじんみにじった。58そしてこころなかで、かみはいないとった。こんなことをすればぬとっていながらである。59まえもってはなしておいたことがあなたたちをけているように、かれらには、ようされたかわきとらしめがかまえている。いとたかかたひとほろびをのぞまれたのではなく、60つくられたひとびとみずからが、ぶんたちをおつくりになったかたけがし、いまいのちあたえてくださったかたおんわすれたのである。61それゆえ、わたしのさばきはぢかい。62わたしはこのことをすべてのひとしめすのではなく、あなたとあなたとおなじようなわずかのひとびとにだけしめしたのである。」

わたしはこたえた。63しゅよ、たしかにいま、あなたはわりのときになさろうとするおおくのしるしをしめしてくださいました。でもそれがいつかということはしめしてくださいませんでした。」

9

1てん使こたえてった。「ぶんでよくはかってみなさい。わたしがあらかじめかたったしるしがいくらかでもこるのをたならば、2そのときこそ、いとたかかたみずかつくられたおとずれるときであるとさとりなさい。3このしんひとびとそうらんしょこくみんのはかりごと、どうしゃたちのあんていくんしゅたちのどうようなどがあらわれてきたら、4そのとき、これこそいとたかかたまえまえから、はじめのときからわれてきたことであるとさとりなさい。5このごとはすべて、はじまりはわりによってあきらかになり、わりがすべてをあきらかにするが、6いとたかかたときもこれとおなじであって、そのはじまりはぜんちょうちからあるわざにおいてあきらかにされ、わりはおこないとしるしにおいてあきらかになる。7そのときには、すくわれたものぶんわざまたはせいじつしんこうによっていかりからのがれることのできたものみな8わたしがあらかじめかたったけんまぬかれてのこり、えいえんむかしからせいべつしておいたわたしのりょういきすくいをるだろう。9そのときわたしのみちあくようしたものおどろき、わたしのみちをさげすんでてたものは、らしめのなかにとどまるだろう。10きていたとき、わたしのおんけいけていながら、わたしをみとめなかったもの11まだゆうっていながら、りっぽうをさげすんだもの12あらためのがまだあったにもかかわらず、さとろうとせずにかろんじたものはすべて、らしめをけながらそれをみとめねばならないのである。13あなたは、けいけんひとびとがどのようにらしめをけるかということにこうしんこしたりせず、むしろじんがどのようにすくわれるのか、きたるべきはだれのもので、だれのためか、それはいつるのかをたずねなさい。」

むす

14わたしはった。15「わたしがまえもうげたことですが、いままたもうげ、こんつづけます。ほろびるものほうが、すくわれるものよりもおおいのです。16それは、ながれるみずしずくよりもおおいのとおなじです。」てん使こたえた。17たねはたけしだい、いろはなしだい、ぐあいはごとしだい、だっこくのうしだいである。このにはときがあり、18わたしが、こののまだつくられぬまえいまきているひとたちのためにじゅんをしていたときには、だれもわたしにさからわなかった。19そのときは、だれもいなかったからである。しかし、このかいにんげんつくられたとき、そこにはそくすることのないしょくたくきわがたほうそくとがそなえられていたのに、かれらのせいかつらくした。20わたしはわたしのおもいをけてみた。するとどうだろう、それはほろびていた。わたしのかいおもいをけてみた。しかし、そこにまれてものたちのはかりごとのために、それはけんにさらされていた。21わたしはそれをて、あるひとたちをかろうじてすくった。わたしはぶどうのふさからひとつぶを、おおきなもりから一ぽんすくったのである。22だから、ゆうもなくまれてきたおおくのひとびとほろびるがよい。わたしのひとつぶのぶどうのとわたしの一ぽんすくわれればよいのだ。わたしがたいへんろうをしてこれをかんせいさせたのであるから。

23あなたはさらなのかんち、そのかんだんじきをしないで、24いえてられたことのないはなはらき、はなだけをべなさい。にくべず、ぶどうしゅまず、ただはなだけをべなさい。25そしてえずいとたかかたいのりなさい。そうすれば、わたしはて、あなたとかたろう。」

だい四のまぼろし

エズラのいの

26わたしはてん使ったように、アルダトとばれるはらき、そこではななかすわり、はらくさべた。わたしはまんぷくするまでべた。27なののちくさうえよこになっていたとき、わたしのこころまえおなじようにふたたみだれてきた。

28わたしはくちひらき、いとたかかたまえかたはじめた。29「ああしゅよ、あなたは、わたしたちのなかで、わたしたちのせんしんあらわされました。それは、わたしたちのせんがエジプトからて、ひとあしれないもうすすんでいたときのことでした。あなたはこうわれたのです。30『イスラエルよ、け。ヤコブのそんよ、わたしのことみみかたむけなさい。31よ、わたしはあなたたちのなかに、わたしのりっぽうく。それはあなたたちのなかむすび、それによってあなたたちは、えいきゅうにたたえられるだろう。』32しかしわたしたちのせんは、りっぽうけながらもそれをまもらず、おきてまもりませんでした。ところが、りっぽうほろびませんでした。ほろびるはずがありませんでした。それは、あなたのりっぽうだったからです。33りっぽうけたひとびとほうは、ほろびました。ぶんなかかれたものをまもらなかったからです。34のきまりでは、だいたねけるとき、あるいはうみふねを、うつわものものけるとき、35かれたもの、かべられたもの、うつわはいったものがなくなっても、うつわはそのままのこります。しかしわたしたちのあいはそうではありませんでした。36りっぽうけたわたしたちのほうが、つみおかしているのでほろび、りっぽうけたわたしたちのこころほうほろびるのです。37りっぽうほろびることなく、そのえいこうたもつづけるのです。」

おんなまぼろし

38こころなかでこうって、げると、みぎほうひとおんなえた。このおんなかなしんでおおごえいており、ふかこころいためていた。そのころもかれ、あたまはいをかぶっていた。39わたしはおもめぐらすのをやめて、かのじょかってった。40「なぜいているのか。なにこころなやませているのか。」おんなった。41しゅよ、わたくしかまわないでください。かせてください。かなしくてしかたがないのです。わたくしこころはひどくいたみ、わたくしはひどくいやしめられました。」42わたしはった。「なにをされたのか。ってみなさい。」

そこでおんなはわたしにった。43「あなたのはしため、わたくしは、うまずめで三十ねんあいだおっとらしましたがどもがまれませんでした。44わたくしはこの三十ねんかんまいにちまいかんよるひるもいとたかかたにおねがいしておりました。45三十ねんのちかみはあなたのはしため、わたくしねがいをれられ、わたくしみじめなさまらんになり、わたくしくるしみにこころめてくださり、おとこさずけてくださいました。わたくしおっとまちひとたちもみな、こののことをとてもよろこび、わたくしたちは、ちからあるかたおおいにほめたたえました。46わたくしはこのたいへんろうしてそだてました。47このせいちょうしたとき、わたくしむすのためによめむかえにき、こんれいりもめました。

10

1ところがむすこんいんしんしつはいったとき、たおれてんでしまったのです。2わたくしたちはみなかりをしました。まちひとびとみなわたくしなぐさめにてくれました。わたくしは、つぎよるまでもちおさえていました。3しかし、わたくしかせようとなぐさめてくれたひとびとみなしずまったので、わたくしよるきて、らんのとおり、このはらしてたのです。4もうまちにはかえらず、ここにとどまっていようとおもいます。べることもむこともしません。ぬまでえずなげつづけてだんじきをするつもりです。」

5わたしは、ここまではなしいて、それをさえぎり、いかってかのじょこたえた。6おろもの、あなたはおんななかもっとおろかだ。あなたにはわたしたちのなげきや、わたしたちにこったことがえないのか。7わたしたちみなははシオンはかなしみにちひしがれ、ひどくいやしめられているのだ。このためおおいになげきなさい。8わたしたちみななげきとかなしみをともにして、あなたもなげくべきだ。ところがあなたは、たったひとむすのためにかなしんでいる。9だいたずねてみよ。そうすればだいうだろう。『まれてるこれほどおおくのものたちのためになげかなければならないのはぶんなのだ』と。10はじめからすべてのものだいからしょうじ、これからもさらしょうずるであろう。しかし、よ、ほとんどすべてのものは、ほろびにかってあゆみ、おおくのものほろびる。11そうすると、どちらのほうふかかなしまねばならないのだろうか。ひとのためになげいているあなたよりも、このようにおおくのひとびとうしなっただいではないのか。あなたはうであろう。12『わたしのかなしみはだいのとはちがいます。わたしはぶんたいうしなったのです。わたしは、じんつうなかで、もだえくるしみながらんだうしなったのです。13だいだいほうそくしたがっただけのことです。だいおおくのひとびとは、たときのようにってしまったのです』と。しかし、それならわたしはおう。14あなたがくるしみながらんだように、だいもそのようにして、はじめからそのであるにんげんを、だいそうぞうしゃのためにんだのだ。15それゆえいま、あなたのなげきをぶんなかおさめて、あなたにふりかかったわざわいをちからづよめなさい。16もしあなたが、かみさだめをただしいとみとめるなら、やがてときふたたあたえられ、あなたはおんななかでたたえられることになるだろう。17さあ、まちもどり、おっとのもとにかえりなさい。」

おんなった。18「いいえ。まちにはもどらず、ここでにます。」19わたしはさらった。20「そんなことをうものではない。シオンのしっついがどのようなものであるか、わたしのうことをけ、エルサレムのいたみをおもってぶんなぐさめとしなさい。21あなたもているように、わたしたちのせいじょらされ、さいだんこわされ、しん殿でんかいされた。22わたしたちのたてごとえ、さんうたはやみ、わたしたちのよろこびはなくなった。しょくだいかりはされ、けいやくはこうばわれ、せいなるうつわけがされた。わたしたちにさずけられたまったぼうとくされ、わたしたちのどうしゃたちはじょくけ、さいころされ、レビびとりょとしてられた。おとめたちはけがされ、わたしたちのつまぼうこうけ、じんたちはられ、おさなてられ、わかものれいになり、ちからのあるものたちはよわくなった。23そしてさいあくなのは、シオンのしょういんのことである。かみいんされていたシオンのかつてのえいこうされ、わたしたちをにくものどものわたされたのだ。24それゆえ、あなたはぶんしんおおきなかなしみをはらい、おおくののうりなさい。そうすれば、ちからあるかたふたたびあなたをあわれみ、いとたかかたがあなたにやすらぎをあたえて、ろうをねぎらってくださる。」

まぼろしせつめい

25わたしがおんなはなしていたとき、おどろいたことに、とつぜんかのじょかおきょうれつひかりはなち、その姿すがたいなずまのようにひらめいた。わたしはかのじょたいしておそれをいだき、これはいったいどういうことなのだろうとおもった。26するととつぜんおんなおそろしいおおきなこえをとどろかせた。だいがそのおとうごいたほどだった。わたしはげた。27すると、どうしたことだろう、もうおんな姿すがたえず、そこにはみやこてられつつあり、おおきなだいえた。わたしはおそろしくなり、おおごえさけんでった。28はじめにわたしのところにられたてん使ウリエルは、どこにおられますか。あのかたが、わたしのこころをこんなにがたいほどにみだされたのですから。わたしののぞみはくだかれ、わたしのいのりはかえってむなしくなりました。」

29わたしがこのようにっていると、よ、はじめにわたしのところにてん使がやってて、わたしをた。30そのときわたしはにんのようによこたわっており、かんがえるちからがなくなっていた。てん使はわたしのみぎり、わたしをちからづけ、がらせてった。31「どうしたというのだ。なぜみだしているのか。なぜせいこころおもいもみだしているのか。」わたしはった。32「あなたがわたしのことをてられたからです。わたしはじっさい、あなたのわれたとおりにはらました。すると、どうでしょう。なんともいようのないものをわたしはたのです。いや、いまているのです。」てん使った。33おとこらしくちなさい。おしえてあげよう。」わたしはった。34しゅよ、おはなしください。わたしがえきぬことのないように、わたしをてることだけはしないでください。35わたしはのことをのことをいているのですから。36それとも、わたしのこころあざむかれ、わたしのたましいゆめているのでしょうか。37どうかおねがいします。しもべにこのまぼろしかしてください。」

38てん使こたえた。「よくきなさい。あなたがおそれているものについてせつめいしよう。いとたかかたはあなたにおおくのおくしめされたのだ。39いとたかかたはあなたがまっすぐにあゆんでいるのをらんになった。あなたがえずたみのためにかなしみ、シオンのためにおおいになげいたからである。40まぼろしはこうである。すこまえにあなたにあらわれたおんなのことであるが、41あなたは、そのおんないているのをて、なぐさめようとした。42しかしおんな姿すがたいまはもうえず、けんせつちゅうみやこあらわれた。43かのじょむすこったこうについてあなたにはなしたが、そのかしはこうである。44すなわち、あなたがたあのおんなはシオンであり、あなたがいまながめているのはみやことしててられたシオンの姿すがたである。45おんなは三十ねんあいだうまずめだったと、あなたにったが、これはシオンにまだせいささげられていなかったかんが三千ねんかんあったということである。46それから三ねんにソロモンはみやこて、せいささげた。うまずめがんだというのは、このときのことである。47おんなむすろうしてそだてたとったのは、エルサレムにひとんでいたときのことである。48おんなは、むすこんいんしんしつはいったときにんで、ぶんさいなんおそったことをかたったが、これは、エルサレムのめつぼうのことである。49さあ、あなたは、シオンがそののことをどんなになげいているかというたとえをて、こったことについてかのじょなぐさめようとしたのである。これがあなたにあきらかにされねばならなかったことである。

50いま、いとたかかたは、あなたがシオンのためにこころからかなしみ、こころそこからくるしんでいるのをらんになって、あなたにシオンのかがやかしいえいこうと、たんれいうつくしさをしめされたのである。51いえてられたことのないはらにとどまるようにと、わたしがったのはこのためである。52わたしは、いとたかかたがあなたにこれをしめそうとされていたことをっていた。53だからこそ、わたしはあなたに、たてものだいのないはらるようったのである。54いとたかかたみやこしめされようとしているところには、にんげんになるたてものがあってはならないからである。55それゆえおそれてはならない。こころさわがしてはならない。それよりも、たてものなかはいって、あなたのることができるかぎり、そのかがやかしくそうだいなるさまながめなさい。56そのあとで、あなたはみみくことができるかぎりのことをきなさい。57あなたはおおくのひとよりもさいわいである。あなたはいとたかかたのもとにばれているが、これはごくわずかのひとにしかないことである。58よるまで、ここにとどまっていなさい。59そうすればいとたかかたは、わりのときじょうひとびとになさろうとしていることを、ゆめなかまぼろしであなたにしめされるであろう。」

だい五のまぼろし

わしまぼろし

60わたしはわれたとおり、そのよるつぎよるもそこでねむった。

11

1ふつよる、わたしはゆめた。よ、一わしうみからのぼってた。そのわしにははねえたつばさが十二とあたまが三つあった。2わたしがていると、よ、わしつばさぜんうえひろげた。そしててんかぜはすべて、わしかってき、くもわしまわりにあつまった。3さらていると、はねあいだからさかはねえてたが、それらはちいさくてひんじゃくはねとなった。4わしあたまはいずれもどうのままであった。なかあたまあたまよりおおきかったが、それもあたまいっしょにじっとうごかなかった。5さらていると、よ、わしはそのはね使つかってび、とそこにひとびとはいした。6わたしは、あめしたのものすべてが、わししたがっているありさまた。だれも、じょうにあるぞうぶつのうち一つとしてこれにさからうものがなかった。7さらていると、よ、わしはつめをたててがり、はねかってこえはっしてった。8みなどうりをするな。めいめいがぶんのところでねむり、じゅんりをするがよい。9あたまさいようてる」と。10よ、そのこえているのはあたまからではなく、からだなかからであった。11わたしはさかはねかぞえたが、それは八つあった。

12さらていると、みぎがわから一つのはねがり、ぜんはいした。13そのはねはいしていたけれども、わりがえうせ、そのりかすらえなくなった。そしてつぎはねがってはいし、そのだいながつづいた。14しかしこのはねはいしているうちにわりがて、まえはねどうよう姿すがたそうとしていた。15すると、よ、こえこえてきて、そのはねった。16ながあいだはいしていたはねよ、くがよい。おまええうせるまえに、っておくことがある。17まえのちだれも、おまえほどながあいだ、いや、そのはんぶんすらもはいするものはいないだろう。」18そして三ばんはねがり、まえの二つのはねのようにしゅけんにぎったが、これもえうせた。19このように、すべてのつばさわるわるしゅけんこう使していったが、ふたたあらわれることはけっしてなかった。20さらていると、よ、ときて、つぎはねぶんたちもしゅけんにぎろうとしてみぎがわからがった。これらのなかには、はいしたものもあったが、すぐにえうせた。21またあるものはがったが、しゅけんにぎるにいたらなかった。22こののちさらていると、よ、十二のはねと二つのちいさなはねえうせた。23そして、わしからだには、じっとしている三つのあたまと六つのちいさなはねがいには、なにのこらなかった。

24さらていると、六つのちいさなはねから二つがはなれて、みぎがわあたましたにとどまった。四つのちいさなはねはそのままもとしょにとどまっていた。25ていると、よ、この四つのしたはねがってしゅけんにぎろうとくわだてていた。26さらていると、その一つががった。しかし、すぐえうせた。27それからだい二のものががったが、これは、だい一のものよりはやえうせた。28さらていると、のこった二つのはねは、ぶんたちもはいしようとくわだてていた。29かれらがこのようなことをかんがえていたとき、よ、じっとしていたあたまのうちの一つで、なかのものがました。これはの二つよりもおおきかった。30ていると、このあたまは、の二つをかたれた。31このあたまは、かたにしたあたまいっしょき、はいしようとくわだてていたしたの二つのはねべてしまった。32このあたまぜんせいあつし、ひとびとはいしておおいにくるしめた。そして、それまでのどのつばさよりもおおきなけんりょくぜんかいるった。33こののちさらていると、なかあたまが、つばさのときとおなじように、とつぜんえうせた。34さて、二つのあたまのこった。この二つのあたまどうように、とそこにひとびとを、はいした。35さらていると、よ、みぎがわあたまひだりがわあたまべてしまった。

36わたしにはなしかけるこえこえてきた。「まえをよくて、えるものについてかんがえなさい」と。37わたしはた。すると、もりからのようなものがほえながらがってた。そして、それがわしかってひとこえはっしてうのがこえた。38け、おまえうことがある。いとたかかたはおまえにこうわれる。39『おまえは、わたしがはいさせ、わたしのときわりをさせるためにつくった四つのけもののこりではないか』と。40まえは四ばんにやってて、それまでのけものをすべてせいふくし、けんりょくるっておおいにふるがらせ、ぜんかいをひどくくるしめ、またこれほどながあいだいてあざむいた。41まえさばいたが、しんによってではなかった。42まえにゅうひとくるしめ、もくしているひときずつけ、しんじつかたひとにくみ、うそつきをあいし、さかえるものじゅうきょこわし、おまえなんがいおよぼさなかったひとじょうヘきたおした。43まえどうはいとたかかたに、おまえごうまんちからあるものたっした。44そこでいたかかたは、ぶんさだめたときかえりみられた。すると、ときわり、かんりょうしていた。45それゆえ、わしよ、おまええうせるのだ。おまえおそろしいつばさも、もっとじゃあくちいさなはねも、あくちたおまえあたまも、もっとじゃあくなつめも、むなしいおまえからだぜんたいえうせるのだ。46そうすれば、ぜんは、おまえぼうりょくからかいほうされてちからもどし、つくられたかたさばきとあわれみをのぞむことができるであろう。」

12

1が、このことわしはなしていたとき、わたしがていると、2よ、のこっていたあたまえうせ、そのあたまのところにうつっていた二つのつばさがってはいした。そのせいは、みじかく、そうらんえなかった。3さらていると、二つのつばさえうせて、わしからだぜんたいえだした。そしておそれおののいた。

まぼろしせつめい

わたしはこころがひどくみだれて、つよおそれにかられてました。そしてわたしのれいかってった。4よ、おまえがいとたかものみちさぐそうとするので、こういうことになったのだ。5よ、わたしのこころつかれ、わたしのれいよわりきっている。こん、わたしがけたきょうがあまりにおおきかったので、わたしのなかにはわずかなちからもなくなっている。6だからいまさいまでわたしをつよめてくださるようにいとたかかたいのろう。」7そしてわたしはいのった。「おさめられるかたしゅよ、もしこうにあずかっているのでしたら、そしてもし、わたしがおおくのひとびとにまさってまえただしいものとされ、また、わたしのねがいがかおまえとどきますなら、8わたしをつよめてください。あなたのしもべであるわたしに、このおそろしいまぼろしのはっきりとしたかしをして、わたしのたましいじゅうぶんなぐさめてください。9あなたはわたしを、ときわりとしゅうまつのことをしめすのに、ふさわしいものなしてくださったからです。」

しゅわれた。10「あなたのまぼろしかせばこのようになる。11うみからのぼってるのがえたあのわしは、あなたのきょうだいダニエルのまぼろしあらわれただい四のおうこくである。12しかし、かれにはわたしがいま、あなたにかしているように、あるいはすでかしたようには、あきらかにされていなかった。13よ、ときて、じょうに一つのおうこくおこる。そのおうこくは、それまでにあったどんなおうこくよりも、おそろしいものである。14そこでは、十二にんおうつぎからつぎへとはいするであろう。15だい二のおうは、はいはじめると十二にんなかのだれよりもながおさめることになる。16これがあなたのた十二のつばさかしである。

17あなたは、こえわしあたまからでなく、からだなかからはなすのをいた。18それをかせばこうである。このおうこくだいこうはんに、ちいさくはないあらそいがしょうじて、おうこくめつぼうひんする。しかし、そのときにはたおれず、ふたたちからもどす。19また、あなたはつばさに八つのよくがついているのをたが、20それをかせばこうである。そのおうこくに八にんおうつが、かれらのだいみじかく、そのとしはすぐにわってしまう。そのなかふたは、ときなかばにしてほろびてしまう。21しかし四にんは、おうこくわりのときちかづくまでのこるが、さいまでのこるのはふただけとなる。

22あなたはまた、うごかないでいる三つのあたまたが、23それをかせばこうである。そのおうこくわりのときに、いとたかかたは三つのおうこくおこす。かれはそこでおおくのことをあらたにする。おうたちははいし、24そこにひとびとを、ぜんのどのおうたちよりもおおきなくるしみをあじわいつつはいする。このため、かれらはわしあたまばれたのである。25かれらこそけいけんかえし、しゅうまつをもたらすものである。26あなたはおおきなあたまえうせるのをた。それは、かれらのなかひとどこぬが、しかしくるしみながらぬということである。27さてのこったふたについては、つるぎかれらをくすのである。28ひとつるぎが、いっしょにいるもうひとくす。しかし、かれしんさいつるぎたおれるのである。29あなたは、二つのしたつばさみぎあたまうつるのをたが、30それをかせばこうである。かれらは、いとたかかたわりのときまでってかれたものたちで、かれらのせいみじかく、そうらんえないであろう。31あなたのたとおりである。

あなたは、もりなかからほえながら、がってるのをた。そのわしはなしかけ、ことかぎりをくして、わしせいわざなんしていた。これはあなたがみみにしたとおりである。32このとは、いとたかかたおうたちとそのけいけんのために、わりまでってかれたメシアである。かれは、おうたちのせいろんしょうし、おうたちのまえに、そのじょくちたおこないをてきする。33メシアはまず、かれらをきたままさばきのたせ、かれらのろんしょうしてからほろぼす。34かれは、のこったわたしのたみあわれみをもってかいほうする。かれらはわたしのりょうすくわれたものであり、メシアはしゅうまつ、すなわち、さばきのるまで、かれらによろこびをあじわわせるであろう。さばきののことは、はじめにあなたにはなしておいた。35これがあなたのゆめとそのかしである。

36いとたかかたのこのみつるのにふさわしいのはあなただけであった。37だから、あなたがたことをみな、ほんき、かくれたしょにしまいなさい。38そしてたみなかかしこひとびと、すなわち、このみつかいし、まもこころがあるとあなたがおもひとびとに、これをおしえなさい。39しかしあなたは、あとなのかんここにとどまりなさい。そうすれば、いとたかかたがあなたにしめそうとかんがえられることはなんでも、あなたにしめされる。」40そして、かれはわたしからった。

むす

さて、なのかんぎても、わたしがみやこもどらなかったので、ひとびとは、ぶんひくものからたかものまでみなあつまって、わたしのもとにやってた。そしてわたしにった。41「わたしたちがあなたにたいして、どのようなつみおかし、どのようなせいをしたというのですか。なぜわたしたちをててここにすわっておられるのですか。42すべてのげんしゃなかで、わたしたちにのこされたのはあなただけなのです。あなたは、れでのこったひとふさのぶどう、くらやみなかかり、あらしからのがれたふねのためのみなとのようなかたです。43わたしたちにふりかかったさいなんがまだりないというのですか。44あなたにてられるくらいなら、シオンのたいで、わたしたちもかれてしまったほうが、どれほどよかったことでしょう。45あのたいんだひとびとよりも、わたしたちのほうがましだということはないのですから。」そして、かれらはおおごえいた。

わたしはかれらにった。46「イスラエルよ、しんらいしなさい。ヤコブのいえよ、かなしんではならない。47いとたかかたはあなたたちのことをおぼえ、ちからあるかたたたかいのなかにあるあなたたちをわすれられることはないのだ。48わたしは、あなたたちをてたわけでもなく、あなたたちからはなれたわけでもない。わたしがここにたのは、シオンのこうはいゆるしをねがい、また、あなたたちのせいじょがさげすまれたことへのあわれみをもとめるためなのです。49だからいま、おのおのいえかえりなさい。わたしもさだめられたかずがたったら、あなたたちのところへもどろう。」50そこでたみは、わたしのことしたがってみやこった。

51わたしはめいじられたとおり、なのかんはらすわって、はなだけをべた。このかんくさばながわたしのしょくもつであった。

だい六のまぼろし

うみからのぼひと

13

1なののちよるわたしはゆめた。

2よ、うみからかぜこり、しおながれがさかいていた。3わたしがていると、よ、ひとてんくもとともにんでいた。かれかおけてつめると、つめられたものはみなふるがった。4かれくちからこえると、どこでもそのこえみみにしたひとみなろうれてけるようにがった。5そののち、わたしがていると、よ、すうひとびとれがてんの四ほうからあつまってて、うみからのぼってひとたたかおうとしていた。6さらていると、よ、そのひとぶんのためにおおきなやまきざし、そのうえがった。7わたしは、やまきざされたほうまたはしょようとしたが、できなかった。

8そののちさらていると、かれたたかおうとして、あつまってひとびとみな、ひどくきょうにかられたが、それでもあえてたたかはじめた。9すると、よ、かれぐんしゅうしゅうげきてもげず、やりらず、なんらなかった。ただわたしがにしたのは、10かれくちからながれのようなものを、くちびるからほのおいきを、したからはいなずまあらしはっしているありさまだった。そして、ながれとほのおいきおおあらしはすべて、どうざりった。11それは、たたかおうとしておそってぐんしゅううえち、すべてのものくした。すると、たちまちすうぐんしゅうえなくなり、はいこなけむりのにおいだけになってしまった。わたしはこれをおどろいた。

12こののち、わたしは、このひとやまからりて、べつへいぐんしゅうぶんのもとにまねいているのをた。13かれのもとに、さまざまかおひとびとちかづいてた。よろこんでいるものもいれば、かなしんでいるものもいた。あるものしばられており、あるものすべくりょれていた。わたしはじょうおそろしくなって、まし、いとたかかたいのった。

まぼろしせつめい

14「あなたははじめから、しもべにこれらのしめされ、わたしをみとめてねがいをれるにふさわしいものとされました。15いま、また、わたしにこのゆめかしをしてください。16わたしがおもいますには、そのまでのこされたひとびとこうですが、のこされなかったひとびとはもっとこうです。1718のこされなかったひとびとは、わりのそなえられているものをりながら、それにたっしえないとかってかなしみをあじわうからです。しかしのこされたひとびとも、19こうなのです。というのも、このゆめしめしているように、おおきなけんおおくのくるしみにうのですから。20それでも、くものようにこのからってき、わりのこることをないよりは、けんいながらも、わりのいたほうが、まだましです。」

しゅはおこたえになった。21まぼろしかしをしよう。また、あなたがはなしたことについてもあきらかにしよう。22あなたはのこされたひとびとと、のこされなかったひとびとについてかたったが、それをかせばこのようになる。23そのときけんをもたらすかたこそ、けんおちいひとびとまもり、かれらはぜんのうしゃのためにはたらき、しんこうたもものとなるだろう。24だから、んだひとびとより、のこされたひとびとほうが、はるかにしあわせであることをるがよい。

25まぼろしかせば、このようになる。あなたは、うみなかからひとがってるのをたが、26このひとこそいとたかかたながあいだってかれたひとである。このひとぶんぶんぞうぶつかいほうし、のこされたひとびとうんめいさだめるであろう。27あなたは、かれくちからかぜあらしるのをた。28かれは、やりたずに、ぶんたおそうとしてぐんしゅうしゅうげきふんさいした。これをかせばこのようになる。29よ、いとたかかたじょうにいるひとびとすくる。30そして、ひとびとしょううしなうであろう。31まちまちに、ほうほうに、たみたみに、くにくにたいして、たがいにたたかいをくわだてる。

32これらのことがこり、わたしがさきにあなたにしめしたしるしがあらわれるとき、そのとき、わたしのとうじょうする。わたしのとは、うみからのぼるのをあなたがひとのことである。33すべてのたみかれこえくと、おのおの、ぶんくにて、たがいにたたかうのすらやめて、34一つにしゅうけつし、すうぐんしゅうとなって、あなたがたとおり、かれたたかいをいどむであろう。35しかしかれは、シオンのやまいただきつ。36あなたはやまによらずにきざされるのをたが、シオンはととのえられ、てられた姿すがたとうらいし、すべてのひとびとあらわれる。37そこで、わたしのは、かってたみたいして、そのけいけんろんしょうする。これがあらしにたとえられているのである。そして、かれらのまえで、そのじゃあくおもいをとがめ、かれらをさいなむらしめをあたえる。38これがほのおにたとえられている。そして、かれらをりっぽうによってなんなくほろぼす。これがにたとえられているのである。

39あなたは、かれべつへいぐんしゅうぶんのもとにあつめるのをた。40これはかの九つのぞくのことである。かれらはかつてヨシヤおうだいに、しゅうとなってこくからされたたみである。アッシリアおうシャルマナサルはかれらをりょとしてれんこうし、かわこうにうつし、かれらはこうしてこくうつされたのである。41しかしかれらは、おおくのほうたみはなれて、ひとがまだだれもんだことのないほかのほうこうとけっしんした。42かれらは、それまでいたほうではまもることのできなかったおきてを、そこでまもりたかったのである。43かれらはユーフラテスがわせまりゅうとおってはいってった。44そのとき、いとたかかたかれらにしるしをおこない、かれらがわたるまで、かわながれをせきめられた。45そのほうとおぎるみちのりはながく、一ねんはんおよんだ。そのほうは、アルザルとばれている。46かれらは、さいきんまでそこにんでいたのである。そしていまかれらはふたたこくにつき、47いとたかかたかれらがわたれるようにと、かわながれをふたたびせきめられた。あなたが、へいのうちにあつまったぐんしゅうたのはこのことだったのである。48しかしあなたのたみなかのこされて、わたしのせいいだされるひとびとどうようである。49そこでわたしのは、あつまったしょこくたみれをほろぼすとき、のこされたたみまもる。50そのときかれは、おびただしいせきかれらにしめす。」

51わたしはった。「おさめられるかたしゅよ、このことをおしえてください。なぜわたしは、うみなかからひとのぼってるのをたのですか。」しゅわれた。52うみふかみになにがあるかを、だれも調しらべたり、ったりすることができないように、じょうのだれも、そのまで、わたしのや、かれともにいるひとびとることはできない。53これが、あなたのゆめかしである。しかも、これは、あなただけにかされたのである。54あなたは、ぶんのことをてて、わたしのことにせんねんし、わたしのりっぽうもとめたからである。55あなたは、ぶんじんせいしたがってととのえ、あなたのせいははんだ。56それゆえ、わたしは、いとたかかたからのむくいとしてこのことをしめしたのである。みっには、さらべつのことをはなし、たいせつおどろくべきことをせつめいしよう。」

むす

57わたしは、はらき、ときおうじておこなわれたせきのゆえにいとたかかたおおいにほめたたえた。58いとたかかたは、ときと、ときなかしょうじることをはいされるからである。わたしはみっかんそこにとどまった。

だい七のまぼろし

じょぶん

14

1みっに、わたしはかししたすわっていた。2すると、よ、かんぼくしげみからわたしにかって、「エズラ、エズラ」というこえがした。わたしは、「しゅよ、ここにおります」とってがった。しゅわれた。

3「わたしのたみがエジプトでれいだったとき、わたしはかんぼくしげみのなかみずからをけいして、モーセにかたった。4そしてかれつかわして、わたしのたみをエジプトからみちびした。そしてかれをシナイざんうえれてき、なんにちものあいだ、わたしのもとにめておいた。5そこでかれおおくのわざかたり、ときみつときわりとをしめした。そしてわたしはかれめいじた。6『このことおおやけにし、また、このことみつにしておきなさい』と。7いまあなたにう。8わたしがしめしたしるしと、あなたがゆめ、また、あなたがいたかしをこころめておきなさい。9あなたはひとびとなかからげられて、わたしのと、あなたのようなひとびとともに、ときわるまでらす。10すでわかさをうしない、ときろうねんちかづいている。11このは十二のかれ、すでに九つのと、さらだい十のはんぶんぎている。12のこっているのは、だい十のはんぶんと、あと二つのだけである。13だからいま、あなたのいえととのえ、あなたのたみいましめなさい。いやしめられているひとびとなぐさめ、すでくさったせいかつへんじょうしなさい。14はかないかんがえをはらい、にんげんてきおもて、よわほんせいてなさい。そして、あなたにとってなんともわずらわしいおもいをて、いそいでこのだいからしなさい。15あなたはいま、いろいろなわざわいがこるのをたが、これよりももっとわるいことがこるだろう。16このとしいてよわくなればなるほど、ひとびとうえあくくわわる。17しんはますますとおざかり、いつわりがちかづいている。あなたがまぼろしわしが、すでいそいでやってつつあるからである。」

けいろくについて

18わたしはった。「しゅよ、うべきことはもうげました。19たしかに、おめいじになったとおり、わたしはっていまきているたみいましめましょう。しかし、のちまれてひとびとには、だれがけいこくするのでしょうか。20このくらやみなかにあり、ひとびとにはひかりがありません。21あなたのりっぽうかれたので、あなたがすでになさったことも、どんなわざはじまるのかもひとはいないからです。22もしわたしがこうにあずかっているのでしたら、わたしのなかせいなるれいをおおくりください。はじめからこったことすべてと、あなたのりっぽうしるされていたこととをきましょう。そうすることによって、ひとびとみちいだすことができ、せいめいのぞひとわりのとききるのです。」

23しゅはわたしにわれた。「ってたみあつめ、四十にちかんはあなたをさがしてはいけないといなさい。24あなたはおおくのいたようして、サレア、ダブリア、セレミア、エタヌス、アシエルをれてなさい。この五にんそっのできるひとびとです。25そしてここになさい。わたしは、あなたがはじめたものがわるまで、えることのないをあなたのこころにともそう。26がったら、あるものはおおやけにし、あるものはあるものたちにひそかにわたしなさい。のこのかんはじめなさい。」

27わたしは、めいじられたとおりにかけてき、たみみなあつめてった。28「イスラエルよ、このこときなさい。29わたしたちのせんは、はじめエジプトにりゅうしていたが、そこからすくされた。30かれらはいのちりっぽうけたが、それをまもらず、のちのあなたたちも、それにはんした。31また、シオンのにあなたたちのまえとしてあたえられた。しかし、あなたたちもせんせいおこない、いとたかかためいじられたみちまもらなかった。32かみただしいさいばんかんなので、ときると、おあたえになっていたものを、あなたたちからげられた。33あなたたちはいま、ここにいる。そしてあなたたちのきょうだいは、あなたたちのうちにいる。34もし、あなたたちがせいせいぎょこころつちかうならば、あなたたちはきているあいだまもられ、も、あわれみをけるであろう。35かえるときにさばきがるからである。そのとき、ただしいひとびとあきらかにされ、けいけんひとびとおこないも、あらわになるであろう。36しかし、いまはだれもわたしにちかづいてはならない。また、四十にちたつまで、わたしをさがしてはならない。」

37そしてわたしは、めいじられたとおり五にんれてはらき、そこにとどまった。38よくじつになって、わたしをこえがした。「エズラ、くちひらき、わたしがあなたにませるものをみなさい」と。39わたしはくちひらいた。すると、なみなみとつがれたさかずきされた。それはみずのようなものでいっぱいであったが、そのいろのようであった。40わたしは、それをってんだ。んだとき、こころさとりがあたえられ、むねにはがみなぎった。わたしのれいおくたもっており、41わたしのくちひらき、とめどなくかたつづけた。42いとたかかたは、五にんものさとちからあたえられた。かれらは、それまでらなかったで、つぎからつぎへとかたられたことをった。かれらは四十にちあいだすわりどおしだった。ひるつづけ、43よるしょくをした。わたしはひるかたり、よるだまることはなかった。44こうして四十にちあいだに、九十四かんしょもつかれたのである。45四十にちぎると、いとたかかたわれた。「あなたがはじめにいたものをおおやけにして、ふさわしいものにもふさわしくないものにもませなさい。46しかし、あとの七十かんぞんしておいて、たみなかあるものたちにわたすようにしなさい。47これらのしょもつなかには、さとりのみなもといずみしきかわがあるからである。」わたしはそのとおりじっこうした。

ろくしょげん

ちかづくさいなん

15

1しゅわれる。「さあ、わたしがあなたのくちおくげんことを、わたしのたみみみかたりなさい。2そしてかれらにそれをらせなさい。そのことしんじつで、しんらいできるからである。3あなたにたいするわるだくみをおそれてはならない。あなたにてきたいするひとびとしんこうどうようしてはならない。4しんこうひとびとみなしんこうのゆえにほろびるからである。」

5しゅわれる。「よ、わたしはわざわいを、つるぎえとほろびとをもたらす。6せいぜんおおい、かれらのおこないがくところまでてしまっているからである。」7しゅわれる。8「それゆえ、かれらがおこなけいけんたいして、わたしはもうだまってはいない。わたしは、かれらのせいなふるまいをにんたいしないだろう。よ、けっぱくただしいものが、わたしにかってさけんでいる。ただしいひとびとたましいが、なくさけつづけている。」9しゅわれる。「わたしはたしかにけいけんものたちにほうふくしよう。そしてかれらのなかのすべてのけっぱくひとびとを、わたしのところにれよう。10よ、わたしのたみちくのように、さつかれていく。わたしはもはやかれらが、エジプトのむことにえられない。11わたしは、ちからあるばしたうでをもってたみすくそう。そして、かつてのようにさいなんでエジプトをち、かれらのをすべてほろぼそう。

12エジプトはなげかなしむがよい。しゅこされるさいなんによってそのだいもといちたたかれるのだ。13たがやのうたちはなげかなしむがよい。かれらのたねき、ねっぷうひょうおそるべきあらしによってらされるのだから。14ひとびとこうである。15まもなく、かれらはつるぎほろぼされるのだから。みんぞくみんぞくたいして、つるぎってたたかいにがる。16ひとびとぶんたちのちからたのみにし、たがいにあいあっとうしようとして、おうくらいたかどうしゃたちなどにもとめない。17ひとは、まちはいろうとしても、はいることはできない。18まちひとびとごうまんのためにみだされ、いえはつぶされ、ひとびとおそれおののくからである。19ひとりんじんあわれまず、いえつるぎってり、ものうばうであろう。パンにえ、くるしみがおおいからである。」

20しゅわれる。「よ、わたしはのすべてのおうたちをきたから、みなみから、ひがしから、とうなんとうからあつめ、かれらがみずからにかえって、あたえられていたものをかえすようにめいじる。21わたしのえらんだひとびとたいしてかれらがこんにちいたるまでおこなってきたように、わたしもおこない、かれらにそれをかえす。」しゅなるかみはこうわれる。22「わたしのみぎは、つみおこなものたちをゆるさず、つるぎは、じょうつみなきひとびとながしたものたちを、のがしはしない。23しゅいかりからて、もといつみびとたちとを、えるわらのようにくす。24つみおかし、わたしのいましめをまもらないものこうである。」しゅわれる。25「わたしはかれらをゆるさない。しゅそむいたものたちよ、れ。わたしのせいじょけがしてはならない。」

26かみしんたいしてつみおかものっておられる。だからこそ、かみは、かれらをさつがいわたされるのである。27わざわいはすでじょうており、ひとびとなかすわるだろう。しかしかみはおまえたちをすくわれない。おまえたちがかみたいしてつみおかしたからである。

おそるべきまぼろし

28よ、おそるべきまぼろしひがしからあらわれる。29アラビアのりゅうたみおおくのせんしゃっておそってる。かれらのどよめきは、そのしゅつじんからわたり、これをものみなおそれおののく。30カルモニアじんいかくるって、もりからおおきなちからをもってかれらをむかち、そのきばでアッシリアのいちらす。31そのけっりゅうぶんほんしょうはっして、さらせいりょくくわえ、そのおおいなるちからをもってカルモニアじんおそいかかる。32するとかれらはこんらんして、りゅうちからまえちんもくし、くびすをかえしてはいそうする。33すると、アッシリアのふくヘいかれらをせて、かれらのうちのひところすであろう。するとぐんぜいおそれおののき、かれらのくににはどうらんえぬであろう。

34よ、くもひがしきたからみなみまでひろがり、そのさまじょうおそろしく、いかりとあらしをはらんでいる。35このくもたがいにぶつかりい、すさまじいあらしじょうそそぎ、つるぎによってながされたは、うまはら36ひともも、らくだのひざにまでおよぶ。じょうではおおいなるおそれとおののきとがある。37そのいかりをものふるがり、おののきにとらえられる。そののちおおきなあらしが、38みなみきたから、またあるものは西にしからもやってる。39ひがしからのかぜつよまり、いかりのなかこったくもさえつける。ほろびをもたらそうとしていたあらしは、ひがしかぜによってみなみ西にしはげしくいやられる。40そして、いかりをはらんだおおきくてきょうりょくくもあらしは、とそこにひとびとほろぼそうとしてわきがり、たかすぐれたあらゆるものにかって、おそるべきあらしと、41ひょうつるぎごうそそぐ。そうして、あらゆるかわはこのあふれるみずおおわれる。42まちじょうヘきやまおかもりまきくさこくもつほろぼされる。43そのくもあらしはバビロンにまでどうつづけ、バビロンをもほろぼしくす。44それらは、このまちせてかこみ、あらしいかりのかぎりをこのまちそそぐであろう。こうして、じんけむりてんにまでたっし、しゅうひとびとみな、このまちのためなげく。45のこったものたちは、まちほろぼしたものたちのれいとなる。

アジアにたいして

46「アジアよ、おまえはバビロンのうつくしさとそのげんあるかがやきにあずかっている。47まえこうだ、みじめなものよ。おまえはバビロンのまねをして、おまえむすめたちをばいしゅんのようにかざらせ、おまえかんいんしようといつものぞんでいるあいじんたちにられ、めてもらおうとしている。48まえにくむべきもののすべてのおこないとふるまいをまねしたのである。」それゆえかみわれる。49「わたしはおまえわざわいをおくろう。やもめらしとひんこんえとつるぎえきびょうとをおくっておまえいえらし、かいをもたらそう。50まえちからあるえいこうは、おまえおくられたねっのぼると、はなのようにしおれるだろう。51まえは、ちひしがれてみじめなおんなとなり、ふかきずってよわり、おまえたよりにしているものたち、あいじんたちをれることができないようになる。」52しゅわれる。「わたしが、これほどまでおまえにくむのは、53まえが、わたしのえらんだひとびといつもさつがいしたからではないのか。おまえいしれて、をたたいてよろこび、かれらのしかばねをののしった。54『おまえかおうつくしくよそおうがよい』と。55ばいしゅんへのほうしゅうは、おまえのふところにある。それゆえおまえむくいをける。」56しゅわれる。「おまえがわたしのえらんだものたいしてするように、かみもおまえたいしておこない、おまえわざわいにわたすであろう。57まえどもたちは、えでに、おまえつるぎほろびる。おまえまちまちかいされ、おまえぞくするものたちもみなせんじょうつるぎたおれる。58やまにいるものたちはえでほろび、パンにえてぶんにくべ、みずかわもとめてむ。

59まえはさきのさいなんのためみじめになったが、さらわざわいをける。60バビロンをほろぼしたものたちはそこからかえるとき、そのみちすがら、にくまれたまちち、おまえりょうえいいちかいする。61まえきわらのようにくだかれ、わざわいは、おまえにとってとなるだろう。62これらのものたちはみな、おまえまちまちとおまえりょうやまい、おまえのすべてのもりのなるとをくす。63そして、おまえどもたちをらえてり、おまえとみはくだつし、おまえかおかがやきをだいなしにする。」

エズラのあい

16

1バビロンとアジアよ、おまえこうだ。エジプトとシリアよ、おまえこうだ。2まえたちはあらぬのをまとい、むすたちのためなげかなしむがよい。おまえたちのくるしみがちかづいたからである。3まえたちにはつるぎきつけられている。だれがそれをけることができようか。4まえたちにたいしてはなたれた。だれがそれをすことができようか。5まえたちにわざわいがのぞんでいる。だれがそれをはらいのけることができようか。6もりえたを、だれがはらうことができようか。えついたきわらをすことができようか。7ちからづよはなったを、かえすことができようか。8かみであるしゅが、わざわいをおくられるのだ。だれがこれをかえすことができようか。9かみいかりからはっせられるのだ。だれがこれをすことができようか。10いなずまがひらめく。だれがおそれずにいられようか。らいめいがとどろく。だれがおびえずにいられようか。11しゅかくされるのだ。だれがそのまえくだかれずにむだろうか。12だいとそのもといふるえ、うみふかみからなみち、なみさかなしゅまえで、しゅちからこうさわつ。13ゆみかたえいこうちからづよく、はなたれるするどく、てまでとどかずにはおかない。14よ、わざわいがおくられる。それは、じょうたっせずにもどることはない。15はなたれる。みのりをくすまでえることはない。16きょうりょくによってはなたれたかえすことがないように、じょうおくられたわざわいもかえすことはない。

17わたしはもうだめだ。もうだめだ。だれがそのにわたしをすくってくれるだろうか。18なげきがはじまり、おおくのひとがあえぎくるしむ。えがはじまり、おおくのひとほろびる。たたかいがはじまり、けんりょくしゃたちがおそれる。わざわいがはじまり、ひとびとはそれにおののく。19わざわいがおそうとき、どうすればよいのか。20よ、えのげきおそってる。そのくるしみはむちのようだ。それはいましめのためのらしめ。21それにもかかわらず、ひとびとせいあらためず、これらのらしめにもかかわらず、そのらしめをえいきゅうおもこすことはない。22よ、じょうでは、しばらくのあいだこくもつがり、へいぢかせまったとかんじられるようになるだろう。しかし、そのときこそ、わざわいがじょうみだれる。それはつるぎえとだいこんらんである。23えが、じょうおおくのひとびとほろぼし、つるぎが、えをまぬかれてのこったひとびとらす。24たいふんのごとくてられ、ひとびとなぐさめるものもいない。れるにまかされ、まちまちほうかいしていく。25たがやし、たねのうひとのこされないだろう。26をつけたとしても、だれがそれをるだろうか。27ぶどうはしゅうかくをもたらしたとしても、だれがそれをしぼるだろうか。どこもれほうだいになるであろう。28ひとひとたいとのぞみ、ひとこえをぜひきたいとのぞむ。29しかしまちには十にんなかにはふたしかのこらず、しかもかれらは、もりいわかくしているであろう。30それはちょうどオリーブやまのそれぞれのに、三つか四つのオリーブののこっているようなものであり、31れのわったぶどうばたけに、ぶどうをけんめいさがひとたちからもとされて、いくつかのぶどうのふさのこっているようなものである。32そのには、つるぎっていえさがまわものからのこものが三、四にんいるだろう。33れるにまかされ、はたけかたくなり、みちみちもみな、いばらしげらせ、ひつじもそこをとおらなくなる。34おとめたちはけっこんあいうしなってなげき、おんなたちはおっとくしてなげき、そのむすめたちはしゃうしなってなげく。35こんやくしゃたちはたたかいでころされ、おっとたちはえのためにほろびるのである。

しゅうまつへのしゅしもべじゅん

36しゅしもべたちよ、これにみみかたむけ、よくかいせよ。37よ、これはしゅことである。これをれて、しゅわれることをうたがってはならない。38よ、わざわいがせまっており、おくれることはない。39宿やどして九かげつになるおんなが、しゅっさんときちかづいて、その二、三かんまえじんつうこしてうめき、たいからあかるのにいっしゅんたりともおくれないように、40わざわいもおくれることなくじょうる。そしておのれいたみにうめく。

41わたしのたみよ、わたしのことくがよい。たたかいにそなえよ。じょうにあってはりゅうしゃのようになりなさい。42すなわち、ひとひとのように、ひとはそれをすぐにうしなってしまうひとのように、43あきないをするひとえきないひとのように、いえてるひとはそこにはまないひとのようになるがよい。44たねひとしゅうかくたいしないかのように、ぶどうのえだひとれをしないかのように、45けっこんするひとをもうけないかのように、けっこんしないひとはやもめであるかのようにきるがよい。46ろうするひとゆうもなくろうすることになる。47かれらのこくものり、かれらのざいさんうばい、いえこわし、かれらのらえてるだろう。しゅうえのさなかでかれらがどもんでも、48そのらはゆうかいされてばいばいされるだけだからである。かれらがまちまちいえざいさんやわがかざればかざるほど、49かれらのつみのためわたしのいかりははげしくなる。」しゅわれる。50ばいしゅんじゅんけつぜんりょうじんはげしくいきどおらせるように、51せいは、せいぶんかざるとき、はげしくいきどおる。そして、じょうのあらゆるつみぎんするせいようするかたられるとき、せいは、めんかってせいこくはつする。52だからせいも、そのわざもまねてはならない。53なぜなら、よ、もなくせいからられ、わたしたちのあいだせいはいするからである。54つみびとは、ぶんつみおかさなかったとってはならない。「わたしはかみとそのえいこうまえつみおかしませんでした」とものあたまうえにはすみえるからである。

55よ、しゅは、ひとのすべてのわざけいかくおもいとこころとをごぞんじである。56しゅが、「れ」とわれるとつくられ、「てんれ」とわれるとてんつくられた。57しゅことによってほしさだめられた。しゅほしかずをごぞんじであり、58しんえんとそのなかたからとをくまなく調しらべられ、うみとそのなかのものをはかっておられる。59しゅは、ことによってみずりょういきうみめられ、みずうえにつるされた。60しゅてんまるてんじょうのようにひろげて、そのもといみずうえかれた。61しゅいずみかれ、やまいただきみずうみいて、たかところからかわながれさせて、うるおすようにされた。62しゅひとつくって、からだなかこころき、それにれいいのちせいぜんのうかみぶきおくまれた。63しゅはすべてをつくられ、かくれたところかくれたものをくまなく調しらべられる。たしかに64しゅは、あなたたちのけいかくとあなたたちがこころおもうことをすべて、ごぞんじである。つみおかつみかくそうとするものこうである。65たしかにしゅは、かれらのすべてのわざをくまなくお調しらべになり、あなたたちみなされるからである。66あなたたちのつみひとびとまえならべられるとき、あなたたちは、あわてふためくであろう。そのにはせいかずかずこくはつしゃとしてつであろう。67しゅとそのえいこうまえに、あなたたちになにができるというのか。どのようにぶんつみかくすことができるというのか。68よ、かみさばである。かみおそれるがよい。あなたたちはつみえんり、えいきゅうせいおこなわないようにするがよい。そうすれば、かみはあなたたちをみちびき、すべてのくるしみからすくしてくださる。69よ、あなたたちのうえに、おおくのぐんしゅういきどおりがとなってがり、かれらはあなたたちのなかのあるひとびとらえて、ぐうぞうささげるためにほふられたもののにくべさせるだろう。70そして、これにどうしたものたちは、かれらにちょうしょうろうされ、みつけられる。71いたるところで、また、きんりんまちまちで、かみおそれるひとびとたいして、おおくのはんたいこる。72はんたいしゃたちはでもくるったように、しゅをまだうやまひとびとからごうだつしてかれらをちのめし、ひとようしゃしないだろう。73そのひとびとちのめして、ざいさんごうだつし、そのひとびといえからはらうであろう。

74そのとき、きんによってためされるように、わたしのえらんだひとびとこころみられて、ただしいものしょうめいされるであろう。75しゅわれる。「わたしがえらんだひとたちよ、け。よ、くるしみのちかづいている。しかし、わたしはあなたたちをそのくるしみからすくおう。76おそれてはならない。うたがってはならない。かみがあなたたちのどうしゃであられるからである。」77かみであるしゅわれる。「あなたたちはわたしのいましめとおきてとをまもったのであるから、つみがあなたたちにおもくのしかかり、せいがあなたたちをしのぐようなことがあってはならない。

78ぶんつみあっとうされ、ぶんせいおおわれてしまうものこうである。それはちょうどはたけがやぶにふさがれ、みちいばらおおわれて、ひととおれなくなるようなものである。そのはたけかこいをめぐらしてはなたれ、くされるだけである。」

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