聖書 新共同訳 旧約聖書

日本聖書協会

  

カナンのせいふく

1

1ヨシュアの、イスラエルのひとびとしゅうてった。「わたしたちのうち、だれさいしょのぼってって、カナンじんこうげきすべきでしょうか。」2しゅは、「ユダがのぼれ。よ、わたしはそのをユダのわたす」とわれた。3ユダはきょうだいシメオンに、「わたしにてられたりょういっしょのぼって、カナンじんたたかってください。あなたにてられたりょうにあなたがかれるとき、わたしもいっしょきます」とった。シメオンはユダとどうこうすることにした。4こうしてユダがのぼってくと、しゅはカナンじん、ペリジじんかれらのわたされた。かれらはベゼクで一まんてきやぶった。5すなわち、ベゼクでアドニ・ベゼクとこうせんし、カナンじんとペリジじんやぶった。6アドニ・ベゼクはとうそうしたが、かれらはそのあとい、かれらえて、あしおやゆびせつだんした。7アドニ・ベゼクはった。「かつて七十にんおうあしおやゆびって、わたしのしょくたくしたべかすをひろわせたことがあったが、かみはわたしがおこなったとおりにわたしにかえしされた。」かれはエルサレムにれてかれ、そこでんだ。

8ユダのひとびとはエルサレムをこうげきし、つるぎをもってこれをせんりょうまちにははなった。9そののち、ユダのひとびとくだってって、さん、ネゲブ、シェフェラにむカナンじんたたかいをいどんだ。10ユダはヘブロンにむカナンじんをもめた。ヘブロンはかつてキルヤト・アルバとばれていた。かれらはシェシャイ、アヒマン、タルマイをころした。11ユダはそこからデビルのじゅうみんをもめた。デビルはかつてキルヤト・セフェルとばれていた。

12カレブは、「キルヤト・セフェルをやぶってせんりょうしたものには、むすめアクサをつまとしてあたえる」とやくそくした。13カレブのおとうとケナズのオトニエルがそこをせんりょうしたので、カレブはかれむすめアクサをつまとしてあたえた。14アクサがとついでると、オトニエルはちちねがってこうをもらうようにかのじょうながした。かのじょがろばのからりると、カレブは、「どうしたのか」とった。15かのじょった。「おいわいをいただきたいのです。わたしにネゲブのをくださったのですから、みずめもえてください。」カレブはかみしもためいけむすめあたえた。

16モーセのしゅうと、あのケニのひとびとは、ユダのひとびとともになつめやしのまちからユダの、アラドきんぺんのネゲブにのぼってて、そこのたみともんだ。17ユダはきょうだいシメオンとこうともにしてツェファトにむカナンじんち、ほろぼしくして、そのまちをホルマ(ぜつめつ)とんだ。18ユダはガザとそのりょう、アシュケロンとそのりょう、エクロンとそのりょうをもせんりょうした。19しゅがユダとともにおられたので、ユダはさんかくとくした。だが、へいじゅうみんてつせんしゃっていたので、これをすことはできなかった。20モーセがげたとおり、ヘブロンはカレブにあたえられ、カレブはそこからアナクの三にんした。21エルサレムにむエブスじんについては、ベニヤミンのひとびとさなかったので、エブスじんはベニヤミンのひとびとともこんにちまでエルサレムにつづけている。

22ヨセフのいちぞくどうようにベテルにのぼった。しゅかれらとともにおられた。23ヨセフのいちぞくはベテルにさぐりをれた。このまちはかつてルズとばれていた。24っていたものが、まちからひとかけ、「どうすればまちはいれるかおしえてください。あなたにはあわれみをかけるから」とった。25そのひとまちぐちおしえてくれたので、かれらはまちつるぎったが、そのひととそのぞくみながしてやった。26そのひとはヘトじんってまちきずき、それをルズとけた。このまちこんにちいたるまでそうばれている。

27マナセは、ベト・シェアンとそのしゅうへんそんらく、タナクとそのしゅうへんそんらく、ドルのじゅうみんとそのしゅうへんそんらく、イブレアムのじゅうみんとそのしゅうへんそんらく、メギドのじゅうみんとそのしゅうへんそんらくせんりょうしなかった。そのためカナンじんはこれらのつづけた。28イスラエルも、つよくなってから、カナンじんきょうせいろうどうふくさせたが、てっていてきすことはしなかった。

29エフライムは、ゲゼルにむカナンじんさなかったので、カナンじんはそのなかにとどまり、ゲゼルにつづけた。

30ゼブルンは、キトロンのじゅうみんと、ナハラルのじゅうみんさなかったので、カナンじんはそのなかにとどまり、きょうせいろうどうふくした。

31アシェルは、アコのじゅうみん、シドンのじゅうみん、マハレブ、アクジブ、ヘルバ、アフィク、レホブをせんりょうしなかった。32アシェルはこれらのじゅうみんであるカナンじんさず、かれらのなかつづけた。

33ナフタリは、ベト・シェメシュのじゅうみん、ベト・アナトのじゅうみんさず、そのじゅうみんであるカナンじんなかつづけた。ベト・シェメシュのじゅうみんとベト・アナトのじゅうみんは、きょうせいろうどうふくした。

34アモリじんはダンのひとびとさんみ、へいりてることをゆるさなかった。35アモリじんはヘレスさん、アヤロン、シャアルビムにつづけたが、ヨセフいちぞくちからすにおよんで、ついにきょうせいろうどうふくした。36アモリじんりょうは、アクラビムのさかにあるセラからさらうえにあった。

2

1しゅ使つかいが、ギルガルからボキムにのぼってった。「わたしはあなたたちをエジプトからみちびのぼり、あなたたちのせんあたえるとちかったはいらせ、こうげた。わたしはあなたたちとわしたわたしのけいやくを、けっしてしない、2あなたたちもこのじゅうみんけいやくむすんではならない、じゅうみんさいだんこわさなければならない、と。しかしあなたたちは、わたしのこえしたがわなかった。なぜこのようなことをしたのか。3わたしもこうわざるをえない。わたしはかれらをはらって、あなたたちのまえかららせることはしない。かれらはあなたたちととなわせとなり、かれらのかみがみはあなたたちのわなとなろう。」

4しゅ使つかいがすべてのイスラエルのひとびとにこれらのことをげると、たみこえをあげていた。5こうしてこのしょをボキム(もの)とび、かれらはここでしゅにいけにえをささげた。

しゅそむだいおこ

6ヨシュアがたみおくしたので、イスラエルのひとびとかくとくするため、それぞれぶんぎょうかった。7ヨシュアのざいちゅうはもとより、ヨシュアのながらえて、しゅがイスラエルにおこなわれたおおいなるわざをことごとくちょうろうたちのぞんめいちゅうたみしゅつかえた。

8しゅしもべ、ヌンのヨシュアは百十さいしょうがいじ、9エフライムのさんにあるかれぎょうティムナト・ヘレスにほうむられた。それはガアシュさんきたにある。10そのだいみなえてせんのもとにあつめられると、そのあとに、しゅらず、しゅがイスラエルにおこなわれたわざらないべつだいおこった。11イスラエルのひとびとしゅあくとされることをおこない、バアルにつかえるものとなった。12かれらはぶんたちをエジプトのからみちびしたせんかみしゅて、かみがみしゅうくにかみがみしたがい、これにひれして、しゅいからせた。13かれらはしゅて、バアルとアシュトレトにつかえたので、14しゅはイスラエルにたいしていかりにえ、かれらをりゃくだつしゃまかせて、りゃくだつされるがままにし、まわりのてきわたされた。かれらはもはや、てきかうことができなかった。15しゅつじんするごとに、しゅげてかれらにちかわれたとおり、しゅかれらにかい、わざわいをくだされた。かれらはきょうたされた。

16しゅたちをてて、かれらをりゃくだつしゃからすくされた。17しかし、かれらはたちにもみみかたむけず、かみがみしたってかんいんし、これにひれした。かれらは、せんしゅいましめにしたがってあゆんでいたみちそうそうはなれ、おなじようにあゆもうとはしなかった。18しゅかれらのためにたちをて、ともにいて、そのぞんめいちゅうてきからすくってくださったが、それはあっぱくはくがいするものまえにしてうめくかれらを、しゅあわれにおもわれたからである。19そのぬと、かれらはまたせんよりいっそうらくして、かみがみしたがい、これにつかえ、ひれし、そのわるおこないとかたくななあゆみをなにひとたなかった。20しゅはイスラエルにたいしていかりにえ、こうわれた。「このたみはわたしがせんめいじたわたしのけいやくやぶり、わたしのこえみみかたむけなかったので、21ヨシュアがんだときにのこしたしょこくたみを、わたしはもうこれじょうひとはらわないことにする。22かれらによってイスラエルをためし、せんあゆつづけたようにしゅみちあゆつづけるかどうかるためである。」23しゅはこれらのしょこくたみをそのままとどまらせ、すぐはらうことはなさらなかった。かれらをヨシュアのわたすこともなさらなかった。

3

1カナンじんとのいかなるたたかいもらないイスラエルとそのすべてのものこころみるためにもちいようとして、しゅがとどまらせられたしょこくたみのとおりである。2そうされたのは、ただぜんたたかいをることがなかったということで、そのイスラエルのひとびとだいたたかいをまなばせるためにほかならなかった。3ペリシテじんの五にんりょうしゅ、すべてのカナンじん、シドンじん、バアル・ヘルモンのやまからレボ・ハマトにおよぶレバノンのさんむヒビじんがそれである。4かれらはイスラエルをこころみるため、しゅがモーセによってせんさずけられたいましめにイスラエルがしたがうかどうかをるためのものであった。5しかし、イスラエルのひとびとはカナンじん、ヘトじん、アモリじん、ペリジじん、ヒビじん、エブスじんなかんで、6かれらのむすめつまむかえ、ぶんたちのむすめかれらのむすとつがせ、かれらのかみがみつかえた。

オトニエル

7イスラエルのひとびとしゅあくとされることをおこない、かれらのかみしゅわすれ、バアルとアシェラにつかえた。8しゅはイスラエルにたいしていかりにえ、かれらをアラム・ナハライムのおうクシャン・リシュアタイムのわたされたので、イスラエルのひとびとは八ねんかん、クシャン・リシュアタイムにつかえなければならなかった。9イスラエルのひとびとしゅたすけをもとめてさけんだので、しゅはイスラエルのひとびとのためにひときゅうじょしゃて、かれらをすくわれた。これがカレブのおとうとケナズのオトニエルである。10しゅれいかれうえのぞみ、かれとしてイスラエルをさばいた。かれたたかいにると、しゅは、アラムのおうクシャン・リシュアタイムをかれわたしてくださったので、かれはクシャン・リシュアタイムをおさえることができた。11くには四十ねんにわたってへいおんであった。こうしてケナズのオトニエルはんだ。

エフド

12イスラエルのひとびとは、またもしゅあくとされることをおこなった。かれらがしゅあくとされることをおこなったので、しゅは、モアブのおうエグロンをつよくすることでイスラエルをおびやかされた。13かれはアンモンじんとアマレクじんあつめ、めててイスラエルをやぶり、なつめやしのまちせんりょうした。14こうしてイスラエルのひとびとは、十八ねんかん、モアブのおうエグロンにつかえなければならなかった。15イスラエルのひとびとしゅたすけをもとめてさけんだので、しゅかれらのためにひときゅうじょしゃてられた。これがベニヤミンぞくのゲラのひだりきのエフドである。イスラエルのひとびとみつものかれたくして、モアブのおうエグロンのもとにおくった。16エフドはわたり一ゴメドのもろつるぎつくり、それをみぎこしびてうわかくし、17モアブのおうエグロンのもとにみつものおさめにった。おうじょうふとっていた。18エフドはみつものおさわると、みつものはこんでものたちをらせ、19みずからはギルガルにちかぐうぞうのあるところからかえし、「おうよ、ないみつはなしがございます」とった。おうが、「だまれ」とうと、そばにいたじゅうしんたちはみなせきをはずした。20エフドはちかづいたが、そのときおうおくじょうにしつらえたすずしいすわり、ただひとになっていた。エフドが、「あなたへのかみのおげをってました」とうと、おうせきからがった。21エフドはひだりみぎこしつるぎき、おうはらした。22つるぎからつかまでもさり、かずにおいたためぼうめてしまった。ぶつてきていた。23エフドはろうたが、おくじょうにしつらえたじてじょうろしておいた。

24かれったのちじゅうしんたちがて、おくじょうにしつらえたじょうがかかっているのをおうすずしいところでようしておられるのだとった。25てるだけったが、おくじょうにしつらえたかないので、かぎってけてると、かれらのしゅくんゆかたおれてんでいた。26かれらがっているあいだにエフドはし、ぐうぞうのあったところをぎてセイラにのがれた。27とうちゃくすると、かれはエフライムのさんつのぶえらした。イスラエルのひとびとかれいっしょになり、かれせんとうやまくだった。28かれった。「わたしのあとについてなさい。しゅてきモアブをあなたたちのわたしてくださった。」かれらはそのエフドにしたがってくだり、モアブにかうヨルダンのわたしをしゅちゅうおさめた。かれらはだれひとそこをわたらせなかった。29かれらはこのときやくまんのモアブじんころした。みなたくましいへいたちであったが、ひととしてのがれたものはいなかった。30モアブはこのイスラエルのしゅちゅうちてくっぷくし、くには八十ねんにわたってへいおんであった。

シャムガル

31エフドののち、アナトのシャムガルがあらわれ、うしいのぼうでペリシテじん六百にんころした。かれもイスラエルをすくった。

デボラとバラク

4

1エフドの、イスラエルのひとびとはまたもしゅあくとされることをおこない、2しゅはハツォルでおうについていたカナンのおうヤビンのに、かれらをわたされた。ヤビンのしょうぐんはシセラであって、ハロシェト・ハゴイムにんでいた。3イスラエルのひとびとは、しゅたすけをもとめてさけんだ。ヤビンはてつせんしゃ九百りょうゆうし、二十ねんにわたってイスラエルのひとびとを、ちからずくでさえつけたからである。

4ラピドトのつまおんなげんしゃデボラが、としてイスラエルをさばくようになったのはそのころである。5かのじょは、エフライムさんのラマとベテルのあいだにあるデボラのなつめやしのしたさだめ、イスラエルのひとびとはそのかのじょさばきをもとめてのぼることにしていた。

6さて、かのじょひとつかわして、ナフタリのケデシュからアビノアムのバラクをせてった。「イスラエルのかみしゅがおめいじになったではありませんか。『け、ナフタリじんとゼブルンじんまんどういんし、タボルさんしゅうけつさせよ。7わたしはヤビンのしょうぐんシセラとそのせんしゃぐんぜいをおまえたいしてキションがわしゅうけつさせる。わたしはかれをおまえわたす』と。」8バラクはデボラにった。「あなたがともてくださるなら、きます。もしてくださらないなら、わたしはきません。」9デボラは、「わたしもいっしょきます。ただしこんかいしゅつじんで、あなたはえいぶんのものとすることはできません。しゅおんなにシセラをわたされるからです」とこたえ、ただちにバラクとともにケデシュにかった。10バラクはゼブルンとナフタリをケデシュにしょうしゅうした。一まんにんかれしたがってのぼり、かれともにデボラものぼった。11カインじんのヘベルがモーセのしゅうとホバブのひとびと、カインからはなれて、ケデシュにちかいエロン・ベツァアナニムのあたりにてんまくっていた。

12シセラはアビノアムのバラクがタボルさんのぼったとのらせをけると、13すべてのせんしゃ、すなわち九百りょうおよてつせんしゃくわえてぶんぞくするすべてのぐんたいしょうしゅうし、ハロシェト・ハゴイムからキションがわかわせた。14デボラはバラクにった。「ちなさい。しゅが、シセラをあなたのにおわたしになるました。しゅが、あなたにさきってかれたではありませんか。」バラクは一まんへいしたがえ、タボルさんくだった。15しゅは、シセラとそのすべてのせんしゃ、すべてのぐんぜいをバラクのまえこんらんさせられた。シセラはくるまり、はしってげた。16バラクは、てきせんしゃぐんぜいをハロシェト・ハゴイムまでいつめた。シセラのぐんぜいはすべてつるぎたおれ、ひとのこらなかった。17シセラは、カインじんヘベルのつまヤエルのてんまくはしってげてた。ハツォルのおうヤビンと、カインじんヘベルいちぞくとのあいだゆうこうてきであったからである。18ヤエルがてシセラをむかえ、「どうぞこちらに。わたしのしゅくんよ、こちらにおはいりください。しんぱいにはおよびません」とうと、かれかのじょちかづいててんまくはいった。かのじょぬのかれおおった。19シセラがかのじょに、「のどかわいた。みずすこませてくれ」とうので、かのじょかわぶくろけてミルクをませ、かれおおった。20シセラはかのじょに、「てんまくぐちっているように。ひとて、ここにだれかいるかとたずねれば、だれもいないとこたえてほしい」とった。21だが、ヘベルのつまヤエルはてんまくくぎり、つちにしてかれのそばにしのり、こめかみにくぎんだ。くぎまでさった。つかれきってじゅくすいしていたかれは、こうしてんだ。22そこへバラクがシセラをってやってた。ヤエルはかれむかえ、「おいでください。さがしておられるひとをおにかけましょう」とったので、かれてんまくはいった。そこにはシセラがたおれてんでおり、そのこめかみにはくぎさっていた。

23かみはその、カナンのおうヤビンをイスラエルのひとびとまえくっぷくさせてくださった。24イスラエルのひとびとは、だいにカナンのおうヤビンをあっするようになり、ついにカナンのおうヤビンをほろぼすにいたった。

デボラのうた

5

1デボラとアビノアムのバラクは、そのつぎのようにうたった。

2イスラエルにおいてたみかみばし

すすんでをささげるとき

しゅをほめたたえよ。

3もろもろのおうよ、

くんしゅらよ、みみかたむけよ。

わたしはしゅかってうたう。

イスラエルのかみしゅかって

わたしはさんうたをうたう。

4しゅよ、あなたがセイルを

エドムのからすすかれるとき

ふる

てんもまたしたたらせた。

くもみずしたたらせた。

5やまやまは、シナイにいますかみしゅまえ

イスラエルのかみしゅまえった。

6アナトのシャムガルのだい

ヤエルのだい

たいしょう

たびするものわきみち

7むらむらえた。

イスラエルにこれらはえた。

わたしデボラはついにがった。

イスラエルのははなるわたしは

ついにがった。

8あたらしいかみがみえらったので

じょうもんたたかいがせまったが

イスラエルの四まんにんなか

たても、やりえたであろうか。

9わがこころはイスラエルのするものらととも

このたみすすんでをささげるものともにある。

しゅをほめたたえよ。

10くりろばに

しきものいてそのすわ

みちものよ、うたえ。

11みずくみみずけるものらのこえにのせて

しゅすくいをかたげよ。

イスラエルのむらむらすくいを。

そのときこそ、しゅたみ

じょうもんかってくだってく。

12ふるて、ふるて、デボラよ

ふるて、ふるて、ほめうたをうたえ。

がれ、バラクよ

てきをとりこにせよ、アビノアムのよ。

13そのとき、のこったものどうどうくだって

しゅたみいさましくわたしとともくだってく。

14エフライムからは

アマレクにそののあるものくだ

ベニヤミンは

あなたのどうぞくものともにあなたにつづ

マキルからはするものらが

ゼブルンからはさしつえってひきいるものらが

くだってく。

15イサカルのしょうぐんらは、デボラとともにいた。

イサカルはバラクとどうよう

そのへいらとともへいおくられた。

ルベンのしょぞくには

おおいにこころするものがあった。

16なぜ、あなたは二つのくらぶくろあいだして

ひつじれにふえくのか。

ルベンのしょぞくには

おおいにこころきわめるものがあった。

17ギレアドはヨルダンのこうにとどまった。

ダンは、なぜふね宿やどるのか。

アシェルはうみ

ふなにとどまった。

18ゼブルンはぬことをいとわぬたみ

ナフタリもたかところじんった。

19おうたちはやってて、たたかった。

カナンのおうたちはたたかった

メギドのながれのほとり、タナクで。

だが、ぎんうばることはできなかった。

20もろもろのほしてんからたたかいにくわわり

そのどうから、シセラとたたかった。

21キションがわかれらをながした

たいかわ、キションがわが。

わがたましいよ、ちからづよすすめ。

22そのとき、うまのひづめはらす。

駿しゅんいったいすすむ。

23しゅ使つかいはった。

「メロズをのろえ、そのじゅうみんはげしくのろえ。

かれらはしゅたすけになかった。

ゆうともしゅたすけになかった。」

24おんなたちのなかもっとしゅくふくされるのは

カインじんヘベルのつまヤエル。

てんまくにいるおんなたちのなか

もっとしゅくふくされるのはかのじょ

25みずもとめられて

ヤエルはミルクをあたえた。

じんにふさわしいうつわぎょうにゅうした。

26かのじょばしてくぎ

しょくにんつちみぎにぎ

シセラのあたまんでくだいた。

こめかみをち、つらぬいた。

27かのじょあしもとに、シセラは

かがみこみ、たおれ、した。

かのじょあしもとに、かれ

かがみこみ、たおれた。

かがみこみ、そこにたおれていきえた。

28シセラのははまどからそと

こうとおしてなげいた。

「どうしてかれくるまおくれているのか。

どうしてうまのひづめのおとおそいのか。」

29かしこじょかんたちはこたえた。

ははおなことぶんなんかせた。

30せんひんて、けているのでしょう

へいそれぞれにひとふたおんなを。

シセラには

めたぬのせんひんめたぬのせんひん

しゅうしたぬのめたぬの

そのくびにはしゅうしたぬのまい

これがせんひん。」

31このように、しゅよ、あなたのてきがことごとくほろび、しゅあいするものいきおいをますように。

くには四十ねんにわたってへいおんであった。

ギデオン

6

1イスラエルのひとびとは、しゅあくとされることをおこなった。しゅかれらを七ねんかん、ミディアンじんわたされた。2ミディアンじんがイスラエルにきょうとなったので、イスラエルのひとびとかれらをけるためにやまどうくつや、ほらあなようさいようした。3イスラエルがたねくと、まってミディアンじんは、アマレクじんとうほうしょみんぞくとものぼってめたてた。4かれらはイスラエルのひとびとたいしてじんき、このさんぶつをガザにいたるまでらし、いのちかてとなるものはひつじうしもろばもなにのこさなかった。5かれらはちくともに、てんまくたずさえてのぼってたが、それはいなごのたいぐんのようで、ひともらくだもかずれなかった。かれらはて、このらしまわった。6イスラエルは、ミディアンじんのためにはなはだしくおとろえたので、イスラエルのひとびとしゅたすけをもとめてさけんだ。

7イスラエルのひとびとがミディアンじんのことでしゅたすけをもとめてさけぶと、8しゅひとげんしゃをイスラエルのひとびとつかわされた。げんしゃかたった。「イスラエルのかみしゅはこうわれる。わたしはエジプトからあなたたちをみちびのぼり、れいいえからみちびした。9わたしはあなたたちをエジプトのからだけでなく、あらゆるよくあつしゃからすくし、あなたたちのおもむまえかれらをはらって、そのをあなたたちにあたえた。10わたしがあなたたちのかみしゅであり、あなたたちはアモリじんくにんでいても、アモリじんかみおそうやまってはならない、とわたしはげておいた。だがあなたたちは、わたしのこえしたがわなかった。」

11さて、しゅ使つかいがて、オフラにあるテレビンのしたすわった。これはアビエゼルのひとヨアシュのものであった。そのギデオンは、ミディアンじんうばわれるのをまぬかれるため、さかぶねのなかむぎっていた。12しゅ使つかいはかれあらわれてった。「ゆうしゃよ、しゅはあなたとともにおられます。」13ギデオンはかれった。「わたしのしゅよ、おねがいします。しゅなるかみがわたしたちとともにおいでになるのでしたら、なぜこのようなことがわたしたちにふりかかったのですか。せんが、『しゅは、われわれをエジプトからみちびのぼられたではないか』とってかたつたえた、おどろくべきわざはすべてどうなってしまったのですか。いましゅはわたしたちをはなし、ミディアンじんわたしてしまわれました。」14しゅかれほういてわれた。「あなたのそのちからをもってくがよい。あなたはイスラエルを、ミディアンじんからすくすことができる。わたしがあなたをつかわすのではないか。」15かれった。「わたしのしゅよ、おねがいします。しかし、どうすればイスラエルをすくうことができましょう。わたしのいちぞくはマナセのなかでももっとひんじゃくなものです。それにわたしはぞくなかでいちばんとししたものです。」16しゅかれわれた。「わたしがあなたとともにいるから、あなたはミディアンじんをあたかもひとひとたおすようにたおすことができる。」17かれった。「もしおんにかないますなら、あなたがわたしにおげになるのだというしるしをせてください。18どうか、わたしがもどってるまでここをはなれないでください。そなものってて、まえにおささげしますから。」しゅは、「あなたがかえってるまでここにいる」とわれた。

19ギデオンはって、ぴきむぎ一エファのこうれないパンを調ととのえ、にくかごに、にくじゅうつぼれ、テレビンのしたにいるかたした。20かみ使つかいは、「にくとパンをってこのいわうえき、にくじゅうそそぎなさい」とった。ギデオンはそのとおりにした。21しゅ使つかいは、にしていたつえさきべ、にくとパンにれた。すると、いわからがり、にくとパンをくした。しゅ使つかいはえていた。22ギデオンは、このかたしゅ使つかいであることをさとった。ギデオンはった。「ああ、しゅなるかみよ。わたしは、なんとかおかおわせてしゅ使つかいをてしまいました。」23しゅかれわれた。「あんしんせよ。おそれるな。あなたがぬことはない。」24ギデオンはそこにしゅのためのさいだんきずき、「へいしゅ」とけた。それはこんにちもなお、アビエゼルのオフラにあってそうばれている。

25そのしゅはギデオンにわれた。「あなたのちちわかうしとう、すなわち七さいになるだい二のわかうしし、あなたのちちのものであるバアルのさいだんこわし、そのかたわらのアシェラぞうたおせ。26あなたのかみしゅのために、このとりでちょうじょうに、よくととのえられたさいだんつくり、たおしたアシェラぞうたきぎにして、あのだい二のうしくすささものとしてささげよ。」27ギデオンは使つかいのなかから十にんえらび、しゅがおめいじになったとおりにした。だが、ちちぞくまちひとびとおそれてにっちゅうけ、なかにこれをおこなった。

28よくあさはやまちひとびときてみると、バアルのさいだんこわされ、そのかたわらのアシェラぞうたおされていた。きずかれたさいだんうえだい二のわかうしがささげられているので、29ひとびとくちぐちに、「だれがこんなことをしたのか」とった。たずねまわってヨアシュのギデオンのわざだということがかった。30まちひとびとはヨアシュにった。むすせ。むすころさねばならない。バアルのさいだんこわし、かたわらのアシェラぞうたおした。」31ヨアシュは、めたててやまないひとびとみなかってった。「あなたたちはバアルをかばってあらそうのか、バアルをすくおうとでもいうのか。バアルをかばってあらそものあさとならぬうちにころされる。もしバアルがかみなら、ぶんさいだんこわされたのだから、ぶんあらそうだろう。」32ギデオンがバアルのさいだんこわしたので、「バアルがかれあらそうがよい」とって、ちちはそのギデオンをエルバアル(バアルはみずかあらそう)とんだ。

33ミディアンじん、アマレクじんとうほうしょみんぞくみなけっそくしてかわわたってて、イズレエルのへいじんいた。34しゅれいがギデオンをおおった。ギデオンがつのぶえくと、アビエゼルはかれしたがってあつまってた。35かれがマナセのすみずみにまで使しゃおくると、そこのひとびともまたかれしたがってあつまってた。アシェル、ゼブルン、ナフタリにも使しゃつかわすと、かれらものぼってごうりゅうした。

36ギデオンはかみにこうった。「もしおげになったように、わたしのによってイスラエルをすくおうとなさっているなら、37ひつじぴきぶんむぎきますから、そのひつじにだけつゆき、つちまったかわいているようにしてください。そうすれば、おげになったように、わたしのによってイスラエルをすくおうとなさっていることがなっとくできます。」

38すると、そのようになった。よくあさはやき、かれひつじさえて、そのひつじからつゆしぼすと、はちみずでいっぱいになった。39ギデオンはまたかみった。「どうかおいかりにならず、もう一わせてください。もう一だけひつじためすのをゆるし、ひつじだけがかわいていて、つちにはいちめんつゆかれているようにしてください。」40そのかみはそのようにされた。ひつじだけはかわいており、つちにはいちめんつゆかれていた。

7

1エルバアル、つまりギデオンとかれひきいるすべてのたみあさはやき、エン・ハロドのほとりにじんいた。ミディアンのじんえいはそのきたがわへいにあるモレのおかのふもとにあった。2しゅはギデオンにわれた。「あなたのひきいるたみおおすぎるので、ミディアンじんをそのわたすわけにはいかない。わたせば、イスラエルはわたしにかってこころがおごり、ぶんすくいをったとうであろう。3それゆえいまたみにこうびかけてかせよ。おそれおののいているものみなかえり、ギレアドのやまれ、と。」こうしてたみなかから二まん二千にんかえり、一まんにんのこった。4しゅはギデオンにわれた。「たみはまだおおすぎる。かれらをれてみずくだれ。そこで、あなたのためにかれらをえりけることにする。あなたとともくべきだとわたしがげるものはあなたとともき、あなたとともくべきではないとげるものかせてはならない。」5かれたみれてみずくだった。しゅはギデオンにわれた。「いぬのようにしたみずをなめるもの、すなわちひざをついてかがんでみずものはすべてべつにしなさい。」6みずにすくってすすったものかずは三百にんであった。たみみなひざをついてかがんでみずんだ。7しゅはギデオンにわれた。「からみずをすすった三百にんをもって、わたしはあなたたちをすくい、ミディアンじんをあなたのわたそう。たみはそれぞれぶんところかえしなさい。」

8そのたみりょうしょくつのぶえは三百にんった。かれはすべてのイスラエルじんをそれぞれぶんてんまくかえらせたが、その三百にんだけはめておいた。ミディアンじんじんえいしたひろがるヘいにあった。

9そのしゅかれわれた。「きててきじんくだってけ。わたしはかれらをあなたのわたす。10もしくだってくのがおそろしいなら、じゅうしゃプラをれててきじんくだり、11かれらがなにはなっているかをけ。そうすればあなたのちからくわわり、てきじんなかくだってくことができる。」かれじゅうしゃプラをれて、てきじんそうへいのいるぜんせんくだってった。12ミディアンじん、アマレクじんとうほうしょみんぞくは、いなごのようにかずおおく、へいよこたわっていた。らくだもうみすなのようにかずおおく、かぞえきれなかった。13ギデオンがてみると、ひとおとこなかゆめはなしをしていた。「わたしはゆめた。おおむぎまるいパンがミディアンのじんえいころがりみ、てんまくまでたっしていちげきあたえ、これをたおし、ひっくりかえした。こうしててんまくたおれてしまった。」14なかこたえた。「それは、イスラエルのものヨアシュのギデオンのつるぎにちがいない。かみは、ミディアンじんとそのじんえいを、すべてかれわたされたのだ。」

15ギデオンは、そのゆめはなしかいしゃくいてひれし、イスラエルのじんえいかえって、った。「て。しゅはミディアンじんじんえいをあなたたちのわたしてくださった。」

16かれは三百にんを三つのしょうたいけ、ぜんいんつのぶえからみずがめをたせた。そのみずがめのなかにはたいまつれさせ、17かれらにった。「わたしをて、わたしのするとおりにせよ。わたしがてきじんはしいたら、わたしがするとおりにせよ。18わたしとわたしのひきいるものつのぶえいたら、あなたたちもてきじんえいぜんたいほうしてつのぶえき、『しゅのために、ギデオンのために』とさけぶのだ。」

19ギデオンとかれひきいる百にんが、しんこうはじめにてきじんはしいたとき、ちょうどしょうについたところであった。かれらはつのぶえき、っていたみずがめをくだいた。20三つのしょうたいはそろってつのぶえき、みずがめをって、たいまつひだりにかざし、みぎつのぶえつづけ、「しゅのために、ギデオンのためにつるぎを」とさけんだ。21かくまもり、てきじんほうしたので、てきじんえいいたるところでそうちになり、さけごえをあげて、はいそうした。22三百にんつのぶえくと、しゅは、てきじんえいいたるところで、どうちをこされ、そのぐんぜいはツェレラのベト・シタまで、またタバトのちかくのアベル・メホラのさかいまでとうそうした。23イスラエルじんはナフタリ、アシェル、ぜんマナセからあつまり、ミディアンじんついげきした。24ギデオンは、使しゃをエフライムさんいたるところにおくって、った。「くだってて、ミディアンじんむかち、ベト・バラまでのみずとヨルダンがわせんりょうせよ。」エフライムじんみなあつまって、ベト・バラまでのみずとヨルダンがわせんりょうした。25かれらはミディアンのふたしょうぐん、オレブとゼエブをらえ、オレブをオレブのいわで、ゼエブをゼエブのさかぶねでころし、ミディアンじんついげきした。かれらはオレブとゼエブのくびを、ヨルダンがわこうがわにいたギデオンのもとにってった。

8

1エフライムのひとびとはギデオンに、「あなたはミディアンとのたたかいにくとき、わたしたちをばなかったが、それはどういうことか」とって、はげしくかれめた。2ギデオンはこたえた。「あなたたちとくらべて、わたしがとくなにをしたというのか。エフライムにのこったぶどうは、アビエゼルがったぶどうよりもかったではないか。3かみはミディアンのしょうぐんオレブとゼエブをあなたたちのに、おわたしになったのだ。あなたたちとくらべて、わたしにとくなにができたというのか。」かれがこうかたったので、かれらのいきどおりはやわらいだ。

4ギデオンはヨルダンがわき、かれひきいる三百にんともかわわたった。つかれきっていたが、かれらはなおついげきした。5かれはスコトのひとびとった。「わたしにしたがってきたたみにパンをめぐんでいただきたい。かれらはつかれきっている。わたしはミディアンのおうゼバとツァルムナをっているところだ。」6しかし、スコトのどうしゃたちは、「わたしたちがあなたのぐんたいにパンをあたえなければならないとうからには、ゼバとツァルムナのくびすでらえているのか」とった。7ギデオンは、「そうか。それならしゅがゼバとツァルムナをわたしのにおわたしになるとき、わたしは、おまえたちのそのいばらととげでちのめす」とった。8かれはそこからペヌエルにのぼって、おなじことをようきゅうしたが、ペヌエルのひとびともスコトのひとびとどうようこたえをした。9そこでかれは、ペヌエルのひとびとにもこうった。「わたしがかえってたなら、このとうたおす。」

10ゼバとツァルムナは、やくまん五千のぐんぜいひきいてカルコルにいた。すべてとうほうしょみんぞくぜんぐんぜいはいざんへいであった。つるぎたずさえたへい十二まんが、すでせんしていた。11ギデオンは、ノバとヨグボハのひがしてんまくひとびとみちのぼって、てきじんえいこうげきした。じんえいあんしんしきっていた。12ゼバとツァルムナはげたが、かれはそのあとった。かれはこのふたのミディアンのおうゼバとツァルムナをらえ、そのぜんじんえいこんらんおとしいれた。

13こうしてヨアシュのギデオンは、ヘレスのさかとおってたたかいからかえってた。14かれはスコトのひとびとなかからひとせいねんらえてじんもんし、スコトのどうしゃと、ちょうろう七十七にんかせた。15ギデオンはスコトのひとびとのところにって、こうった。「あなたたちは、かつてわたしをあざわらい、『わたしたちがあなたのつかれきったへいたちにパンをあたえなければならないとうからには、ゼバとツァルムナのくびすでらえているのか』とったが、るがよい、これがそのゼバとツァルムナだ。」16ギデオンはまちちょうろうたちをらえ、いばらととげをもってスコトのひとびとおもらせた。17またペヌエルのとうたおし、まちひとびところした。

18ギデオンは、ゼバとツァルムナにった。「おまえたちが、タボルでころしたのはどんなひとびとだったか。」かれらは、「あなたによくておられました。みなおうのようなふうぼうでした」とこたえた。19ギデオンは、「それはわたしのきょうだい、わたしのははむすたちだ。しゅきておられる。もしおまえたちがかれらをかしておいてくれたなら、おまえたちをころさないのに」とい、20ちょうイエテルにかって、「さあ、かれらをころせ」とめいじた。だが、わかものおそれてつるぎかなかった。まだわかかったからである。21すると、ゼバとツァルムナが、「さあ、ゆうのあるおとこだったら、あなたがぶんでわたしたちをつがよい」とったので、ギデオンはみずかってゼバとツァルムナをころし、かれらのらくだのくびにかけてあったづきがたかざりをった。

22イスラエルのひとはギデオンにった。「ミディアンじんからわれわれすくってくれたのはあなたですから、あなたはもとより、そく、そのまたそくが、われわれおさめてください。」23ギデオンはかれらにこたえた。「わたしはあなたたちをおさめない。むすもあなたたちをおさめない。しゅがあなたたちをおさめられる。」24ギデオンはさらに、かれらにった。「あなたたちにおねがいしたいことがある。かくせんひんとしてれたみみをわたしにわたしてほしい。」てきはイシュマエルじんであったからきんみみをつけていた。25ひとびとは、「よろこんでげます」とこたえ、ころもひろげて、そこにかくせんひんみみれた。26かれもとめにおうじてあつまったきんみみかたは、きん千七百シェケルで、そのほかにづきがたかざり、かざり、ミディアンのおうたちがまとっていたむらさきぬのふく、らくだのくびきつけてあったかざものがあった。27ギデオンはそれをもちいてエフォドをつくり、ぶんまちオフラにいた。すべてのイスラエルが、そこでかれしたがってかんいんにふけることになり、それはギデオンとそのいちぞくにとってわなとなった。

28ミディアンじんは、イスラエルのひとびとによってせいふくされたので、もはやあたまをもたげることができず、ギデオンのだい四十ねんにわたってくにへいおんであった。

29ヨアシュのエルバアルは、ぶんいえかえってんだ。30ギデオンにはおおくのつまがいたので、そのこしからむすは七十にんかぞえた。31シケムにいたそばひとむすみ、かれはそのをアビメレクとけた。32ヨアシュのギデオンは、やがてちょう寿じゅまっとうしてに、アビエゼルのオフラにあるちちヨアシュのはかほうむられた。

33ギデオンがぬと、イスラエルのひとびとはまたもバアルにしたがってかんいんし、バアル・ベリトをぶんたちのかみとした。34イスラエルのひとびとは、しゅうのあらゆるてきからすくしてくださったかれらのかみしゅこころめなくなった。35かれらはまた、イスラエルのためにくしてくれたエルバアル、すなわちギデオンのすべてのこうせきにふさわしいせいを、そのいちぞくしめすこともしなかった。

アビメレクのあやま

9

1エルバアルのアビメレクはシケムにて、ははかたのおじたちにい、かれらとははぞくぞくするいちぞくぜんいんとにこうった。2「シケムのすべてのしゅちょうにこうかせてください。あなたたちにとって、エルバアルのむす七十にんぜんおさめられるのと、ひとむすおさめられるのと、どちらがとくか。ただしわたしが、あなたたちのほねでありにくだということをこころめよ。」

3ははかたのおじたちは、かれわってこれらのことをことごとくシケムのすべてのしゅちょうげた。かれらは、「これはわれわれうちだ」とおもい、そのこころはアビメレクにかたむいた。4かれらがバアル・ベリトのしん殿でんからぎん七十をとってアビメレクにわたすと、かれはそれでいのちらずのならずものすうめいやとれ、ぶんしたがわせた。5かれはオフラにあるちちいえて、ぶんきょうだいであるエルバアルの七十にんを一つのいしうえころした。すえヨタムだけはかくしてびた。

6シケムのすべてのしゅちょうとベト・ミロのぜんいんあつまり、おもむいて、シケムのせきちゅうのあるテレビンのかたわらでアビメレクをおうとした。7このことがヨタムにらされると、かれはゲリジムやまいただきってち、おおごえげてった。

「シケムのしゅちょうたちよ。

わたしのうことをいてください。

そうすれば、かみはあなたたちのうことを

れてくださる。

8が、だれかにあぶらそそいで

ぶんたちのおうにしようとして

まずオリーブのたのんだ。

おうになってください。』

9オリーブのった。

かみひとほまれをあたえる

わたしのあぶらてて

かってりに

ったりするものですか。』

10は、いちじくのたのんだ。

『それではあなたがじょおうになってください。』

11いちじくのった。

『わたしのあまくてあじのよいてて

かってりに

ったりするものですか。』

12は、ぶどうのたのんだ。

『それではあなたがじょおうになってください。』

13ぶどうのった。

かみひとよろこばせる

わたしのぶどうしゅてて

かってりに

ったりするものですか。』

14そこですべてのいばらたのんだ。

『それではあなたがおうになってください。』

15いばらった。

『もしあなたたちがせいのあるもの

わたしにあぶらそそいでおうとするなら

て、わたしのかげせなさい。

そうでないなら、このいばらから

て、レバノンのすぎくします。』

16さて、あなたたちはアビメレクをおうとしたが、それはせいのあるただしいこうどうだろうか。それがエルバアルとそのいちぞくせいとうぐうし、かれがらにふさわしくむくいることだろうか。17わたしのちちはあなたたちのためにたたかい、いのちをかけて、あなたたちをミディアンのからすくした。18ところがきょ、あなたたちはわたしのちちいえそむいてがり、そのむす七十にんを一つのいしうえころし、おんなれいアビメレクを、ただぶんたちのうちだからというだけで、シケムのしゅちょうたちのうえてておうとした。19もしきょ、あなたたちがエルバアルとそのいちぞくとにたいしてせいをもってただしくこうどうしたのなら、アビメレクとともよろこいわうがよい。かれもまたあなたたちとともよろこいわうがよい。20もしそうでなければ、アビメレクからて、シケムのしゅちょうたちとベト・ミロをなめくす。またシケムのしゅちょうたちとベト・ミロからて、アビメレクをなめくす。」

21ヨタムはった。かれげてベエルにき、きょうだいアビメレクをけてそこにんだ。22いっぽう、アビメレクは三ねんかんイスラエルをはいにおいていたが、23かみはアビメレクとシケムのしゅちょうあいだに、けんあくくうおくまれたので、シケムのしゅちょうたちはアビメレクをうらることになった。24こうしてエルバアルの七十にんむすたいするほうがそのままにされず、七十にんころしたきょうだいアビメレクと、それにしたシケムのしゅちょうたちのうえに、ほうふくたされることになる。25シケムのしゅちょうたちは、やまやまいただきにアビメレクをせるものはいしたが、かれらはそばをとおりかかるたびびとをだれかれなくおそった。そのことはやがてアビメレクのるところとなった。

26エベドのガアルとそのきょうだいたちがシケムをとおりかかったが、シケムのしゅちょうたちはかれしんようした。27しゅちょうたちはて、ぶどうをれてみ、しゅくえんもよおし、しん殿でんってんでべ、アビメレクをあざけった。28エベドのガアルはった。「アビメレクとはなにものか、そのかれつかえなければならないとすると、われわれシケムのものなにものだろうか。かれはエルバアルの、ゼブルがそのやくにんで、かれらはシケムのちちハモルのひとびとつかえるものではなかったか。なぜわれわれかれつかえなければならないのか。29このたみがわたしのたくされるなら、わたしはアビメレクをかたづけてやるのに。」かれはアビメレクをねんとうった。「おまえぐんぞうきょうしてい。」

30まちちょうゼブルは、エベドのガアルのこといてはげしくいかり、31使しゃをアルマにいるアビメレクのもとにおくって、こうわせた。「エベドのガアルとそのきょうだいがシケムにて、このまちをあなたにそむかせようとけしかけています。32さっそくよるのうちにこうどうこし、たみひきい、せして、33みょうちょうとともにまちこうげきをかけてください。ガアルとガアルのひきいるたみがあなたをむかとうとるはずです。あなたは、おもいのままにかれをあしらうことができます。」

34アビメレクとはいのすべてのたみよるのうちにこうどうこし、四たいかれてシケムにかい、そこでせた。35エベドのガアルがて、まちもんぐちった。アビメレクはひきいるたみともせのしょからがると、36ガアルは、そのたみてゼブルにった。「よ、やまやまいただきからたみりてる。」ゼブルは、「あれは、やまやまかげなのに、あなたにはにんげんのようにえるのでしょう」とこたえた。37ガアルはもう一った。「よ、たかみからひとりてる。エロン・メオネニムのみちから一たいがやってる。」38そこでゼブルはった。「アビメレクとはなにものか、そのかれわれわれつかえなければならないとは、とべたあなたのくちはどこにったのですか。あれはあなたがけいべつしたたみではないのですか。すぐってたたかったらどうです。」39ガアルは、シケムのしゅちょうたちのせんとうってき、アビメレクとたたかった。40しかし、アビメレクがげ、ガアルははいそうすることとなった。たおされたものかずおおく、じょうもんぐちにまでおよんだ。41アビメレクはアルマにとどまり、ゼブルはガアルとそのきょうだいたちをはらい、シケムにとどまれないようにした。

42よくじつたみくと、アビメレクにそのらせがとどけられた。43かれは三たいけたぶんたみして、せし、まちからたみつけしだいおそいかかってころした。44アビメレクは、みずかひきいるたいともこうげきをかけてまちもんおさえ、の二たいにいるすべてのものおそってころした。45アビメレクは、そのにちじゅう、そのまちたたかい、これをせいあつし、まちにいたたみころし、まちかいし、しおをまいた。46ミグダル・シケムのしゅちょうみなこれをき、エル・ベリトのしん殿でんごうはいった。47ミグダル・シケムのしゅちょうみなあつまっていることがアビメレクにらされると、48アビメレクは、ぶんひきいるたみをすべてともなってツァルモンさんのぼり、おのってえだり、げてかたにない、ぶんひきいるたみかってこうった。「わたしがなにをするのか、おまえたちはた。いそいで、おまえたちもおなじようにせよ。」49たみみなそれぞれえだると、アビメレクについてって、それをごううえみ、そこにいるものめたて、ごうをつけた。ミグダル・シケムのひとびとだんじょわせてやくにんみな、こうしてんだ。

50アビメレクはまたテベツにかい、テベツにたいしてじんき、これをせいあつしたが、51このまちなかけんとうがあり、おとこおんなみなまちしゅちょうたちとともにそのなかんでてこもり、とうおくじょうのぼった。52アビメレクはそのとうのところまでて、これをこうげきした。とうぐちちかづき、はなとうとしたとき、53ひとおんながアビメレクのあたまがけて、うすうわいしはなち、がいこつくだいた。54かれいそいでじゅうしゃび、「つるぎいてわたしにとどめをせ。おんなころされたとわれないために」とった。じゅうしゃかれし、かれんだ。55イスラエルのひとびとはアビメレクがんだのをて、それぞれぶんいえかえってった。56かみは、アビメレクが七十にんきょうだいころして、ちちくわえたあくほうふくたされた。57またかみは、シケムのひとびとおこなったすべてのあくにもそれぞれほうふくたされた。こうしてシケムのひとびとは、エルバアルのヨタムののろいをそのけることとなった。

トラ

10

1アビメレクののち、ドドのまごでプアのであるイサカルじんトラが、イスラエルをすくうためにがった。かれはエフライムのさんのシャミルにみ、2二十三ねんかんとしてイスラエルをさばいた。かれんで、シャミルにほうむられた。

ヤイル

3そののち、ギレアドじんヤイルががり、二十二ねんかんとしてイスラエルをさばいた。4かれには三十にんむすがあった。かれらは三十とうのろばにり、三十のまちっていた。それらはこんにちもハボト・ヤイルとばれ、ギレアドのにある。5ヤイルはんで、カモンにほうむられた。

イスラエルのつみばつ

6イスラエルのひとびとは、またもしゅあくとされることをおこない、バアルやアシュトレト、アラムのかみがみ、シドンのかみがみ、モアブのかみがみ、アンモンじんかみがみ、ペリシテじんかみがみつかえた。かれらはしゅて、しゅつかえなかった。7しゅはイスラエルにたいしていかりにえ、かれらをペリシテじんとアンモンじんわたされた。8てきは、そのとしから十八ねんかん、イスラエルのひとびと、ヨルダンのこうがわギレアドにあるアモリじんにいるすべてのイスラエルのひとびとくだき、ちのめした。9アンモンじんはヨルダンをわたって、ユダ、ベニヤミン、エフライムのいえにもこうげきけてたので、イスラエルはきょうたされた。10イスラエルのひとびとは、しゅたすけをもとめてさけんだ。「わたしたちはあなたにつみおかしました。わたしたちのかみて、バアルにつかえました。」11しゅは、イスラエルのひとびとわれた。「エジプトじん、アモリじん、アンモンじん、ペリシテじん12シドンじん、アマレク、マオンがあなたたちをあっぱくし、あなたたちがわたしにたすけをもとめてさけんだとき、わたしはかれらのからあなたたちをすくったではないか。13しかし、あなたたちはわたしをて、かみがみつかえた。それゆえ、わたしはもうあなたたちをすくわない。14あなたたちのえらんだかみがみのもとにって、たすけをもとめてさけぶがよい。きょうたされたときには、そのかみがみすくってくれよう。」15イスラエルのひとびとしゅった。「わたしたちはつみおかしました。わたしたちにたいしてなにごとでもおんにかなうことをおこなってください。ただ、きょわたしたちをすくしてください。」16かれらがこくかみがみぶんたちのなかからいっそうし、しゅつかえるようになり、しゅはイスラエルのくるしみをるにしのびなくなった。

17アンモンのひとびとしゅうけつしてギレアドにじんき、イスラエルのひとびとあつまってミツパにじんいた。18たみギレアドのどうしゃたちはたがいにった。「アンモンのひとびとたたかいをけるのはだれだろうか。そのひとが、ギレアドぜんじゅうみんかしらとなろう。」

エフタ

11

1ギレアドのひとエフタは、ゆうしゃであった。かれゆうじょで、ちちおやはギレアドである。2ギレアドのつまおとこんだ。そのつまんだどもたちはせいちょうすると、エフタに、「あなたは、よそのおんなんだだから、わたしたちのちちいえにはあなたがぐものはない」とって、かれした。3エフタはきょうだいたちからのがれて、トブのに、けた。そのエフタのもとにはならずものあつまり、かれこうどうともにするようになった。

4しばらくしてアンモンのひとびとが、イスラエルにせんそうけてきた。5アンモンのひとびとせんそうけてきたとき、ギレアドのちょうろうたちはエフタをトブのからもどそうと、やってた。6かれらはエフタにった。「かえっててください。わたしたちのかんになっていただければ、わたしたちもアンモンのひとびとたたかえます。」7エフタはギレアドのちょうろうたちにった。「あなたたちはわたしをのけものにし、ちちいえからしたではありませんか。こまったことになったからとって、いまごろなぜわたしのところにるのですか。」8ギレアドのちょうろうたちは、エフタにった。「だからこそいま、あなたのところにもどってたのです。わたしたちとともて、アンモンじんたたかってくださるなら、あなたにわたしたちギレアドぜんじゅうみんの、かしらになっていただきます。」9エフタは、ギレアドのちょうろうたちにった。「あなたたちがわたしをかえり、わたしがアンモンじんたたかい、しゅかれらをわたしにわたしてくださるなら、このわたしがあなたたちのかしらになるというのですね。」10ギレアドのちょうろうたちは、エフタにった。「しゅがわたしたちのいちもんいっとうしょうにんです。わたしたちはかならずあなたのおことどおりにいたします」とこたえた。11エフタはギレアドのちょうろうたちとどうこうした。たみかれぶんたちのかしらとし、かんとしててた。エフタは、ミツパでしゅまえぶんったことをことごとくかえした。

12エフタは、アンモンのおう使しゃおくってわせた。「あなたはわたしとなんのかかわりがあって、わたしのくにたたかいをけようとかってるのか。」13アンモンのおうはエフタの使しゃこたえた。「イスラエルがエジプトからのぼってたとき、アルノンからヤボク、ヨルダンまでのわがこくうばったからだ。いま、それをヘいへんかんせよ。」

14エフタはふたたびアンモンのおう使しゃおくって、15わせた。「エフタはこうう。イスラエルはモアブのもアンモンのうばいはしなかった。16イスラエルはエジプトからのぼってたとき、とおってあしうみまでて、さらにカデシュにたどりついた。17そこからエドムのおう使しゃおくり、『あなたのくにとおらせていただきたい』とたのんだが、エドムのおうれず、モアブのおうにも使しゃおくったが、このおうどうせず、イスラエルはカデシュにとどまったままであった。18イスラエルはやがてすすみ、エドムとモアブのかいし、モアブのひがしがわて、アルノンのこうがわ宿しゅくえいした。アルノンがモアブのきょうかいであったから、モアブのりょうおかさなかった。19イスラエルは、ヘシュボンにくんりんするアモリじんおうシホンに使しゃおくった。『あなたのくにとおってわたしのすところまでかせてください』とイスラエルはたのんだが、20シホンはイスラエルをしんようせず、りょうないとおらせないだけでなく、すべてのたみけっしゅうしてヤハツにじんき、イスラエルにたたかいをけてきた。21しかしイスラエルのかみしゅが、シホンとそのすべてのたみをイスラエルのにおわたしになったので、イスラエルはかれらをやぶり、アモリじんんでいたこのすべてのほうせんりょうした。22こうしてイスラエルは、アルノンからヤボクまで、からヨルダンまでのアモリじんぜんりょうせんりょうした。23イスラエルのかみしゅぶんたみイスラエルのまえからアモリじんはらわれたのに、あなたはそのイスラエルをはらおうとしている。24あなたは、あなたのかみケモシュがさせてくれたところ、わたしたちは、わたしたちのかみしゅあたえてくださったところをすべてたのではなかったか。25あなたはモアブのおうツィポルのバラクをしのごうとするのか。かれはイスラエルとあらそったり、せんまじえたりしただろうか。26イスラエルはヘシュボンとそのしゅうへんそんらく、アロエルとそのしゅうへんそんらくおよびアルノンりゅういきのすべてのまちまちに三百ねんにもわたってんできたが、なぜ、あなたたちはこのあいだにそれをもどさなかったのか。27わたしはあなたになにちがったことをしていない。あなたこそたたかいをけて、わたしにとうなことをしている。しんぱんしゃであるしゅが、きょ、イスラエルのひとびととアンモンのひとびとあいださばいてくださるように。」28しかし、アンモンじんおうは、エフタがおくったこのことこうとはしなかった。

29しゅれいがエフタにのぞんだ。かれはギレアドとマナセをとおり、さらにギレアドのミツパをとおり、ギレアドのミツパからアンモンじんかってへいすすめた。30エフタはしゅちかいをててった。「もしあなたがアンモンじんをわたしのわたしてくださるなら、31わたしがアンモンとのたたかいからかえるとき、わたしのいえぐちからわたしをむかえにものしゅのものといたします。わたしはそのものを、くすささものといたします。」32こうしてエフタはすすんでき、アンモンじんたたかった。しゅかれらをエフタのにおわたしになった。33かれはアロエルからミニトにいたるまでの二十のまちとアベル・ケラミムにいたるまでのアンモンじんてっていてきったので、アンモンじんはイスラエルのひとびとくっぷくした。

34エフタがミツパにあるぶんいえかえったとき、ぶんむすめつづみらし、おどりながらむかえにた。かのじょひとむすめで、かれにはほかにむすむすめもいなかった。35かれはそのむすめると、ころもいてった。「ああ、わたしのむすめよ。おまえがわたしをちのめし、おまえがわたしをくるしめるものになるとは。わたしはしゅまえくちひらいてしまった。かえしがつかない。」36かのじょった。「ちちうえ。あなたはしゅまえくちひらかれました。どうか、わたしを、そのくちでおっしゃったとおりにしてください。しゅはあなたに、あなたのてきアンモンじんたいしてふくしゅうさせてくださったのですから。」37かのじょさらった。「わたしにこうさせていただきたいのです。二かげつあいだ、わたしをゆうにしてください。わたしはともだちともかけてやまやまをさまよい、わたしがしょじょのままであることをかなしみたいのです。」38かれは「くがよい」とって、むすめを二かげつあいだらせた。かのじょともだちともかけ、やまやまで、しょじょのままであることをかなしんだ。39二かげつぎ、かのじょちちのもとにかえってると、エフタはてたちかいどおりにむすめをささげた。かのじょおとこることがなかったので、イスラエルにつぎのようなしきたりができた。40としとしも、ねんよっかん、イスラエルのむすめたちは、ギレアドのひとエフタのむすめいたんでいえるのである。

12

1エフライムじんせいぞろいして、ツァフォンにおもむき、エフタにった。「アンモンじんとのたたかいにいたとき、なぜあなたは、わたしたちにどうこうびかけなかったのか。あなたのいえをあなたもろともはらってやる。」2エフタはかれらにった。「わたしとわたしのたみがアンモンじんはげしくあらそっていたとき、あなたたちにたすけをもとめたが、てきからわたしをすくってくれなかった。3あなたたちがすくってくれることはないとおもい、わたしはいのちがけでアンモンじんかってった。しゅは、わたしのかれらをわたしてくださった。どうしてきょになってわたしにかってのぼり、たたかおうとするのか。」4エフタはそこでギレアドのひとをすべてあつめて、エフライムとたたかい、ギレアドのひとはエフライムをやぶった。エフライムが、「あなたたちはエフライムをしたもの。ギレアドはエフライムのなか、マナセのなかにいるはずだ」とったからである。5ギレアドはまた、エフライムへのヨルダンのわたしゅちゅうおさめた。エフライムをしたものが、「わたらせてほしい」とってると、ギレアドじんは、「あなたはエフライムじんか」とたずね、「そうではない」とこたえると、6「ではシイボレトとってみよ」とい、そのひとただしくはつおんできず、「シボレト」とうと、ただちにらえ、そのヨルダンのわたものにした。そのときエフライムじんまん二千にんたおされた。

7エフタは六ねんかんとしてイスラエルをさばいた。ギレアドのひとエフタはんで、ぶんまちギレアドにほうむられた。

イブツァン

8そののち、ベツレヘムしゅっしんのイブツァンが、としてイスラエルをさばいた。9かれには三十にんむすと三十にんむすめがあった。三十にんむすめいちぞくがいものとつがせ、三十にんむすにはいちぞくがいから三十にんよめむかえた。かれは七ねんかん、イスラエルをさばいた。10イブツァンはんで、ベツレヘムにほうむられた。

エロン

11そののち、ゼブルンのひとエロンが、としてイスラエルをさばいた。かれは十ねんかん、イスラエルをさばいた。12ゼブルンのひとエロンはんで、ゼブルンのアヤロンにほうむられた。

アブドン

13そののち、ピルアトンのひとヒレルのアブドンが、としてイスラエルをさばいた。14かれには四十にんむすと三十にんまごがいて、七十とうのろばにっていた。かれは八ねんかんとしてイスラエルをさばいた。15ピルアトンのひとヒレルのアブドンはんで、アマレクじんやま、エフライムのにあるピルアトンにほうむられた。

サムソン

13

1イスラエルのひとびとは、またもしゅあくとされることをおこなったので、しゅかれらを四十ねんかん、ペリシテじんわたされた。

2そのをマノアというひとおとこがいた。かれはダンのぞくぞくし、ツォルアのしゅっしんであった。かれつまにんおんなで、んだことがなかった。3しゅ使つかいがかのじょあらわれてった。「あなたはにんおんなで、んだことがない。だが、ごもっておとこむであろう。4こん、ぶどうしゅつよものまず、けがれたものいっさいべないようにをつけよ。5あなたはごもっておとこむ。そのたいないにいるときから、ナジルびととしてかみにささげられているので、そのあたまにかみそりをててはならない。かれは、ペリシテじんからイスラエルをはなすくいのせんしゃとなろう。」6おんなおっとのもとにった。「かみひとがわたしのところにおいでになりました。姿すがたかみ使つかいのようで、じょうおそろしく、どこからおいでになったのかとたずねることもできず、そのかたまえかされませんでした。7ただそのかたは、わたしがごもっておとこむことになっており、そのたいないにいるときからまでナジルびととしてかみにささげられているので、わたしにぶどうしゅつよものまず、けがれたものいっさいべないようにとおっしゃいました。」8そこでマノアは、しゅかってこういのった。「わたしのしゅよ。おねがいいたします。おつかわしになったかみひとをもう一わたしたちのところにさせ、まれてをどうすればよいのかおしえてください。」9かみはマノアのこえをおれになり、かみ使つかいが、ふたたびそのつまのところにあらわれた。かのじょはたけすわっていて、おっとマノアはいっしょにいなかった。10つまいそいでおっとらせようとしてはしり、「このあいだわたしのところにおいでになったかたが、またおえになっています」とった。11マノアはがってつまについてき、そのひとのところにった。「このおんなはなしかけたのはあなたですか。」そのひとは、「そうです」とこたえた。12マノアが、「あなたのおことのとおりになるのでしたら、そののためになすべきまりとはなんでしょうか」とたずねると、13しゅ使つかいはマノアにこたえた。「わたしがこのおんなったことをすべてまもりなさい。14かのじょはぶどうしゅつくるぶどうのからできるものはいっさいべてはならず、ぶどうしゅつよものんではならない。またけがれたものいっさいべてはならない。わたしがかのじょいましめたことは、すべてまもらなければならない。」15マノアはしゅ使つかいにった。「あなたをおめしてもよいでしょうか。をごちそうさせてください。」16しゅ使つかいはマノアにこたえた。「あなたがめても、わたしはあなたのものべない。もしくすささものをささげたいなら、しゅにささげなさい。」マノアは、そのひとしゅ使つかいであることをらなかった。17そこでマノアはしゅ使つかいに、「おまえなんとおっしゃいますか。おことのとおりになりましたなら、あなたをおもてなししたいのです」とった。18しゅ使つかいは、「なぜわたしのたずねるのか。それはう」とこたえた。

19マノアはこくもつささものたずさえ、いわうえのぼってしゅなことをなさるかたにささげようとした。マノアとそのつまていた。20すると、さいだんからほのおてんのぼるとき、しゅ使つかいも、そのさいだんほのおとものぼってった。マノアとそのつまはそれをて、ひれしてかおにつけた。21しゅ使つかいはふたたびマノアとそのつまあらわれることがなかった。マノアはそのとき、このかたしゅ使つかいであったことをった。22マノアはつまに、「わたしたちはかみてしまったから、なねばなるまい」とった。23だがつまは、「もししゅがわたしたちをなせようとおのぞみなら、わたしたちのからくすささものこくもつささものをおりにならなかったはずです。このようなことをいっさいせにならず、いまこうしたことをおげにもならなかったはずです」とこたえた。

24このおんなおとこみ、そのをサムソンとけた。せいちょうし、しゅはそのしゅくふくされた。25しゅれいかれふるたせはじめたのは、かれがツォルアとエシュタオルのあいだにあるマハネ・ダンにいたときのことであった。

14

1サムソンはティムナにくだってったが、そのティムナでひとおんな、ペリシテじんむすめをひかれた。2かれのところにのぼってって、「ティムナで、ひとおんな、ペリシテじんむすめをひかれました。どうかかのじょをわたしのつまむかえてください」とった。3った。「おまえきょうだいむすめどうぞくなかに、おんながいないとでもうのか。かつれいのペリシテじんなかからつまむかえようとは。」だがサムソンはちちに、「かのじょをわたしのつまとしてむかえてください。わたしはかのじょきです」とねがった。4にはこれがしゅけいかくであり、しゅがペリシテじんがかりをもとめておられることがからなかった。とう、ペリシテじんがイスラエルをはいしていた。

5サムソンはともに、ティムナにけてくだってった。ティムナのぶどうばたけまでたところ、一とうわかがほえながらかってた。6そのときしゅれいはげしくかれくだったので、かれなにたなくても、くようにいた。しかし、かれぶんおこなったことをにはわなかった。7かれは、おんなのところにくだってってことをかけた。サムソンはかのじょきであった。

8しばらくしてかれかのじょむかえにもどってったが、あのしかばねようとわきみちにそれたところ、がいにはみつばちれがいて、みつがあった。9かれみつをかきあつめ、あるきながらべた。またのところにってそれをしたので、かれらもべた。しかし、そのみつがいからかきあつめたものだとはわなかった。

10ちちがそのおんなのところにくだってたとき、サムソンはわかものたちのしゅうかんしたがい、えんかいもよおした。11サムソンをて、ひとびとは三十にんきゃくれててサムソンとどうせきさせた。12サムソンはかれらにった。「あなたたちになぞをかけたい。えんかいつづなのあいだにそのかし、てるなら、わたしはあさころも三十ちゃくえのころも三十ちゃくげる。13もしかせなかったなら、あなたたちがあさころも三十ちゃくと、えのころも三十ちゃくすことにしよう。」かれらは、「なぞをかけてもらおう。こうではないか」とおうじた。14サムソンはった。

べるものからものた。

つよいものからあまいものがた。」

かれらはみったっても、このなぞがけなかった。

15なのになって、かれらはサムソンのつまった。「おっとをうまくいくるめて、あのなぞのわれわれかすようにしてほしい。さもないと、はなってあなたをぞくもろともころしてやる。まさか、われわれからはぎるためにしょうたいしたわけではないだろう。」16サムソンのつまは、おっときすがってった。「あなたはただわたしをきらうだけで、すこしもあいしてくださらず、わたしのどうぞくものにかけたなぞのを、このわたしにもかそうとなさいません。」かれこたえた。「ちちにもははにもかしていないのに、おまえかすわけがないだろう。」17えんかいおこなわれたなのかんかのじょおっときすがった。かのじょがしつこくせがんだので、なのかれかのじょかしてしまった。かのじょどうぞくものにそのなぞをかした。18なののこと、しずまえまちひとびとかれった。

はちみつよりあまいものはなに

よりつよいものはなにか。」

するとサムソンはった。

「わたしのうしたがやさなかったなら

わたしのなぞはけなかっただろう。」

19そのときしゅれいはげしくかれくだり、かれはアシュケロンにくだって、そこで三十にんころし、かれらのころもをはぎって、えのころもとしてなぞをいたものたちにあたえた。かれいかりにえてぶんちちいえかえった。20サムソンのつまは、かれっていたとものものとなった。

15

1しばらくしてむぎしゅうかくのころ、サムソンは一ぴきたずさえてつまたずね、「つまはいりたい」とったが、かのじょちちはいらせなかった。2ちちった。「わたしはあなたがあのむすめきらったものとおもい、あなたのともとつがせた。いもうとほうがきれいではないか。そのいもうとわりにあなたのつまにしてほしい。」3サムソンはった。「こんはわたしがペリシテじんがいくわえても、わたしにはつみがない。」4サムソンはって、ジャッカルを三百ぴきらえ、たいまつってて、ジャッカルのむすわせ、その二つのなかたいまつを一ぽんずつけた。5そのたいまつをつけると、かれはそれをペリシテじんむぎばたけおくみ、れたむぎやまからむぎばたけ、ぶどうばたけ、オリーブのいたるまでやした。

6ペリシテじんは、「だれがこんなことをしたのか」とった。「あのティムナじん婿むこのサムソンがした。かれ婿むこつまげ、そのともあたえたからだ」とこたえるものがあった。ペリシテじんはそこで、かのじょとそのちちのところにのぼってて、はなってころした。7サムソンはかれらに、「これがおまえたちのやりかたなら、わたしはおまえたちにほうふくせずにはいられない」とって、8かれらをてっていてきちのめし、くだってって、エタムのいわんだ。

9ペリシテじんは、ユダにのぼってじんき、レヒにかっててんかいした。10ユダのひとびとは、「なぜわれわれかってのぼってるのか」とただしたところ、かれらは、「のぼってたのはサムソンをしばげ、われわれたいするちのおかえしをするためだ」とこたえた。11ユダのひとびと三千にんが、エタムのいわくだってき、サムソンにった。「われわれがペリシテじんはいにあることをらないのか。なんということをしてくれた。」サムソンはこたえた。「かれらがわたしにしたように、かれらにしただけだ。」12かれらはサムソンにった。「われわれは、おまえしばってペリシテじんわたすためにやってた。」サムソンはった。「あなたたちはわたしにがいくわえないとちかってくれるか。」13かれらはった。「われわれはただおまえしばってかれらのわたすだけだ。ころしはしない。」かれらはこうして、あたらしいなわほんでサムソンをしばり、いわからし、のぼってた。

14サムソンがレヒにくと、ペリシテじんかんせいをあげてかれむかえた。そのとき、しゅれいはげしくかれくだり、うでしばっていたなわは、がついてえるいとのようになり、なわけてかれからちた。15かれは、あたらしいろばのあごぼねつけ、ばしてり、これで千にんころした。16そこでかれった。

「ろばのあごぼねで、ひとやま、ふたやま

ろばのあごぼねで、千にんころした。」

17こうわると、かれっていたあごぼねてた。こうして、そのしょはラマト・レヒ(あごぼねたかだい)とばれるようになった。18かれじょうのどかわいていたので、しゅいのってった。「あなたはこのおおいなるしょうを、このしもべによっておあたえになりました。しかしいま、わたしはのどかわいてにそうで、かつれいものたちのちようとしています。」19かみはレヒのくぼんだき、そこからみずるようにされた。かれはそのみずんでげんもどし、かえった。それゆえ、そのいずみはエン・ハコレ(いのものいずみ)とばれ、こんにちもレヒにある。

20かれはペリシテじんだいに、二十ねんかんとしてイスラエルをさばいた。

16

1サムソンはガザにき、ひとゆうじょがいるのをて、かのじょのもとにはいった。2ガザのひとびとは、「サムソンがた」とのらせをけると、ひとばんじゅうかれかこみ、まちもんせ、「けまでって、かれころしてしまおう」とって、ひとばんじゅうこえをひそめていた。3サムソンはなかまでていたが、なかきて、まちもんとびらりょうわきもんちゅうをつかみ、かんぬきもろともいて、かたにない、ヘブロンをのぞやまうえはこげた。

4そののちかれはソレクのたににいるデリラというおんなあいするようになった。5ペリシテじんりょうしゅたちはかのじょのところにのぼってった。「サムソンをうまくいくるめて、そのかいりきがどこにめられているのか、どうすればかれかし、しばげてくるしめることができるのか、さぐってくれ。そうすれば、われわれひとひとまえぎん千百まいあたえよう。」

6デリラはサムソンにった。「あなたのかいりきがどこにめられているのか、おしえてください。あなたをしばげてくるしめるにはどうすればいいのでしょう。」7サムソンは、「かわいていないあたらしいゆみづるほんしばればいい。そうすればわたしはよわくなり、なみにんげんのようになってしまう」とこたえた。8ペリシテのりょうしゅたちが、かわいていないあたらしいゆみづるを七ほんかのじょとどけたので、かのじょはそれでサムソンをしばった。9おくにはせるものいて、かのじょは、「サムソン、ペリシテじんがあなたに」とった。ところがサムソンは、ゆみづるをまるであさのひもがにあぶられてれるようにってしまった。そのちからみつはまだられてはいなかった。

10デリラはサムソンにった。「あなたはわたしをあなどり、うそをついたでしょう。あなたをしばげるにはどうすればいいのか、いまおしえてください。」11かれこたえた。「まだ一使つかったことのないあたらしいなわでしっかりとしばれば、わたしはよわくなり、なみにんげんのようになってしまう。」12デリラはあたらしいなわってて、それでサムソンをしばり、「サムソン、ペリシテじんがあなたに」とった。おくにはせるものがいたが、サムソンはうでなわをまるでいとのようにってしまった。

13デリラはサムソンにった。「あなたはこんもわたしをあなどり、うそをついたでしょう。あなたをしばげるにはどうすればいいのかおしえてください。」かれが、「わたしのかみふさはたたていとともめばいいのだ」とったので、14かのじょはそれをくぎめて、「サムソン、ペリシテじんがあなたに」とった。ところが、かれねむりからめ、くぎも、はたたていといてしまった。

15デリラはかれった。「あなたのこころはわたしにはないのに、どうしておまえあいしているなどとえるのですか。もう三かいもあなたはわたしをあなどり、かいりきがどこにひそんでいるのかおしえてくださらなかった。」16かのじょがこうってしつこくせまったので、サムソンはそれにえきれずにそうになり、17ついにこころなかいっさいけた。「わたしはははたいないにいたときからナジルびととしてかみにささげられているので、あたまにかみそりをてたことがない。もしかみをそられたら、わたしのちからけて、わたしはよわくなり、なみにんげんのようになってしまう。」

18デリラは、かれこころなかいっさいけたことをり、ペリシテじんりょうしゅたち使つかいをやり、「のぼっててください。こんこそ、かれこころなかいっさいけました」とわせた。ペリシテじんりょうしゅたちはぎんたずさえてかのじょのところにた。19かのじょひざまくらにサムソンをねむらせ、ひとんで、かれかみふさをそらせた。かのじょはこうしてかれおさはじめ、かれちからけた。20かのじょが、「サムソン、ペリシテじんがあなたに」とうと、サムソンはねむりからめ、「いつものようにってあばれてる」とったが、しゅかれはなれられたことにはづいていなかった。21ペリシテじんかれらえ、をえぐりしてガザにれてくだり、せいどうあしかせをはめ、ろうこなをひかせた。22しかし、かれかみはそられたのち、またはじめていた。

23ペリシテじんりょうしゅたちはあつまって、かれらのかみダゴンにせいだいないけにえをささげ、よろこいわってった。

われわれかみてきサムソンを

われわれわたしてくださった。」

24そのたみもまたサムソンをて、かれらのかみをたたえてった。

「わがくにらし、かずおおくのどうほうころしたてき

われわれかみは、われわれわたしてくださった。」

25かれらはじょうげんになり、「サムソンをべ。ものにしてたのしもう」とした。こうしてサムソンはろうからされ、わらいものにされた。はしらあいだたされたとき、26サムソンはかれをつかんでいたわかものに、「わたしをいて、このたてものささえているはしらさわらせてくれ。りかかりたい」とたのんだ。27たてものなかだんじょでいっぱいであり、ペリシテのりょうしゅたちもみな、これにくわわっていた。おくじょうにも三千にんものだんじょがいて、ものにされたサムソンをていた。28サムソンはしゅいのってった。「わたしのかみなるしゅよ。わたしをおもこしてください。かみよ、いまだけわたしにちからあたえ、ペリシテじんたいしてわたしの二つのふくしゅういっにさせてください。」

29それからサムソンは、たてものささえているなかの二ほんさぐりあて、いっぽうみぎを、ほうひだりをつけてはしらにもたれかかった。30そこでサムソンは、「わたしのいのちはペリシテじんともえればよい」とって、ちからめてした。たてものりょうしゅたちだけでなく、そこにいたすべてのたみうえくずちた。かれがそのをもってころしたものは、きているあいだころしたものよりおおかった。31かれきょうだいたち、ぞくものたちがみなくだってて、かれり、ツォルアとエシュタオルのあいだにあるちちマノアのはかはこび、そこにほうむった。かれは二十ねんかんとしてイスラエルをさばいた。

ダンぞくどう

17

1エフライムのさんをミカというおとこがいて、2ははった。「ぎん千百シェケルがうばわれたとき、あなたはのろい、そのことをわたしにもはなしてくれました。そのぎんはわたしがっています。じつはわたしがうばったのです。」ははった。「わたしのむすしゅしゅくふくがありますように。」3かれははぎん千百シェケルをかえすと、ははった。「むすのためにちょうぞうちゅうぞうつくっていただこうとして、このぎんはこのせいべつし、しゅにおささげしたものです。いまこれをあなたにかえします。」4かれぎんははかえすと、ははぎん二百シェケルをってぎんざいわたし、ちょうぞうちゅうぞうつくらせた。ミカのいえにあったのはそれである。

5このミカというおとこしん殿でんをもっており、エフォドとテラフィムをつくって、むすひとたしてぶんさいにしていた。6そのころイスラエルにはおうがなく、それぞれがぶんただしいとすることをおこなっていた。

7ユダのベツレヘムに、ユダぞくひとわかものがいた。かれはレビびとでそこにりゅうしていた。8てきとうりゅうもとめて、そのひとはユダのベツレヘムのまちはなれ、たびつづけてエフライムのさんにあるミカのいえまでた。9ミカが、「どちらからおいでになりましたか」とこえをかけると、かれは、「わたしはレビびとで、ユダのベツレヘムからました。てきとうりゅうもとめてあるいているのです」とこたえた。10ミカが、「わたしのいえんで、ちちとなり、さいとなってください。あなたにはねんぎん十シェケル、ふくひとそろい、およびしょくりょうげます」とった。レビびとすすた。11レビびとはそのおとこともむことにどうし、わかものはそのむすひとのようになった。12ミカがこのレビびとたしたので、わかものさいとなり、ミカのいえにとどまった。13ミカは、「レビびとがわたしのさいになったのだから、いましゅがわたしをしあわせにしてくださることがかった」とった。

18

1そのころ、イスラエルにはおうがいなかった。またそのころ、ダンのぞくくためのぎょうさがもとめていた。そのころまで、かれらにはイスラエルしょぞくなかぎょうてられていなかったからである。2ダンのひとびとさぐり、調しらべるために、ぶんたちのぞくものでツォルアとエシュタオルしゅっしんゆうにんぶんのところからつかわしてった。「って、調しらべよ。」かれらはエフライムのさんのミカのいえまでて、そこでいちごした。3かれらはミカのいえちかくにて、あのわかいレビびとこえがするのにづいてり、「だれがあなたをここにれてたのか。あなたはここでなにをしているのか。ここでのあなたのつとめはなにか」とたずねた。4かれはこれこれしかじかのだいでミカにやとわれ、かれさいになったとこたえた。5かれらはった。「われわれすすめているたびがうまくいくかどうかりたいのだが、かみうていただきたい。」6さいは、「あんしんしてかれるがよい。しゅは、あなたたちのたどるたびまもっておられる」とこたえた。

7にんさらすすんでライシュにき、そのたみが、シドンじんのようにしずかに、また、おだやかにやすらかなおくっているのをた。そのにはひとをさげすんでけんりょくにぎものまったくなく、シドンじんからもとおはなれ、またどのにんげんともこうしょうがなかった。8にんがツォルアとエシュタオルのきょうだいたちのもとにかえると、きょうだいたちは、「どうだった」とたずねたので、9にんこたえた。「かれらにかってのぼろう。われわれはそのたが、それはじょうすぐれていた。あなたたちはだまっているが、ためらわずにしゅっぱつし、あのれてるべきだ。10けば、あなたたちはおだやかなたみのところにけよう。かみがあなたたちのにおわたしになったのだから、そのおおひろげてっている。そこは、このじょうのものがなにひとけることのないところだ。」

11ダンのぞく六百にんび、ツォルアとエシュタオルからしゅっぱつし、12のぼってって、ユダのキルヤト・エアリムにじんいた。それゆえ、そのしょこんにちまでマハネ・ダンとばれ、キルヤト・エアリムの西にしにある。13かれらはそこからエフライムのさんすすみ、ミカのいえまでた。14ライシュのさぐあるいた五にんくちって、きょうだいたちにった。「このたてものなかにエフォドとテラフィム、ちょうぞうちゅうぞうがあるのをっていますか。いま、どうすべきかめてください。」15にんはそこにかうことにし、わかいレビびといえ、ミカのいえはいり、わりはないか、とたずねた。16びた六百にんのダンのものもんぐちたせておいた。17さぐあるいたれいの五にんのぼってはいみ、ちょうぞう、エフォド、テラフィム、ちゅうぞううばった。さいびた六百にんとももんぐちっていた。18にんがミカのいえはいり、ちょうぞう、エフォド、テラフィム、ちゅうぞううばったとき、さいかれらに、「なにをするのです」とったが、19かれらは、「くちてて、いっしょてください。わたしたちのちちなり、さいとなってください。一じんいえさいであるより、イスラエルの一ぞくぞくさいであるほうがよいのではありませんか」とった。20さいはこれをこころよれ、エフォド、テラフィム、ちょうぞうって、このたみくわわった。

21かれらはどもちくざいせんとうまえすすんでった。22かれらがミカのいえとおはなれてから、ミカのいえちかくにぞくものあつめられ、ダンのひとびといついてて、23びかけた。ダンのひとびとかえってミカに、「へいをそろえてなにごとか」とった。24ミカは、「あなたたちはわたしのつくったかみがみさいを、うばってげた。わたしにはもうなにもない。なにごとかとはよくえたものだ」とった。25ダンのひとびとった。「そんなたわごとをわれわれかせるな。さもないと、にがにがしくおもったれんちゅうがあなたたちをちつけ、あなただけでなくあなたのぞくいのちうしなうことになろう。」26ダンのひとびとたびつづけ、ミカはかれらのほうつよいとかえし、いえかえった。

27かれらはミカがつくったものかれのものであったさいうばって、ライシュにかい、そのしずかでおだやかなたみおそい、つるぎにかけてころし、まちはなっていた。28そのまちはシドンからとおはなれ、またどのにんげんともこうしょうがなかったので、たすけてくれるものがなかった。それはベト・レホブにぞくするへいにあった。かれらはそのまちさいけんしてき、29そのまちを、イスラエルにまれたかれらのせんダンのにちなんで、ダンとけた。しかし、そのまちがんらいはライシュであった。30ダンのひとびとは、ぶんたちがおがむためにれいちょうぞうてることにした。またモーセのまごでゲルショムのであるヨナタンとそのそんが、そのたみしゅうとされるまでダンのぞくさいつとめた。31こうして、しん殿でんがシロにあったあいだ、ずっとかれらはミカのつくったちょうぞうたもっていた。

ベニヤミンぞくはんこう

19

1イスラエルにおうがいなかったそのころ、エフライムのさんおくひとのレビびとたいざいしていた。かれはユダのベツレヘムからひとおんなそばとしてむかれた。2しかし、そのそばしゅじんうらり、そのもとをってユダのベツレヘムのちちいえかえり、四かげつほどそこにいた。3おっとわかものともない、ひとくびきのろばをれてち、かのじょあとい、そのこころはなしかけてもどそうとした。かのじょかれちちいえれると、むすめちちかれて、よろこむかえた。4そのしゅうと、むすめちちめるので、かれみっかんそこにとどまり、べてみ、よるごした。5よっあさはやかれきてしゅっぱつしようとしたが、むすめちち婿むこに、「パンをひとべてげんをつけ、それからかけたほうがいい」とうので、6ふたいっしょすわり、べてんだ。むすめちちおとこに、「どうか、もうひとばんまってくつろいでください」とった。7おとこがってしゅっぱつしようとしたが、しゅうとがしきりにすすめるので、またまることにした。8いつあさはやかれしゅっぱつしようとしたが、むすめちちが、「げんをつけたほうがいい」とうので、ふたかたむくころまでゆっくりしょくをした。9かれそばわかものれてしゅっぱつしようとすると、そのしゅうと、むすめちちは、「もかげってきて、もうゆうがたです。もうひとばんまりください。れかけています。ここにまってくつろぎ、みょうちょうはやきてたびにつき、いえかえることにしてはどうですか」とった。10しかし、おとこまろうとせず、がってしゅっぱつし、エブスすなわちエルサレムをまえにするところまでた。かれくらをつけたひとくびきのろばとそばれていた。11かれらがエブスのちかくにたとき、おおきくかたむいていた。わかものしゅじんに、「あのエブスじんまちかい、そこにまることにしてはいかがですか」とったが、12しゅじんは、「イスラエルのひとびとではないこのこくじんまちにははいるまい。ギブアまですすむことにしよう」とこたえた。13さらかれわかものに、「さあ、このいずれかのしょちかづいてき、ギブアかラマにまることにしよう」とった。14かれらはたびつづけ、ベニヤミンりょうのギブアのちかくでぼっした。15かれらはギブアにはいってまろうとしてすすみ、まちひろこしろした。かれらをいえむかえてめてくれるものはいなかった。16ゆうれに、ひとろうじんはたけごとえてかえってた。このひとはエフライムさんしゅっしんであったが、ギブアにたいざいしていた。ひとびとはベニヤミンぞくであった。17ろうじんげて、まちひろにいるたびびと、「どちらにおいでになりますか。どちらからおいでになりましたか」とこえをかけた。18かれろうじんこたえた。「わたしたちは、ユダのベツレヘムからエフライムさんおくにあるわたしのきょうまで、たびをしているところです。ユダのベツレヘムにって、いましゅしん殿でんかえちゅうですが、わたしたちをいえむかえてくれるひとがいません。19ろばのためのわらももありますし、わたしとこのおんな、あなたのしもべれているわかもののためのパンもぶどうしゅもあります。ひつようなものはすべてそろっています。」20ろうじんは、「あんしんしなさい。あなたがひつようとするものはわたしにまかせなさい。ひろよるごしてはいけません」とって、21かれらをぶんいえれ、ろばにえさあたえた。かれらはあしあらい、べてんだ。

22かれらがくつろいでいると、まちのならずものいえかこみ、をたたいて、いえしゅじんであるろうじんにこうった。「おまえいえおとこせ。われわれはそのおとこりたい。」23いえしゅじんかれらのところにってった。「きょうだいたちよ、それはいけない。わるいことをしないでください。このひとがわたしのいえはいったあとで、そのようなどうなふるまいはゆるされない。24ここにしょじょであるわたしのむすめと、あのひとそばがいる。このふたすから、はずかしめ、おもいどおりにするがよい。だがあのひとにはどうなふるまいをしてはならない。」25しかし、ひとびとかれみみそうとしなかった。おとこそばをつかんで、そとにいるひとびとのところへすと、かれらはかのじょり、ひとばんじゅうあさになるまでもてあそび、あさひかりすころようやくかのじょはなした。26あさになるころ、おんなしゅじんのいるいえぐちまでたどりつき、あかるくなるまでそこにたおれていた。

27かのじょしゅじんあさきて、たびつづけようとけ、そとると、ぶんそばいえぐちしきにかけてたおれていたので、28きなさい。かけよう」とった。しかし、こたえはなかった。かれかのじょをろばにせ、ぶんきょうかってたびった。29いえくと、かれものをとってそばをつかみ、そのからだを十二のぶんはなし、イスラエルのぜんおくりつけた。30これをものみなった。「イスラエルのひとびとがエジプトのからのぼってからこんにちいたるまで、このようなことはけっしてこらず、にしたこともなかった。このことをこころめ、よくかんがえてかたれ。」

20

1イスラエルのひとびとみなて、ダンからベエル・シェバ、またギレアドのまで、いちだんとなってひとひとのようになり、ミツパでしゅまえあつまった。2イスラエルのぜんぞく、すべてのたみようしょくにあるものたちも、かみたみつるぎたずさえた四十まんへいたちのつどいにさんした。3ベニヤミンのひとびとは、イスラエルのひとびとがミツパにのぼってたことをつたいた。イスラエルのひとびとが、「このようなはんこうがどうしておこなわれたのかせつめいしてもらいたい」とったので、4ころされたおんなおっとであるレビびとはこうこたえた。「ベニヤミンのギブアにて、わたしはそばとも宿やどをとっておりました。5ギブアのしゅちょうたちがわたしにかってて、よる、わたしのまったいえかこみ、わたしをころそうとし、そばはずかしめていたらせたのです。6わたしはそばをつかみ、そのからだはなして、イスラエルのぎょうぜんこうおくりました。かれらがイスラエルのなかごくあくどうなことをしたからです。7あなたたちイスラエルのすべてのひとびとよ。ここではなってきょうしていただきたい。」8すべてのたみひとひとのようにがり、こうった。「われわれはだれもぶんてんまくかえらず、だれもいえもどらない。9われわれいま、ギブアにたいしてなすべきことはこうだ。ギブアにたいしてまずくじをいてのぼろう。10イスラエルぜんぞくから百にんにつき十にんしたがって千にんなら百にん、一まんにんいれば千にんえらんでりょうしょく調ちょうたつさせ、たいをベニヤミンのギブアにかせ、ベニヤミンがイスラエルのなかおこなったすべてのどうせいさいしよう。」11こうしてイスラエルのものみなひとひとのようにれんたいかためてそのまちかってあつまった。

12イスラエルのしょぞくは、ぜんベニヤミンぞくひとおくって、こうげた。「あなたたちのなかおこなわれたあのはんこうはなんということか。13いま、あのならずものはんにんがギブアにいれば、わたせ。はんにんころしてイスラエルのなかからあくのぞこう。」だが、ベニヤミンのひとびとは、そのきょうだいたち、イスラエルのひとびとこえこうとはしなかった。14かえってベニヤミンのひとびとまちまちからギブアにあつまり、イスラエルのひとびとたたかおうとしてた。15そのまちまちからはせさんじたベニヤミンのひとびとは、かず調しらべると、つるぎたずさえたへいまん六千にん、そのほかにギブアのじゅうみんからえりきのへい七百にんであった。16七百にんのえりきのへいからなるこのたいみなひだりきで、かみひとすじをねらっていしげても、そのまとをはずすことがなかった。

17いっぽう、イスラエルのひとも、ベニヤミンをのぞいてかず調しらべると、つるぎたずさえたへい四十まんで、かれらはみなぐんじんであった。18かれらはがってベテルにのぼった。イスラエルのひとびとかみうてった。「われわれのうちだれさいしょのぼってってベニヤミンとたたかうべきでしょうか。」しゅは、「ユダがさいしょだ」とわれた。

19よくあさ、イスラエルのひとびとこうどうこし、ギブアにたいしてじんいた。20イスラエルじんはベニヤミンとのたたかいにしゅつじんし、ギブアにたいしてせんとうたいせいはいったが、21ベニヤミンのひとびとはギブアからしゅつげきして、その、二まん二千にんのイスラエルへいたおした。22しかし、イスラエルじんたいふんし、さいしょせんとうたいせいはいったしょで、たいせいなおした。23イスラエルのひとびとしゅまえのぼって、ゆうがたまでつづけ、しゅうてった。「きょうだいベニヤミンと、ふたたたたかいをまじえねばなりませんか。」しかし、しゅわれた。「かれらにかってのぼれ。」24ふつもイスラエルのひとびとはベニヤミンのひとびとかってしんげきした。25しかし、ベニヤミンは、ふつにもギブアからしゅつげきしてそれをむかち、またもイスラエルのひとびとまん八千にんたおした。かれらはみなつるぎそうしたものであった。26イスラエルのひとびとみな、そのすべてのぐんだんともにベテルにのぼってき、しゅまえすわんでいた。そのかれらはゆうがたまでだんじきし、くすささものかいささものしゅまえにささげた。27イスラエルのひとびとしゅうた。──とうかみけいやくはこはそこにあり、28またとう、アロンのまごでエルアザルのであるピネハスがまえつかえていた──イスラエルのひとびとった。「きょうだいベニヤミンとのたたかいに、ふたたかえしてしゅつじんすべきでしょうか。それともひかえるべきでしょうか。」しゅわれた。「のぼれ。、わたしはかれらをあなたのわたす。」

29イスラエルはギブアのしゅうふくへいはいした。30みっもイスラエルのひとびとはベニヤミンのひとびとかってのぼり、まえおなじようにギブアにたいしてせんとうたいせいはいった。31ベニヤミンも、そのぐんだんむかとうとしてた。かれらはまちからとおくへおびきされ、いっぽうはベテルに、ほうはギブアにつうじるおおすすんだ。でイスラエルのたいしょうしゃはじめ、やく三十にんたおれた。32ベニヤミンのひとびとは、「しょせんどうようてきかした」とおもったが、イスラエルのひとびとは、「てっ退たいしててきまちからおおにおびきそう」とはかっていた。33イスラエルのひとびとみなぶんからがり、バアル・タマルでせんとうたいせいはいった。イスラエルのふくへいぶんであるゲバのへいげんからおどた。34ぜんイスラエルのえりきのへいまんにんがギブアにかってしんげきし、げきせんとなった。ベニヤミンのひとびとぶんたちにこうけつまつおとずれるとはおもってもみなかった。35しゅはイスラエルのまえでベニヤミンをたれたので、イスラエルのひとびとが、そのほろぼしたベニヤミンのへいは二まん五千百にんのぼった。かれらはみなつるぎたずさえるものであった。36ベニヤミンのひとびとはいぼくみとめざるをえなかった。

イスラエルじんはギブアにたいしてはいしたふくへいしんらいしていたので、ベニヤミンにせんじょうわたした。37そのふくへいがギブアをきゅうしゅうした。ふくへいとつにゅうし、まちをくまなくつるぎをもってった。38イスラエルじんふくへいとのあいだわせがあって、まちからのろしのけむりたかだかがると、39イスラエルじんせんせんふっすることになっていた。ベニヤミンは、イスラエルじんしょうしゃはじめ、やく三十にんへいたおしたとき、「しょせんどうように、てきかした」とおもったが、40くもはしらのようなのろしがまちからがりはじめ、ベニヤミンがかえると、まちぜんたいつつまれてんがっていた。41そこへイスラエルじんかえしてたので、ベニヤミンじんは、ぶんたちに、こうけつまつおとずれるのをって、うろたえた。42かれらはイスラエルじんほうかったが、たたかいをのがれることができなかった。まちまちからひとびとくわわってかれらをほふった。43かれらはベニヤミンをほうし、いつめ、ゆるめずギブアのこうがわひがしがわまでみにじった。44ベニヤミンのなかで一まん八千にんたおれたが、かれらはみなぐんじんであった。45もののリモンのいわかってげたが、イスラエルじんおおでその五千にんち、かれらが、かいめつするまでせまり、二千にんころした。46この、ベニヤミンのぜんせんしゃつるぎたずさえるものまん五千にんで、かれらはみなぐんじんであった。47六百にんのリモンのいわげて、四かげつ、そこリモンのいわにとどまった。48いっぽう、イスラエルじんはベニヤミンのひとびとのところにもどってて、まちおとこたちからちくまで、つけしだい、のこらずかれらをつるぎち、どのまちにもつけしだいはなった。

21

1イスラエルじんはミツパにおいて、「われわれはだれもぶんむすめをベニヤミンによめとしてあたえないことにする」とちかった。2たみはベテルにかえって、ゆうがたまでかみまえすわり、こえをあげてさけんだ。3「イスラエルのかみしゅよ。なぜイスラエルにこのようなことがおこなわれ、きょイスラエルから一つのぞくけることになったのですか。」4よくじつあさはやたみきて、そこにさいだんきずき、くすささものかいささものをささげた。

5イスラエルのひとびとった。「だれかイスラエルのぜんぞくなかで、しゅまえにおけるしゅうかいのぼってなかったものがいるか。」というのは、ミツパにのぼってしゅまえなかったものたいしては、「かならなねばならない」との、かたちかいがなされていたからである。6イスラエルのひとびときょうだいベニヤミンのことをやみ、「きょイスラエルのなかから一つのぞくてられた。7そののこりのものたちにつまあたえるにはどうすればいいだろう。わたしたちは、かれらにはむすめとつがせないとしゅちかった」とった。8イスラエルのひとびとはそこで、「イスラエルのどのぞくがミツパにのぼって、しゅまえなかったのだろうか」とたずねた。すると、ギレアドのヤベシュからはだれひとこのじんえいることなく、しゅうかいていなかった。9たみかず調しらべられたとき、ギレアドのヤベシュのじゅうみんひともそこにいなかったことがかった。10きょうどうたいは一まん二千にんへいけんすることにし、かれらにこうめいじた。「って、ギレアドのヤベシュのじゅうみんおんなどもいたるまでつるぎにかけよ。11これがあなたたちのなすべきことである。おとこはもとより、おとこたことのあるおんなもすべてほろぼしくさなければならない。」12かれらはこうして、ギレアドのヤベシュのじゅうみんなかおとこたことのないしょじょむすめ四百にんいだし、カナンのにあるシロのじんえいかえった。

13ぜんきょうどうたいは、リモンのいわにいるベニヤミンのひとびと使しゃおくってかいびかけた。14ベニヤミンがこのときかえってたので、かれらはギレアドのヤベシュのおんなたちのなかかしておいたむすめたちをベニヤミンのひとびとあたえた。しかし、まだりなかった。

15たみはベニヤミンのことをやんだ。しゅがイスラエルしょぞくあいだかれたからである。16きょうどうたいちょうろうたちはった。「のこったものつまあたえるにはどうすればいいだろう。ベニヤミンのおんなえてしまった。」17かれらはまたった。「ベニヤミンにのこものさせ、イスラエルから一つのぞくうしなわれないようにしなければならない。18だが、わたしたちは、むすめかれらのよめにやるわけにはいかない。イスラエルのひとびとは、『ベニヤミンによめあたえるもののろわれる』とちかった。」19かれらはさらった。「そうだ。としごとにシロでしゅまつりがおこなわれる。」──シロのまちはベテルのきたがわ、ベテルからシケムにつうじるおおひがしがわ、レボナのみなみがわにあった。20そこでかれらはベニヤミンのひとびとにこうわたした。「ぶどうばたけって、せし、21シロのむすめがそろっておどりにるのがえたら、ぶどうばたけからって、シロのむすめなかからそれぞれつまにしようとするものつかまえ、ベニヤミンのかえりなさい。22もしかのじょらのちちあにがわたしたちにもんいにたら、こうおう。『われわれめんじてあわれみをかけてやってほしい。われわれせんそうあいだそれぞれつまむかえることができなかったし、あなたたちもかれらにむすめあたえることができなかった。あたえていたら、あなたたちはつみわれたはずだ』と。」23ベニヤミンのひとびとはそのようにした。かれらはおどっているおんなたちをうばい、そのなかからぶんたちのかずだけって、ぶんぎょうかえり、まちきずき、そこにんだ。24イスラエルのひとびともそのときそこをり、それぞれぶんぞくぶんぞくのもとにかえってった。そこからそれぞれぶんぎょうかってった。

25そのころ、イスラエルにはおうがなく、それぞれぶんただしいとすることをおこなっていた。

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